スマートファルコン（2005年生、母ケイシュウハーブ）

スマートファルコン（2005年4月4日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「冠名＋隼」。2010年にNARグランプリダートグレード競走特別賞馬、2011年にNARグランプリダートグレード競走特別賞馬を受賞した。毛色は栗毛。種牡馬のゴールドアリュール（当時6歳）と交配したケイシュウハーブが18歳のときに産んだ10番仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は岡田スタッド。戦績は、中央平地8戦4勝2着1回、地方25戦19勝2着3回、海外1戦0勝。2010年のJBCクラシック(Jpn1)に勝利した他、2011年のJBCクラシック(Jpn1)を制するなど、G1級競走6勝を含む重賞19勝を挙げた。

経歴

デビュー前

畠山吉宏厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2007年）

10月28日、デビュー戦は岩田康誠騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（東京ダート1600m 晴/重）に出走。馬体重は484kg。14頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線に入ると、前で粘るシベリアンケンを凄まじい末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

11月25日、中3週で迎えた2戦目は、2歳500万下（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（1戦1勝）。13頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。主導権を奪う形となり、平均ペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、セレスハントに交わされて2馬身半差の2着に敗北した。

12月16日、中2週で迎えた3戦目は、後藤浩輝騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下（中山ダート1800m 晴/良）に出走。15頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のラッシュストリートを3/4馬身振り切って2勝目を獲得した。

3歳（2008年）

1月6日、中2週で迎えた4戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンのジュニアカップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。13頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のオーロマイスターをクビ差振り切って優勝

2月11日、中4週で迎えた5戦目は、3歳G3の共同通信杯（東京芝1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では上がり4位の伸び脚を披露したが上位には食い込めず7着に敗れた。

3月1日、中2週で迎えた6戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、3歳G3のアーリントンカップ（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。12頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では伸びあぐねて10着に敗れた。

4月20日、中6週で迎えた7戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての17番人気で11番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを15番手で通過。直線では全く伸びず18着に終わった。

7月9日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から13kg増やして迎えた8戦目は、3歳Jpn1のジャパンダートダービー（大井ダート2000m 曇/不良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は岩田康誠騎手（2戦1勝）。15頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったサクセスブロッケンに詰め切れず、3馬身半差の2着に敗北した。

8月10日、中4週で迎えた9戦目は、KBC杯（小倉ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（3戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。先頭に立つ形となり、少々速いペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではぐんぐんと末脚を伸ばして、最後は2着のベルモントプロテアをクビ差振り切って1着ゴールを果たした。

10月7日、中7週で迎えた10戦目は、Jpn3の白山大賞典（金沢ダート2100m 曇/重）に出走。鞍上は3戦連続で岩田康誠騎手（4戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、で集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のヤマトマリオンに2馬身半の差をつけて初の重賞タイトルを手に入れた。

11月3日、中3週で迎えた11戦目は、Jpn1のJBCスプリント（園田ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で岩田康誠騎手（5戦3勝）。12頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では物凄い伸び脚で猛追したが、抜け出したバンブーエールを捕まえ切れず、1馬身差の2着に敗北した。

11月26日、中2週で迎えた12戦目は、Jpn2の彩の国浦和記念（浦和ダート2000m 晴/重）に出走。鞍上は5戦連続で岩田康誠騎手（6戦3勝）。11頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。逃げる恰好となり、落ち着いたペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のアンパサンドに7馬身の差をつけて2つ目の重賞タイトルをつかんだ。

12月25日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた13戦目は、ハンデJpn3の兵庫ゴールドトロフィー（園田ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は6戦連続で岩田康誠騎手（7戦4勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。でレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のアルドラゴンに4馬身の差をつけて3つ目の重賞タイトルをつかんだ。

4歳（2009年）

2月11日、中6週で迎えた14戦目は、Jpn3の佐賀記念（佐賀ダート2000m 曇/良）に58kgの斤量を背負って出走。鞍上は7戦連続で岩田康誠騎手（8戦5勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。端を奪い、で一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では、そのまま渾身の走りで粘り込んで、最後は2着のロールオブザダイスに4馬身の差をつけて3連勝で4つ目の重賞タイトルを奪取した。

3月25日、中5週で迎えた15戦目は、Jpn3の名古屋大賞典（名古屋ダート1900m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で岩田康誠騎手（9戦6勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。先頭に立ち、でレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のワンダースピードを半馬身振り切って4連勝で5つ目の重賞タイトルを掴み取った。

