ミルフォードスルー（1988年生、母スピードキヨフジ）

ミルフォードスルー（1988年3月18日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は栗毛。種牡馬のスルーザドラゴン（当時6歳）と交配したスピードキヨフジが19歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（有）高瀬牧場。戦績は、中央平地17戦3勝2着2回。1990年の阪神3歳ステークス(G1)で3着に入った他、1991年のシンザン記念(G3)に勝利するなど、重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

田中耕太郎厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1990年）

8月4日、デビュー戦は横山典弘騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（函館芝1000m 晴/良）に出走。馬体重は494kg。7頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。先手を取る恰好となり、平均ペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のサクラハイスピードに5馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

9月23日、中6週で馬体重を前走から18kg増やして迎えた2戦目は、2歳G3の函館3歳ステークス（函館芝1200m 晴/不良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦1勝）。11頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、厳しいペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では自慢の末脚を爆発させて、最後は2着のリンドシェーバーを半馬身振り切って重賞初挑戦初制覇を果たした。

11月10日、中6週で迎えた3戦目は、2歳G2のデイリー杯3歳ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（2戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く9着に敗れた。

12月9日、中3週で迎えた4戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、2歳G1の阪神3歳ステークス（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。13頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。果敢にハナを奪い、平均的なペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では脚色がやや鈍り、3着に終わった。

12月22日、中1週で迎えた5戦目は、田原成貴騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定2歳G3のラジオたんぱ杯3歳牝馬ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では脚を伸ばせず6着に敗れた。

3歳（1991年）

1月13日、中2週で迎えた6戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、3歳G3のシンザン記念（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では鮮烈な末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のイイデセゾンをクビ差振り切って2つ目の重賞タイトルを手中に収めた。

3月23日、中9週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳オープンのアネモネステークス（京都芝1400m 外回り曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で河内洋騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では持ち前のタフネスで根気強く脚を伸ばしたが、伸びてきたタニノクリスタル決め手に屈して3/4馬身差の2着に敗北した。

4月7日、中1週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（京都芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で河内洋騎手（2戦1勝）。18頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では全く伸びず15着に敗れた。

4月28日、中2週で迎えた9戦目は、的場均騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G2のサンケイスポーツ賞4歳牝馬特別（東京芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では天性の闘志でゴールまで力闘したが、3着に終わった。

5月19日、中2週で迎えた10戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で的場均騎手（1戦0勝）。20頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、17番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを15番手で通過。直線では全く伸びず16着に敗れた。

10月20日、約5か月の休養明けで馬体重を前走から20kg増やして迎えた11戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（京都芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は河内洋騎手（3戦1勝）。14頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。直線では伸びあぐねて11着に敗れた。

11月10日、中2週で迎えた12戦目は、牝馬限定3歳G1のエリザベス女王杯（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で河内洋騎手（4戦1勝）。18頭立ての14番人気で3番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり、馬場の大外を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では余力が残っておらず17着に終わった。

12月15日、中4週で迎えた13戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（阪神芝2000m 曇/良）に出走。15頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを15番手で通過。直線では決め手に欠いて11着に敗れた。

4歳（1992年）

2月2日、中6週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた14戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は河内洋騎手（5戦1勝）。16頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。ハナを奪い、リードを2馬身以上保って、緩いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではしぶとさが光る走りを見せたが、スカーレットブーケに3/4馬身交わされて2着となった。

3月1日、中3週で迎えた15戦目は、村本善之騎手を鞍上に迎えて、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 曇/良）に出走。11頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。端に立つ恰好となり、壮絶なハイペースで集団を牽引。しかし、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。直線ではいい脚を見せられず11着に敗れた。

4月25日、中7週で迎えた16戦目は、栗東ステークス（京都ダート1400m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で村本善之騎手（1戦0勝）。16頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では余力が残っておらず16着に敗れた。

5月3日、連闘で迎えた17戦目は、オーストラリアトロフィー（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は河内洋騎手（6戦1勝）。10頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。最後はタレてしまい10着に敗れた。