フェノーメノ（2009年生、母ディラローシェ）

フェノーメノ（2009年4月20日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「超常現象、怪物（ポルトガル語）」。毛色は青鹿毛。種牡馬のステイゴールド（当時15歳）と交配したディラローシェが11歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡平取町、生産者は追分ファーム。戦績は、中央平地18戦7勝2着2回。2013年、2014年と天皇賞（春）(G1)を連覇した他、2012年の天皇賞（秋）(G1)で2着に入るなど、G1級競走2勝を含む重賞5勝を挙げた。

経歴

デビュー前

サンデーサラブレッドクラブにて総額2,000万円（50万×40口）で一口馬主が募集された。

戸田博文厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2011年）

10月30日、デビュー戦は岩田康誠騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（東京芝2000m 晴/良）に出走。馬体重は502kg。14頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではグングンと末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のシャドウパーティーをクビ差振り切って初白星を挙げた。

12月25日、中7週で迎えた2戦目は、2歳オープンのホープフルステークス（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり7着に敗れた。

3歳（2012年）

1月29日、中4週で迎えた3戦目は、3歳500万下（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岩田康誠騎手（2戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。端に立ち、遅いペースで一団を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、グイグイと終いの脚を伸ばして、最後は2着のスピルバーグに2馬身の差をつけて勝利を手中に収めた。

3月4日、中4週で迎えた4戦目は、3歳G2の弥生賞（中山芝2000m 曇/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で岩田康誠騎手（3戦2勝）。15頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位には届かず6着に敗れた。

4月28日、中7週で迎えた5戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、3歳G2の青葉賞（東京芝2400m 晴/良）に出走。17頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら8番手で通過。直線では次元の違う末脚を爆発させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のエタンダールに2馬身半の差をつけて重賞ウィナーの称号をつかんだ。

5月27日、中3週で迎えた6戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（1戦1勝）。18頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではスパッと切れる脚で追い上げたが、抜け出したディープブリランテにハナ差届かず2着に惜敗した。

9月17日、約4か月の休み明けで迎えた7戦目は、3歳G2のセントライト記念（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で蛯名正義騎手（2戦1勝）。17頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを先頭で通過。直線ではグングンと終いの脚を伸ばして、最後は2着のスカイディグニティに1馬身の差をつけて2つ目の重賞タイトルを手に入れた。

10月28日、中5週で迎えた8戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で蛯名正義騎手（3戦2勝）。18頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではビュッとキレる脚で猛進したが、伸びてきたエイシンフラッシュ決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

11月25日、中3週で迎えた9戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で蛯名正義騎手（4戦2勝）。17頭立ての4番人気に推されて4番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

4歳（2013年）

3月23日、約4か月の休み明けで迎えた10戦目は、G2の日経賞（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で蛯名正義騎手（5戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では圧倒的な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のカポーティスターに1馬身半の差をつけて3つ目の重賞タイトルを掴み取った。

4月28日、中4週で迎えた11戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は7戦連続で蛯名正義騎手（6戦3勝）。18頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のトーセンラーに1馬身1/4の差をつけて最強ステイヤーの称号を手に入れた。

6月23日、中7週で迎えた12戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 曇/良）に出走。鞍上は8戦連続で蛯名正義騎手（7戦4勝）。11頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

5歳（2014年）

3月29日、約9か月半の休養明けで迎えた13戦目は、G2の日経賞（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で蛯名正義騎手（8戦4勝）。15頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では終いが甘くなり、5着に終わった。

5月4日、中4週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた14戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で蛯名正義騎手（9戦4勝）。18頭立ての4番人気に推されて7番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のウインバリアシオンをクビ差振り切って連覇を達成した。

11月2日、約6か月の休養明けで迎えた15戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で蛯名正義騎手（10戦5勝）。18頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では末脚を伸ばせず14着に敗れた。

11月30日、中3週で迎えた16戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（4戦2勝）。18頭立ての9番人気で16番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい8着に敗れた。

12月28日、中3週で迎えた17戦目は、田辺裕信騎手を鞍上に迎えて、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。16頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では伸びあぐねて10着に敗れた。

6歳（2015年）

3月28日、約3か月の休養明けで迎えた18戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、G2の日経賞（中山芝2500m 晴/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線ではジリジリとしか伸びず8着に敗れた。