アンヴァル（2015年生、母アルーリングボイス）

アンヴァル（2015年1月28日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「アイルランド神話の、陸海を駆け乗り手を守る魔法の馬の名」。毛色は鹿毛。種牡馬のロードカナロア（当時7歳）と交配したアルーリングボイスが13歳のときに産んだ5番仔が本馬である。産地は北海道白老郡白老町、生産者は（有）社台コーポレーション白老ファーム。戦績は、中央平地11戦4勝。2020年のCBC賞(ハンデG3)で2着に入った他、2019年の北九州記念(ハンデG3)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

社台サラブレッドクラブにて総額2,000万円（50万×40口）で一口馬主が募集された。

藤岡健一厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2017年）

8月20日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（小倉芝1200m 晴/良）に出走。馬体重は462kg。12頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では切れ味光る末脚を発揮したが、3着に終わった。

9月3日、中1週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。17頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るラブカンプーを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

10月29日、中7週で迎えた3戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下（京都芝1200m 雨/不良）に出走。8頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では自慢の末脚を弾けさせてすんなりと抜け出し、最後は2着のタイセイアベニールに3馬身の差をつけて単勝一倍台の支持に応えた。

11月12日、中1週で迎えた4戦目は、北村友一騎手を鞍上に迎えて、2歳オープンの福島2歳ステークス（福島芝1200m 曇/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では鮮烈な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のリュウノユキナに2馬身半の差をつけて3勝目を挙げた。

3歳（2018年）

3月11日、約4か月の休養明けで迎えた5戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G2のフィリーズレビュー（阪神芝1400m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。18頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

4月8日、中3週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で藤岡佑介騎手（1戦0勝）。17頭立ての14番人気で10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚が止まってしまい17着に終わった。

5月26日、中6週で迎えた7戦目は、3歳重賞の葵ステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は藤岡康太騎手（1戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線ではジワジワとしか伸びず6着に敗れた。

8月19日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から14kg増やして迎えた8戦目は、荻野極騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の北九州記念（小倉芝1200m 晴/良）に出走。17頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを13番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を繰り出したが上位には食い込めず10着に敗れた。

9月9日、中2週で迎えた9戦目は、松若風馬騎手を鞍上に迎えて、G2のセントウルステークス（阪神芝1200m 雨/重）に出走。15頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では決め手に欠いて10着に敗れた。

10月7日、中3週で迎えた10戦目は、酒井学騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのオパールステークス（京都芝1200m 晴/良）に50kgの軽斤量で出走。18頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では一完歩ずつ着実に終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のグレイトチャーターに1馬身3/4の差をつけて4勝目をマークした。

11月25日、中6週で迎えた11戦目は、G3の京阪杯（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で酒井学騎手（1戦1勝）。18頭立ての5番人気で17番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張り、4着に入った。

4歳（2019年）

1月14日、中6週で迎えた12戦目は、淀短距離ステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で酒井学騎手（2戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前のスタミナで最後まで敢闘したが、伸びてきたナインテイルズ決め手に屈してアタマ差の2着に甘んじた。

1月27日、中1週で迎えた13戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のシルクロードステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。18頭立ての3番人気に推されて16番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

7月14日、約5か月半の休み明けで迎えた14戦目は、松岡正海騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのバーデンバーデンカップ（福島芝1200m 曇/重）に出走。16頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では持ち前の豊富なスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったカラクレナイをアタマ差捉え切れず2着に甘んじた。

8月18日、中4週で迎えた15戦目は、ハンデG3の北九州記念（小倉芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は藤岡康太騎手（2戦1勝）。18頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では鋭さ光る末脚を披露し、3着に入った。

9月8日、中2週で迎えた16戦目は、G2のセントウルステークス（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤岡康太騎手（3戦1勝）。13頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く13着に敗れた。

5歳（2020年）

2月16日、約5か月半の休養明けで迎えた17戦目は、北九州短距離ステークス（小倉芝1200m 曇/重）に出走。鞍上は3戦連続で藤岡康太騎手（4戦1勝）。17頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では見せ場を作れず8着に敗れた。

3月1日、中1週で迎えた18戦目は、G3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は藤岡佑介騎手（2戦0勝）。18頭立ての14番人気で16番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始9番手を追走。最後は脚勢が悪くなり16着に終わった。

7月5日、約4か月の休み明けで迎えた19戦目は、ハンデG3のCBC賞（阪神芝1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は北村友一騎手（1戦1勝）。16頭立ての11番人気で6番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では持ち味のタフネスで最後まで奮闘したが、勝ったラブカンプーに詰め切れず、1馬身3/4差の2着となった。

8月23日、中6週で迎えた20戦目は、ハンデG3のテレビ西日本賞北九州記念（小倉芝1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で北村友一騎手（2戦1勝）。18頭立ての6番人気で15番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを15番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで走り切り、最後はクライムメジャーと並んで4着同着となった。

11月29日、約3か月半の休み明けで迎えた21戦目は、G3の京阪杯（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は酒井学騎手（3戦1勝）。16頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では息の長い末脚を披露し、4着に入った。

12月19日、中2週で迎えた22戦目は、ハンデ戦でオープンのタンザナイトステークス（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は藤岡佑介騎手（3戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では決め手が足りず9着に敗れた。

6歳（2021年）

1月9日、中2週で迎えた23戦目は、淀短距離ステークス（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は藤岡康太騎手（5戦1勝）。16頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では切れ味のいい末脚を発揮し、3着に入った。

2月14日、中4週で迎えた24戦目は、北九州短距離ステークス（小倉芝1200m 小雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤岡康太騎手（6戦1勝）。18頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

3月6日、中2週で迎えた25戦目は、G3の夕刊フジ賞オーシャンステークス（中山芝1200m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で藤岡康太騎手（7戦1勝）。16頭立ての13番人気で5番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず10着に終わった。

2021年3月10日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。