エーピーグランプリ（1990年生、母Hybla）

エーピーグランプリ（1990年5月28日）は、アメリカ合衆国で生まれ、日本で調教された競走馬。牡馬。毛色は栗毛。種牡馬のジェイドハンター（当時6歳）と交配したHyblaが10歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地21戦4勝2着1回、地方3戦0勝。1993年のラジオたんぱ賞(G3)に勝利した他、1994年の札幌記念(ハンデG3)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

武田博厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1993年）

1月31日、デビュー戦は安田康彦騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（京都ダート1200m 晴/良）に出走。馬体重は428kg。11頭立ての3番人気で10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るユキミザケを次元の違う末脚でクビ差だけ差し切って初勝利を挙げた。

2月20日、中2週で迎えた2戦目は、栗田伸一騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下（京都ダート1800m 晴/良）に出走。10頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。ハナに立つ恰好となり、ゆったりとしたペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではぐんぐんと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のニシケンハンターに2馬身の差をつけて2勝目を手にした。

3月7日、中1週で迎えた3戦目は、3歳G3のアーリントンカップ（阪神芝1600m 曇/良）に出走。芝レース及び重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で栗田伸一騎手（1戦1勝）。14頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。凄まじいハイペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

3月27日、中2週で迎えた4戦目は、柴田政人騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンの菜の花ステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではしっかりと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のホクセツモリガンを半馬身振り切って単勝一倍台の評価に応えた。

4月17日、中2週で迎えた5戦目は、3歳G3のクリスタルカップ（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田政人騎手（1戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではいいところがなく6着に敗れた。

6月6日、中6週で迎えた6戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、3歳G2のニュージーランドトロフィー4歳ステークス（東京芝1600m 晴/稍重）に出走。12頭立ての10番人気で大外12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら3番手で通過。直線では伸びあぐねて6着に終わった。

7月4日、中3週で迎えた7戦目は、江田照男騎手を鞍上に迎えて、3歳G3のラジオたんぱ賞（福島芝1800m 晴/良）に出走。9頭立ての5番人気で大外9番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では鮮烈な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のエアマジックに2馬身半の差をつけて重賞ウィナーの称号を手にした。

10月10日、約3か月半の休養明けで迎えた8戦目は、福島民報杯（福島芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で江田照男騎手（1戦1勝）。10頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では見所を作れず5着に敗れた。

11月7日、中3週で迎えた9戦目は、菊沢隆仁騎手を鞍上に迎えて、福島民友カップ（福島芝1800m 晴/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら3番手で通過。直線では天性の負けん気を発揮してゴールまで力闘したが、3着に終わった。

11月28日、中2週で迎えた10戦目は、田原成貴騎手を鞍上に迎えて、トパーズステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。15頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では天稟の勝負根性でゴールまで力走し、3着に入った。

12月11日、中1週で迎えた11戦目は、田島信行騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2の鳴尾記念（阪神芝2500m 晴/良）に出走。16頭立ての11番人気で14番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では伸びを欠き10着に終わった。

4歳（1994年）

6月12日、約6か月の休養明けで迎えた12戦目は、札幌日経オープン（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は田原成貴騎手（1戦0勝）。12頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

7月3日、中2週で迎えた13戦目は、ハンデG3の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田原成貴騎手（2戦0勝）。13頭立ての4番人気で12番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では勝負根性が光る走りを見せたが、勝ったホクトベガにねじ伏せられて半馬身差の2着となった。

8月21日、中6週で迎えた14戦目は、G3の函館記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で田原成貴騎手（3戦0勝）。14頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず9着に敗れた。

5歳（1995年）

6月11日、約10か月の休養明けで迎えた15戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、札幌日経オープン（札幌芝1800m 晴/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では末脚を伸ばせず7着に敗れた。

7月2日、中2週で迎えた16戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の札幌記念（札幌芝2000m 曇/良）に出走。13頭立ての10番人気で1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず8着に終わった。

6歳（1996年）

6月9日、約11か月半の休養明けで迎えた17戦目は、清山宏明騎手を鞍上に迎えて、札幌日経オープン（札幌芝1800m 晴/良）に出走。14頭立ての14番人気で3番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。最後は脚を失くしてしまい13着に終わった。

6月30日、中2週で迎えた18戦目は、ハンデG3の札幌記念（札幌芝2000m 曇/稍重）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は安田康彦騎手（1戦1勝）。14頭立ての13番人気で10番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。最後は脚色が鈍り12着に終わった。

7月27日、中3週で迎えた19戦目は、上野清章騎手を鞍上に迎えて、タイムス杯（札幌ダート1700m 曇/良）に出走。12頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では決め手が足りず9着に終わった。

9月1日、中4週で迎えた20戦目は、ハンデ戦でオープンのUHB杯（函館芝1800m 雨/重）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で上野清章騎手（1戦0勝）。12頭立ての11番人気で11番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では切れる脚を使えず9着に終わった。

9月15日、中1週で迎えた21戦目は、漁火ステークス（函館芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で上野清章騎手（2戦0勝）。10頭立ての10番人気で7番ゲートからスタート。果敢にハナを切り、少し遅いペースで集団を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は脚色が悪くなり9着に終わった。

7歳（1997年）

6月29日、約9か月半の休み明けで馬体重を前走から16kg減らして迎えた22戦目は、田中隆仁騎手を鞍上に迎えて、A1（荒尾ダート1900m 晴/良）に出走。8頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。6着に敗れた。

7月13日、中1週で迎えた23戦目は、A1（荒尾ダート1500m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で田中隆仁騎手（1戦0勝）。9頭立ての6番人気で大外9番ゲートからスタート。4着に終わった。

8月17日、中4週で迎えた24戦目は、RKK特別（荒尾ダート1900m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で田中隆仁騎手（2戦0勝）。9頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。競走中止となった。