ワディラム（2001年生、母ワディア）

ワディラム（2001年5月12日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「ヨルダンの砂漠。映画『アラビアのロレンス』の舞台」。毛色は青鹿毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時15歳）と交配したワディアが12歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道勇払郡追分町、生産者は追分ファーム。戦績は、中央平地29戦5勝2着4回。2006年の米子ステークス(オープンハンデ)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

17歳のとき、白井牧場から「ジェイエス繁殖馬セールサラブレッド繁殖牝馬」に上場され、宇田昌隆によって280.8万円で落札された。

社台サラブレッドクラブにて総額2,600万円（65万×40口）で一口馬主が募集された。

松田博資厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2003年）

11月22日、デビュー戦は安藤勝己騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（京都芝1400m 晴/良）に出走。馬体重は418kg。18頭立ての4番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは16番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、6着に終わった。

12月13日、中2週で迎えた2戦目は、高田潤騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（阪神芝1600m 晴/良）に出走。17頭立ての5番人気で14番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線ではあとひと踏ん張りが利かず、6着に終わった。

3歳（2004年）

1月11日、中3週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた3戦目は、安田康彦騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳未勝利（京都ダート1800m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。16頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで力闘したが、5着に終わった。

2月1日、中2週で迎えた4戦目は、吉田稔騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳未勝利（京都ダート1800m 晴/良）に出走。9頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で猛追したが、勝ったヴァルパライソに詰め切れず、2馬身半差の2着となった。

2月21日、中2週で迎えた5戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（京都ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は安藤勝己騎手（1戦0勝）。15頭立ての2番人気に推されて大外15番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では瞬発力に優れた末脚を披露したが、4着に終わった。

5月29日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から32kg増やして迎えた6戦目は、3歳未勝利（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は高田潤騎手（1戦0勝）。18頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、3着に終わった。

6月13日、中1週で迎えた7戦目は、3歳未勝利（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は安藤勝己騎手（2戦0勝）。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では見事な伸び脚で猛追したが、抜け出したチキリチヨノオーを差し切れず、1馬身差の2着に敗北した。

7月3日、中2週で迎えた8戦目は、3歳未勝利（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で安藤勝己騎手（3戦0勝）。18頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、馬場の外目を回って9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のパラダイスチェリーに2馬身半の差をつけて待望の初勝利を挙げた。

8月14日、中5週で迎えた9戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（札幌芝1500m 晴/良）に出走。14頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では素晴らしい伸び脚で驀進したが、伸びてきたレクレドール決め手に屈してクビ差の2着となった。

9月5日、中2週で迎えた10戦目は、3歳以上500万下のアサカオーメモリアル（札幌芝1500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦0勝）。14頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

10月2日、中3週で迎えた11戦目は、3歳以上500万下（札幌芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（2戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では見せ場を作れず8着に敗れた。

4歳（2005年）

2月27日、約5か月の休養明けで迎えた12戦目は、4歳以上500万下（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は高田潤騎手（2戦0勝）。16頭立ての5番人気で大外16番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切り、3着に入った。

3月19日、中2週で迎えた13戦目は、菊沢隆徳騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上500万下の御在所特別（中京芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では伸びあぐねて7着に敗れた。

4月24日、中4週で迎えた14戦目は、4歳以上500万下（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は安藤勝己騎手（4戦1勝）。18頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のディアチャンスをハナ差振り切って1着ゴールを果たした。

5月15日、中2週で迎えた15戦目は、4歳以上1000万下（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で安藤勝己騎手（5戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線ではグイグイと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のインペリアルナイトを半馬身振り切って3勝目を収める

6月5日、中2週で迎えた16戦目は、吉原寛人騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 晴/良）に51kgの軽斤量で出走。重賞競走への出走は初となった。18頭立ての12番人気で4番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では末脚が冴えず9着に終わった。

7月3日、中3週で迎えた17戦目は、3歳以上1000万下の皆生特別（阪神芝1600m 小雨/稍重）に出走。鞍上は安藤勝己騎手（6戦3勝）。13頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では切れ味鋭い末脚を繰り出したが、4着に終わった。

7月30日、中3週で迎えた18戦目は、江田照男騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の五頭連峰特別（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。13頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず5着に敗れた。

10月30日、約3か月の休養明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた19戦目は、3歳以上1000万下の保津峡特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は高田潤騎手（3戦0勝）。13頭立ての2番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では今一つ伸び切れず5着に敗れた。

11月20日、中2週で迎えた20戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の東山特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では持ち味の忍耐力で最後まで奮戦したが、抜け出したエレスサールを捕まえ切れず、半馬身差の2着に敗北した。

12月11日、中2週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた21戦目は、3歳以上1000万下の摂津特別（阪神芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は安藤勝己騎手（7戦3勝）。12頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では脚が残っておらず7着に敗れた。

5歳（2006年）

1月7日、中3週で迎えた22戦目は、4歳以上1000万下の伏見特別（京都芝1600m 外回り雪/良）に出走。鞍上は2戦連続で安藤勝己騎手（8戦3勝）。13頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

1月28日、中2週で迎えた23戦目は、ハンデ戦で4歳以上1000万下の木津川特別（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で安藤勝己騎手（9戦3勝）。13頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は脚を失くしてしまい13着に敗れた。

6月18日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた24戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の乙訓特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は高田潤騎手（4戦0勝）。17頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では不撓のスロトングスピリットで渋太く粘り続けて先頭に立ち、最後は2着のビッグファルコンをハナ差振り切って久しぶりの実戦をモノにした。

7月2日、中1週で迎えた25戦目は、ハンデ戦でオープンの米子ステークス（京都芝1600m 外回り晴/重）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で高田潤騎手（5戦1勝）。11頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線に入ると、前で粘るディープサマーを豪脚で3/4馬身差し切って5勝目を挙げた。

8月6日、中4週で迎えた26戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての4番人気に推されて2番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では天稟の闘志でゴールまで力走したが、5着に終わった。

9月10日、中4週で迎えた27戦目は、ハンデG3の京成杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で中舘英二騎手（1戦0勝）。15頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では最後まで息が続かず12着に敗れた。

6歳（2007年）

1月28日、約4か月半の休養明けで迎えた28戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は高田潤騎手（6戦2勝）。16頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではいいところがなく7着に敗れた。

3月11日、中5週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた29戦目は、今野忠成騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 曇/重）に出走。16頭立ての15番人気で15番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。最後は脚勢が衰えて14着に終わった。