ディアチャンス（2001年生、母マルカムーンライト）

ディアチャンス（2001年2月2日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「チャンスを心待ちにしている」。毛色は鹿毛。種牡馬のタイキシャトル（当時7歳）と交配したマルカムーンライトが11歳のときに産んだ7番仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は（有）笹地牧場。戦績は、中央平地32戦7勝2着2回。2007年のマーメイドステークス(牝ハンデG3)に勝利した他、2007年の札幌記念(G2)で4着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

当歳のとき、笹地牧場から「北海道10月市場サラブレッド当歳」に上場され、寺田寿男によって945万円で落札された。

清水出美厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2003年）

10月18日、デビュー戦は藤田伸二騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（京都芝1400m 晴/良）に出走。馬体重は440kg。18頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では瞬発力に優れた末脚を披露したが、3着に終わった。

11月1日、中1週で迎えた2戦目は、牝馬限定の2歳未勝利（京都芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（1戦0勝）。17頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のカティサークに2馬身の差をつけて初白星を挙げた。

12月7日、中4週で迎えた3戦目は、K.ファロン騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定2歳G1の阪神ジュベナイルフィリーズ（阪神芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての11番人気で12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。最後は脚を失くしてしまい18着に終わった。

3歳（2004年）

7月11日、約7か月の休養明けで馬体重を前走から32kg増やして迎えた4戦目は、3歳以上500万下（函館芝1800m 雨/重）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（2戦1勝）。15頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では全く伸びず12着に敗れた。

8月1日、中2週で迎えた5戦目は、3歳以上500万下のホウヨウボーイメモリアル（函館芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（3戦1勝）。11頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では末脚がパッとせず5着に終わった。

8月28日、中3週で迎えた6戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で藤田伸二騎手（4戦1勝）。14頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を繰り出し、3着に入った。

10月10日、中5週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた7戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての4番人気に推されて17番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではやや伸びを欠き、6着に終わった。

11月6日、中3週で迎えた8戦目は、野元昭嘉騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上500万下の檜原湖特別（福島芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。11頭立ての3番人気で10番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では末脚が振るわず6着に敗れた。

4歳（2005年）

4月24日、約5か月半の休み明けで馬体重を前走から28kg増やして迎えた9戦目は、吉田稔騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての11番人気で1番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では目覚ましい伸び脚で急追したが、抜け出したワディラムにハナ差届かず2着となった。

5月7日、中1週で迎えた10戦目は、牝馬限定の4歳以上500万下（京都芝1800m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（5戦1勝）。17頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら6番手で通過。直線では強烈な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のピサノパスティーユに1馬身1/4の差をつけて久方ぶりに勝利を挙げた。

5月29日、中2週で迎えた11戦目は、本田優騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下の有松特別（中京芝1800m 晴/良）に出走。12頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では忍耐力が光る走りを見せたが、勝ったニホンピロキースにねじ伏せられてアタマ差の2着に惜敗した。

6月26日、中3週で迎えた12戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下の遊楽部特別（函館芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（6戦2勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るファインセラを上がり1位の末脚で3/4馬身差し切って圧倒的人気に応えた。

7月23日、中3週で迎えた13戦目は、牝馬限定の3歳以上1000万下の駒ケ岳特別（函館芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（7戦3勝）。11頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線ではぐいぐいと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のセイントリープレアをクビ差振り切って4勝目を収める

8月14日、中2週で迎えた14戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は本田優騎手（1戦0勝）。14頭立ての7番人気で大外14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では目立つような脚を使えず7着に敗れた。

10月23日、中9週で迎えた15戦目は、3歳以上1000万下の清滝特別（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（8戦4勝）。12頭立ての2番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではパワフルな末脚を発揮したが、3着に終わった。

11月27日、中4週で迎えた16戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上1000万下（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい7着に敗れた。

12月11日、中1週で迎えた17戦目は、小林徹弥騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下の豊明特別（中京芝1800m 曇/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を繰り出したが、3着に終わった。

5歳（2006年）

1月14日、中4週で迎えた18戦目は、ハンデ戦で4歳以上1000万下の花見小路特別（京都芝1800m 外回り雨/不良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（9戦4勝）。16頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後はバテてしまい16着に敗れた。

6月3日、約4か月半の休養明けで馬体重を前走から14kg減らして迎えた19戦目は、4歳以上1000万下の葉山特別（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（10戦4勝）。16頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

7月2日、中3週で迎えた20戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の御室特別（京都芝1800m 外回り曇/重）に出走。9頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚を伸ばせず5着に敗れた。

8月13日、中5週で迎えた21戦目は、3歳以上1000万下の摩周湖特別（札幌芝1500m 晴/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（11戦4勝）。12頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張り、3着に入った。

9月3日、中2週で迎えた22戦目は、牝馬限定の3歳以上1000万下の大倉山特別（札幌芝1500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（12戦4勝）。14頭立ての3番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

10月8日、中4週で迎えた23戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の堀川特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は本田優騎手（2戦0勝）。11頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではグイグイと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のトップオブツヨシをクビ差振り切って1着ゴールを果たした。

11月11日、中4週で迎えた24戦目は、牝馬限定の3歳以上1600万下のユートピアステークス（東京芝1600m 雨/稍重）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（13戦4勝）。14頭立ての7番人気で大外14番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では天稟の負けじ心を発揮してゴールまで力走したが、5着に終わった。

12月2日、中2週で迎えた25戦目は、I.メンディザバル騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の2006ゴールデンホイップトロフィー（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。14頭立ての10番人気で7番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸び、3着に入り込んだ。

6歳（2007年）

1月20日、中6週で迎えた26戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の石清水ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は池添謙一騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて11番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚勢がやや衰え、5着に終わった。

5月20日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた27戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下のエメラルドステークス（中京芝1800m 晴/良）に出走。11頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではグングンと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のイアオニードルを半馬身振り切って久しぶりの一戦を物にした。

6月17日、中3週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた28戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では豪快な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のサンレイジャスパーに1馬身1/4の差をつけて重賞ウィナーの称号を獲得した。

8月12日、中7週で馬体重を前走からさらに10kg減らして迎えた29戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（1戦1勝）。12頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では鋭さ光る末脚を繰り出し、3着に入った。

9月2日、中2週で馬体重を前走から12kg戻して迎えた30戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は小林徹弥騎手（1戦0勝）。16頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張り、4着に入った。

11月11日、中9週で迎えた31戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（2戦1勝）。13頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではじわじわとしか伸びず8着に終わった。

12月15日、中4週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた32戦目は、牝馬限定のハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（3戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではいい脚を見せられず8着に敗れた。