ボランタス（2004年生、母ブライダルスイート）

ボランタス（2004年4月21日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「自由意志（ラテン語）」。毛色は栗毛。種牡馬のティンバーカントリー（当時12歳）と交配したブライダルスイートが10歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地17戦5勝2着1回、地方13戦4勝2着1回。2011年の浦和記念(Jpn2)に勝利した他、2011年の川崎記念(Jpn1)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

角居勝彦厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2007年）

3月17日、デビュー戦は中舘英二騎手を鞍上に据えて、3歳未勝利（中京芝2000m 晴/良）に出走。馬体重は536kg。16頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず6着に敗れた。

3月25日、連闘で迎えた2戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（阪神ダート1800m 曇/不良）に出走。ダート戦への出走は初となった。13頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るナムラジョンブルを次元の違う末脚でクビ差だけ差し切って初白星を挙げた。

4月21日、中3週で迎えた3戦目は、3歳500万下のムーニーバレーレーシングクラブ賞（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で四位洋文騎手（1戦1勝）。12頭立ての7番人気で10番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では見せ場を作れず7着に終わった。

4歳（2008年）

5月17日、約13か月の休養明けで迎えた4戦目は、熊沢重文騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下（新潟ダート1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。15頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線に入ると、前で粘るグッドチョイスを次元の違う末脚で交わし去り、最後は3馬身半の差をつけて休養明け初戦をモノにした。

5月31日、中1週で迎えた5戦目は、4歳以上1000万下の御嶽特別（中京ダート1700m 雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で熊沢重文騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では天性の負けじ心を発揮してゴールまで力闘したが、5着に終わった。

6月21日、中2週で迎えた6戦目は、3歳以上500万下（阪神ダート2000m 曇/重）に出走。鞍上は3戦連続で熊沢重文騎手（2戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したツルガオカランナーにハナ差届かず2着に甘んじた。

7月6日、中1週で迎えた7戦目は、3歳以上500万下（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で熊沢重文騎手（3戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではキレのいい末脚を繰り出したが、3着に終わった。

10月26日、約3か月半の休み明けで迎えた8戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（東京ダート2100m 曇/稍重）に出走。11頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では驚異的な末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のシビルウォーを半馬身振り切って順当に勝利した。

11月2日、連闘で迎えた9戦目は、秋山真一郎騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下（京都ダート1800m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るプラチナメーンをクビ差だけ差し切って勝利を手中に収めた。

12月14日、中5週で迎えた10戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の美浦ステークス（中山芝2200m 外回り曇/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての12番人気で大外16番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後は脚色が衰えて13着に終わった。

12月23日、連闘で迎えた11戦目は、東川公則騎手を鞍上に迎えて、Jpn2の名古屋グランプリ（名古屋ダート2500m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。11頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではパワフルな末脚を披露したが、3着に終わった。

5歳（2009年）

1月11日、中2週で迎えた12戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の招福ステークス（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は池添謙一騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではグイグイと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のマルブツクロスを半馬身振り切って勝利を手に入れた。

1月28日、中1週で迎えた13戦目は、Jpn1の川崎記念（川崎ダート2100m 曇/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で池添謙一騎手（2戦2勝）。13頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では目立つような脚を使えず5着に敗れた。

3月29日、中8週で迎えた14戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のマーチステークス（中山ダート1800m 晴/良）に出走。16頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

4月26日、中3週で迎えた15戦目は、G3のアンタレスステークス（京都ダート1800m 曇/重）に出走。鞍上は池添謙一騎手（3戦2勝）。16頭立ての11番人気で1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線ではパワフルな末脚を発揮し、3着に入り込んだ。

5月24日、中3週で迎えた16戦目は、G2の東海ステークス（中京ダート2300m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で池添謙一騎手（4戦2勝）。16頭立ての4番人気に推されて4番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では切れ味抜群の末脚を繰り出したが、3着に終わった。

6月13日、中2週で迎えた17戦目は、ハンデ戦でオープンのブリリアントステークス（東京ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で池添謙一騎手（5戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

6歳（2010年）

3月6日、約9か月の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた18戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、仁川ステークス（阪神ダート2000m 曇/不良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では全く伸びず8着に敗れた。

5月5日、中8週で迎えた19戦目は、山崎誠士騎手を鞍上に迎えて、Jpn1のかしわ記念（船橋ダート1600m 晴/良）に出走。14頭立ての12番人気で5番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では目立つような脚を使えず8着に終わった。

5月23日、中2週で迎えた20戦目は、G2の東海ステークス（京都ダート1900m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で山崎誠士騎手（1戦0勝）。15頭立ての13番人気で14番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを14番手で通過。直線ではじわじわとしか伸びず14着に終わった。

6月23日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた21戦目は、S3のゴールドカップ（浦和ダート1500m 晴/重）に出走。鞍上は3戦連続で山崎誠士騎手（2戦0勝）。12頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のノースダンデーに4馬身の差をつけて久しぶりに白星を挙げた。

10月7日、約3か月半の休み明けで迎えた22戦目は、S2の東京記念（大井ダート2400m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で山崎誠士騎手（3戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを14番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

11月24日、中6週で迎えた23戦目は、Jpn2の浦和記念（浦和ダート2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で山崎誠士騎手（4戦1勝）。10頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では持ち前のタフネスで最後まで脚を伸ばしたが、勝ったスマートファルコンに詰め切れず、6馬身差の2着となった。

7歳（2011年）

1月3日、中5週で迎えた24戦目は、S3の報知オールスターカップ（川崎ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で山崎誠士騎手（5戦1勝）。13頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のブルーラッドに4馬身の差をつけて制した。

1月26日、中2週で迎えた25戦目は、Jpn1の川崎記念（川崎ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で山崎誠士騎手（6戦2勝）。11頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では詰めが甘くなり、3着に終わった。

8月3日、約6か月半の休養明けで迎えた26戦目は、S3のサンタアニタトロフィー（大井ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は8戦連続で山崎誠士騎手（7戦2勝）。16頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

9月14日、中5週で迎えた27戦目は、S2の東京記念（大井ダート2400m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で山崎誠士騎手（8戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では鋭さ光る末脚を繰り出したが、3着に終わった。

10月19日、中4週で迎えた28戦目は、S3の埼玉栄冠賞（浦和ダート1900m 曇/稍重）に出走。鞍上は10戦連続で山崎誠士騎手（9戦2勝）。11頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のカキツバタロイヤルをアタマ差振り切って8勝目をつかんだ。

11月24日、中4週で迎えた29戦目は、Jpn2の浦和記念（浦和ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で山崎誠士騎手（10戦3勝）。11頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のシビルウォーをクビ差振り切って悲願の重賞初制覇を果たした。

8歳（2012年）

1月25日、中8週で迎えた30戦目は、Jpn1の川崎記念（川崎ダート2100m 晴/不良）に出走。鞍上は12戦連続で山崎誠士騎手（11戦4勝）。12頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を繰り出したが上位には食い込めず6着に敗れた。