ヴァントシルム（2014年生、母メジロシャレード）

ヴァントシルム（2014年5月11日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「銀幕（独）。母名より連想」。毛色は鹿毛。種牡馬のジャングルポケット（当時16歳）と交配したメジロシャレードが9歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道虻田郡洞爺湖町、生産者はレイクヴィラファーム。主な勝ち鞍は2019年の緑風ステークス(1600万下ハンデ)。

経歴

デビュー前

1歳のとき、レイクヴィラファームから「セレクトセールサラブレッド1歳」に上場され、キャロットクラブによって2,484万円で落札された。

キャロットクラブにて総額3,000万円（7.5万×400口）で一口馬主が募集された。

須貝尚介厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2016年）

12月23日、デビュー戦は坂井瑠星騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝2000m 晴/重）に52kgの軽斤量で出走。馬体重は482kg。11頭立ての9番人気で10番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい7着に終わった。

3歳（2017年）

1月5日、中1週で迎えた2戦目は、3歳未勝利（京都芝2200m 外回り晴/良）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で坂井瑠星騎手（1戦0勝）。16頭立ての11番人気で2番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では今一つ末脚が切れず9着に終わった。

4月29日、約4か月の休養明けで迎えた3戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。10頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で追い上げたが、勝ったメイショウカミシマに詰め切れず、1馬身半差の2着となった。

5月13日、中1週で迎えた4戦目は、秋山真一郎騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（新潟芝2400m 曇/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のスプリングボックスに1馬身3/4の差をつけて未勝利戦を制した。

6月17日、中4週で迎えた5戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の駒ケ岳特別（函館芝2600m 晴/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では目立つような脚を使えず6着に敗れた。

4歳（2018年）

5月19日、約11か月の休養明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた6戦目は、北村友一騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下の荒川峡特別（新潟芝2400m 小雨/重）に出走。15頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では弾けるように疾駆したが、抜け出したフォーラウェイに3/4馬身届かず2着に敗北した。

6月10日、中2週で迎えた7戦目は、3歳以上500万下の生田特別（阪神芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で北村友一騎手（1戦0勝）。8頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で猛追したが、抜け出したアロマドゥルセを捕まえ切れず、半馬身差の2着となった。

7月8日、中3週で迎えた8戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（中京芝2200m 晴/稍重）に出走。12頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では途轍もない末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のトーセンアイトーンを半馬身振り切って先頭ゴールを果たした。

9月22日、約2か月半の間隔を開けて迎えた9戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の九十九里特別（中山芝2500m 曇/稍重）に出走。11頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

12月23日、約3か月の休み明けで迎えた10戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下のグッドラックハンデキャップ（中山芝2500m 小雨/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦0勝）。15頭立ての2番人気に推されて大外15番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線に入ると、前で粘るサトノグロワールを上がり2位の末脚で半馬身差し切って雨中の一戦を制した。

5歳（2019年）

3月9日、約2か月半の間隔を開けて迎えた11戦目は、田辺裕信騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下のサンシャインステークス（中山芝2500m 晴/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではキレのいい末脚を披露したが、4着に終わった。

3月31日、中2週で迎えた12戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の御堂筋ステークス（阪神芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（1戦1勝）。9頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では堅調な伸びを見せたが、伸びてきたシルヴァンシャー決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

5月11日、中5週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた13戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下の緑風ステークス（東京芝2400m 晴/良）に出走。9頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では別次元の末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のタイセイトレイルをクビ差振り切って制した。

8月3日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から6kg戻して迎えた14戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、札幌日経オープン（札幌芝2600m 晴/良）に出走。10頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線に入ると、馬群に飲まれ4着に敗れた。

9月1日、中3週で迎えた15戦目は、ハンデ戦でオープンの丹頂ステークス（札幌芝2600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤岡康太騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では全く伸びず10着に敗れた。

11月30日、約3か月の休養明けで迎えた16戦目は、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は田辺裕信騎手（1戦0勝）。13頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では末脚を伸ばせず7着に敗れた。

6歳（2020年）

2月22日、約3か月の間隔を開けて迎えた17戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3400m 曇/良）に出走。16頭立ての7番人気で13番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。最後は脚を失くしてしまい9着に敗れた。

2020年8月14日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。