アーテルアストレア（2019年生、母スターズインヘヴン）

アーテルアストレア（2019年2月7日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「黒い(ラテン語)+ギリシャ神話に登場する女神」。毛色は青鹿毛。種牡馬のリーチザクラウン（当時13歳）と交配したスターズインヘヴンが6歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道白老郡白老町、生産者は(有)社台コーポレーション白老ファーム。2023年のレディスプレリュード(牝Jpn2)に勝利した他、2023年のJBCレディスクラシック(牝Jpn1)で3着に入るなど、重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

1歳のとき、追分ファームから「セレクトセールサラブレッド1歳」に上場され、マロンレーシングによって1,100万円で落札された。

橋口慎介厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2021年）

9月25日、デビュー戦は鮫島克駿騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（中京芝1400m 晴/良）に出走。馬体重は466kg。14頭立ての12番人気で10番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線ではじりじりとしか伸びず10着に終わった。

10月16日、中2週で迎えた2戦目は、菱田裕二騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（新潟ダート1800m 曇/稍重）に出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。11頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。主導権を奪う恰好となり、後続との差を2馬身以上確保して、ハイペースで集団を牽引。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のアカノストロングに約12馬身の大差をつけて未勝利勝ちを決めた。

12月28日、中9週で迎えた3戦目は、2歳1勝クラス（阪神ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で菱田裕二騎手（1戦1勝）。13頭立ての4番人気で大外13番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。最後は力尽きて12着に敗れた。

3歳（2022年）

1月23日、中3週で迎えた4戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、3歳1勝クラス（中京ダート1800m 曇/良）に出走。11頭立ての9番人気で大外11番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、後続との差を2馬身以上確保して、ユッタリとしたペースで集団を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は脚色が鈍り7着に終わった。

5月7日、約3か月半の休養明けで迎えた5戦目は、3歳1勝クラスのわらび賞（新潟ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は菱田裕二騎手（2戦1勝）。15頭立ての10番人気で7番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線ではキレのいい末脚を発揮し、4着に入り込んだ。

6月4日、中3週で迎えた6戦目は、牝馬限定の3歳以上1勝クラス（中京ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で菱田裕二騎手（3戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のスパークルアイズに3馬身半の差をつけて勝利を手中に収めた。

8月28日、約3か月の間隔を開けて迎えた7戦目は、酒井学騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上2勝クラスのRKB賞（小倉ダート1700m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では強靭な末脚を発揮したが、4着に終わった。

10月16日、中6週で迎えた8戦目は、3歳以上2勝クラスの菅名岳特別（新潟ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は菱田裕二騎手（4戦2勝）。15頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったジャズブルースに詰め切れず、3馬身半差の2着に敗北した。

12月3日、中6週で迎えた9戦目は、牝馬限定の3歳以上2勝クラスの鳴海特別（中京ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で菱田裕二騎手（5戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを15番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた14頭をごぼう抜きし、最後は2着のラブリーエンジェルに1馬身半の差をつけて3勝目を獲得した。

4歳（2023年）

1月21日、中6週で迎えた10戦目は、牝馬限定の4歳以上3勝クラスの遠州灘ステークス（中京ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で菱田裕二騎手（6戦3勝）。15頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のステイブルアスクを半馬身振り切って制した。

3月1日、中5週で迎えた11戦目は、牝馬限定Jpn2のエンプレス杯（川崎ダート2100m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で菱田裕二騎手（7戦4勝）。10頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではじりじりとしか伸びず4着に敗れた。

4月30日、中8週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた12戦目は、ハンデ戦でオープンのブリリアントステークス（東京ダート2100m 小雨/良）に出走。鞍上は5戦連続で菱田裕二騎手（8戦4勝）。16頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線ではキレのある末脚を披露し、3着に入った。

6月17日、中6週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた13戦目は、スレイプニルステークス（東京ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で菱田裕二騎手（9戦4勝）。16頭立ての10番人気で1番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切り、5着に入り込んだ。

7月16日、中3週で迎えた14戦目は、名鉄杯（中京ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で菱田裕二騎手（10戦4勝）。15頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では異次元の末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のメイクアリープをクビ差振り切って5勝目を手に入れた。

10月5日、約2か月半の間隔を開けて迎えた15戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定Jpn2のレディスプレリュード（大井ダート1800m 曇/不良）に出走。10頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のグランブリッジをクビ差振り切って重賞ウィナーの称号を掴み取った。

11月3日、中3週で迎えた16戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定Jpn1のJBCレディスクラシック（大井ダート1800m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。12頭立ての3番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では超凡な末脚を発揮したが、3着に終わった。

12月3日、中3週で迎えた17戦目は、横山武史騎手を鞍上に迎えて、G1のチャンピオンズカップ（中京ダート1800m 晴/良）に出走。15頭立ての13番人気で8番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では上がり2位タイの末脚を繰り出したが上位には食い込めず9着に終わった。

5歳（2024年）

2月7日、中8週で迎えた18戦目は、牝馬限定のハンデJpn3のクイーン賞（船橋ダート1800m 晴/重）に出走。鞍上は菱田裕二騎手（11戦5勝）。10頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るテリオスベルを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて2つ目の重賞タイトルを獲得した。

4月4日、中7週で馬体重を前走から11kg増やして迎えた19戦目は、牝馬限定Jpn3の兵庫女王盃（園田ダート1870m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で菱田裕二騎手（12戦6勝）。12頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを10番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったライオットガールに詰め切れず、2馬身差の2着に敗北した。