ミスディレクション（2014年生、母スウィフトオブフライト）

ミスディレクション（2014年5月9日）は、日本の競走馬。馬名の意味は「観客の視線や注意を逸らすトランプマジックの技法」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のミスキャスト（当時16歳）と交配したスウィフトオブフライトが15歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は株式会社ノースヒルズ。主な勝ち鞍は2020年の尼崎ステークス(3勝クラスハンデ)。

経歴

デビュー前

加藤敬二厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2016年）

11月13日、デビュー戦は蛯名正義騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。馬体重は492kg。17頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では全く伸びず8着に終わった。

12月4日、中2週で迎えた2戦目は、田辺裕信騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（中京芝2000m 晴/良）に出走。12頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。ハナを奪う恰好となり、極端なスローペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではきっちりと末脚を伸ばして、最後は2着のヒシマサルをアタマ差振り切って未勝利勝ちを決めた。

12月25日、中2週で迎えた3戦目は、浜中俊騎手を鞍上に迎えて、2歳G2のホープフルステークス（中山芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。14頭立ての12番人気で10番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。最後は一杯になって14着に終わった。

3歳（2017年）

5月20日、約5か月の休養明けで馬体重を前走から10kg減らして迎えた4戦目は、石橋脩騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下のメルボルントロフィー（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。7頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、やや緩いペースで馬群を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は減速してしまい5着に終わった。

10月7日、約4か月半の休み明けで迎えた5戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（京都芝2000m 小雨/重）に出走。15頭立ての10番人気で14番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では鋭い脚を使えず10着に終わった。

10月21日、中1週で迎えた6戦目は、森裕太朗騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（京都芝2200m 外回り雨/重）に51kgの軽斤量で出走。12頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。先頭に立ち、後続を5馬身以上離して、ややスローペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚勢が悪くなり10着に終わった。

11月19日、中3週で迎えた7戦目は、3歳以上500万下（京都芝2400m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で森裕太朗騎手（1戦0勝）。15頭立ての13番人気で8番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを8番手で通過。最後は失速してしまい15着に終わった。

4歳（2018年）

1月14日、中7週で迎えた8戦目は、太宰啓介騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての10番人気で2番ゲートからスタート。先手を奪い、若干緩いペースで一団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では強烈な末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のラルクに2馬身半の差をつけて勝利を手に入れた。

1月27日、中1週で迎えた9戦目は、川島信二騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下の木津川特別（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。11頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。逃げる形となり、若干遅いペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、粘りを欠いて5着に沈んだ。

2月18日、中2週で迎えた10戦目は、4歳以上1000万下の春日特別（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は太宰啓介騎手（1戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。敢然とにハナを切り、平均的なペースで集団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、馬群に飲まれ5着に沈んだ。

6月3日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から14kg減らして迎えた11戦目は、3歳以上500万下（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で太宰啓介騎手（2戦1勝）。17頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では余力が残っておらず14着に敗れた。

6月24日、中2週で迎えた12戦目は、3歳以上500万下の出石特別（阪神芝1800m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で太宰啓介騎手（3戦1勝）。10頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、ハイペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の強靭な心肺能力でしぶとく走り抜いたが、モーヴサファイアにアタマ差交わされて2着に惜敗した。

7月7日、中1週で迎えた13戦目は、3歳以上500万下の茶臼山高原特別（中京芝2000m 曇/重）に出走。鞍上は4戦連続で太宰啓介騎手（4戦1勝）。9頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。ハナを切る恰好となり、やや遅いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではもうひと伸びが足りず、3着に終わった。

7月28日、中2週で迎えた14戦目は、3歳以上500万下の国東特別（小倉芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で太宰啓介騎手（5戦1勝）。8頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、超スローペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一完歩ずつ着実に終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のリセエンヌに1馬身1/4の差をつけて3勝目を挙げた。

11月17日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた15戦目は、3歳以上1000万下（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で太宰啓介騎手（6戦2勝）。11頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。ハナに立つ形となり、後続との差を5馬身以上保って、スローペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では終いが甘くなり、3着に終わった。

12月1日、中1週で迎えた16戦目は、北村友一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の再度山特別（阪神芝2000m 曇/良）に出走。10頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。主導権を奪う恰好となり、後続との差を2馬身以上確保して、少し緩いペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では、そのまま渾身の粘り腰で末脚を持続させて、最後は2着のシンギュラリティに1馬身1/4の差をつけて4勝目を奪取した。

12月23日、中2週で迎えた17戦目は、3歳以上1600万下のサンタクロースステークス（阪神芝2000m 小雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で北村友一騎手（1戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではあとひと押しが足りず、3着に終わった。

5歳（2019年）

2月23日、中8週で迎えた18戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の尼崎ステークス（阪神芝2200m 晴/良）に出走。9頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。ハナを切り、平均的なペースで集団を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では脚を伸ばせず5着に敗れた。

3月17日、中2週で迎えた19戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の但馬ステークス（阪神芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は幸英明騎手（1戦0勝）。13頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚勢が鈍り10着に敗れた。

4月14日、中3週で迎えた20戦目は、4歳以上1600万下の難波ステークス（阪神芝1800m 外回り雨/稍重）に出走。鞍上は太宰啓介騎手（7戦2勝）。12頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。先手を奪い、若干緩いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天性の負けん気を発揮してゴールまで力闘し、4着を確保した。

6月22日、中9週で迎えた21戦目は、秋山真一郎騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上3勝クラスの垂水ステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は一杯になって18着に敗れた。

10月14日、約4か月の休養明けで迎えた22戦目は、ハンデ戦で3歳以上3勝クラスの大原ステークス（京都芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は太宰啓介騎手（8戦2勝）。12頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。端を奪う恰好となり、後続との差を5馬身以上確保して、ユッタリとしたペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、馬群に飲まれ5着に敗れた。

12月22日、中9週で迎えた23戦目は、3歳以上3勝クラスのサンタクロースステークス（阪神芝2000m 雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で太宰啓介騎手（9戦2勝）。13頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。敢然と先頭に立ち、後続を2馬身以上離して、ややスローペースでレースを引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のスタミナで最後まで敢闘したが、インビジブルレイズに3/4馬身交わされて2着となった。

6歳（2020年）

1月13日、中2週で迎えた24戦目は、ハンデ戦で4歳以上3勝クラスの寿ステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で太宰啓介騎手（10戦2勝）。13頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、後続との差を2馬身以上保って、やや緩いペースで馬群を先導。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は減速してしまい12着に敗れた。

3月7日、中7週で迎えた25戦目は、4歳以上3勝クラスの但馬ステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で太宰啓介騎手（11戦2勝）。11頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。敢然とにハナを切り、緩いペースで集団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は力尽きて6着に敗れた。

3月20日、中1週で迎えた26戦目は、ハンデ戦で4歳以上3勝クラスの尼崎ステークス（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で太宰啓介騎手（12戦2勝）。8頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。果敢にハナを切り、緩いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一気に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のシャイニーゲールに1馬身半の差をつけて5勝目をマークした。

8月16日、約5か月の休み明けで迎えた27戦目は、ハンデG3の農林水産省賞典小倉記念（小倉芝2000m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は6戦連続で太宰啓介騎手（13戦3勝）。14頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。先陣を切る形となり、リードを2馬身以上確保して、若干遅いペースでレースを進める。しかし、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを14番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く14着に敗れた。

8月30日、中1週で迎えた28戦目は、小倉日経オープン（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で太宰啓介騎手（14戦3勝）。12頭立ての9番人気で3番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい8着に終わった。

9月19日、中2週で迎えた29戦目は、ハンデ戦でオープンのケフェウスステークス（中京芝2000m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は8戦連続で太宰啓介騎手（15戦3勝）。16頭立ての13番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では見所を作れず7着に終わった。

7歳（2021年）

1月17日、約4か月の休養明けで迎えた30戦目は、ハンデG2の日経新春杯（中京芝2200m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は9戦連続で太宰啓介騎手（16戦3勝）。16頭立ての15番人気で大外16番ゲートからスタート。逃げを打つ形となり、やや遅いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は垂れてしまい16着に終わった。

2月7日、中2週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた31戦目は、鮫島克駿騎手を鞍上に迎えて、関門橋ステークス（小倉芝2000m 晴/良）に出走。11頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。端を奪う形となり、平均ペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は垂れてしまい11着に終わった。

2021年2月11日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。

3月25日、中6週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた32戦目は、的場文男騎手を鞍上に迎えて、隅田川オープン（大井ダート1600m 内回り雨/稍重）に出走。ダート戦への出走は初となった。11頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではあとひと踏ん張りが利かず、4着に終わった。

4月13日、中2週で迎えた33戦目は、S3のブリリアントカップ（大井ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で的場文男騎手（1戦0勝）。16頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。敢然とハナを奪い、平均的なペースで一団を先導。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では余力が残っておらず15着に敗れた。

4月27日、中1週で迎えた34戦目は、神田川オープン（大井ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で的場文男騎手（2戦0勝）。16頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。最後は脚色が衰えて11着に敗れた。

5月19日、中2週で迎えた35戦目は、西啓太騎手を鞍上に迎えて、S1の大井記念（大井ダート2000m 曇/重）に出走。16頭立ての13番人気で13番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを16番手で通過。直線では今一つ伸び切れず16着に終わった。

6月8日、中2週で迎えた36戦目は、ゆりかもめオープン（大井ダート1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で西啓太騎手（1戦0勝）。16頭立ての10番人気で大外16番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では最後まで息が続かず16着に終わった。

2021年6月11日付で地方競馬の競走馬登録を抹消した。