5月4日、中5週で迎えた16戦目は、Jpn3のかきつばた記念（名古屋ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は9戦連続で岩田康誠騎手（10戦7勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、で集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてすんなりと抜け出し、最後は2着のトーセンブライトに5馬身の差をつけて5連勝で6つ目の重賞タイトルをゲットした。

5月27日、中2週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた17戦目は、Jpn3のさきたま杯（浦和ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は10戦連続で岩田康誠騎手（11戦8勝）。12頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るバンブーエールを目の覚めるような末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて6連勝で7つ目の重賞タイトルをゲットした。

7月20日、中7週で馬体重を前走から20kg戻して迎えた18戦目は、Jpn3のマーキュリーカップ（盛岡ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で岩田康誠騎手（12戦9勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始3番手を追走。直線では持ち前のしぶとさで最後まで脚を伸ばしたが、勝ったマコトスパルビエロに詰め切れず、4馬身差の2着に敗北した。

8月13日、中2週で迎えた19戦目は、Jpn2のブリーダーズゴールドカップ（門別ダート2000m 雨/重）に出走。鞍上は12戦連続で岩田康誠騎手（13戦9勝）。15頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では驚異的な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のアドマイヤスバルに1馬身の差をつけて8つ目の重賞タイトルを獲得した。

11月25日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg減らして迎えた20戦目は、Jpn2の浦和記念（浦和ダート2000m 晴/重）に出走。鞍上は13戦連続で岩田康誠騎手（14戦10勝）。11頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。敢然と端を奪い、ミドルペースでレースを進める。しかし、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを5番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く7着に敗れた。

5歳（2010年）

5月3日、約5か月半の休み明けで馬体重を前走から9kg戻して迎えた21戦目は、Jpn3のかきつばた記念（名古屋ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は14戦連続で岩田康誠騎手（15戦10勝）。12頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ハナを取り切り、でレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のスーニに1馬身半の差をつけて連覇達成

5月26日、中2週で馬体重を前走から13kg減らして迎えた22戦目は、Jpn3のさきたま杯（浦和ダート1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は15戦連続で岩田康誠騎手（16戦11勝）。12頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を弾けさせて突き抜け、最後は2着のスーニに4馬身の差をつけて連覇達成

6月30日、中4週で迎えた23戦目は、Jpn1の帝王賞（大井ダート2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は16戦連続で岩田康誠騎手（17戦12勝）。15頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では末脚に勢いがなく6着に敗れた。

9月23日、約3か月の間隔を開けて迎えた24戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、Jpn2の日本テレビ盃（船橋ダート1800m 雨/稍重）に出走。14頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では閃光のような末脚を発揮したが、3着に終わった。

11月3日、中5週で迎えた25戦目は、Jpn1のJBCクラシック（船橋ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。13頭立ての4番人気で大外13番ゲートからスタート。端に立ち、息の入らないペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のフリオーソに7馬身の差をつけてG1ホースの称号を手にした。

11月24日、中2週で迎えた26戦目は、Jpn2の浦和記念（浦和ダート2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、かなりのスローペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のボランタスに6馬身の差をつけて12個目の重賞タイトルを手中に収めた。

12月29日、中4週で迎えた27戦目は、Jpn1の東京大賞典（大井ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。主導権を奪う恰好となり、些か速いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のフリオーソに1馬身3/4の差をつけて2つ目のG1タイトルを手中に収めた。

6歳（2011年）

5月2日、約4か月の休養明けで迎えた28戦目は、Jpn2のダイオライト記念（船橋ダート2400m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で武豊騎手（4戦3勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。主導権を奪う形となり、凄まじいハイペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のカキツバタロイヤルに8馬身の差をつけて4連勝で重賞14勝目をマークした。

6月29日、中7週で迎えた29戦目は、Jpn1の帝王賞（大井ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で武豊騎手（5戦4勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。前に出て、落ち着いたペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のエスポワールシチーに9馬身の差をつけて3つ目のG1タイトルを掴み取った。

9月23日、約3か月の間隔を開けて迎えた30戦目は、Jpn2の日本テレビ盃（船橋ダート1800m 曇/重）に出走。鞍上は7戦連続で武豊騎手（6戦5勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。敢然と先頭に立ち、ミドルペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のフリソに4馬身の差をつけて6連勝で16個目の重賞タイトルを掴み取った。

11月3日、中5週で迎えた31戦目は、Jpn1のJBCクラシック（大井ダート2000m 曇/良）に出走。鞍上は8戦連続で武豊騎手（7戦6勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて10番ゲートからスタート。先頭に立つ形となり、若干遅いペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では息長く末脚を伸ばして、最後は2着のトランセンドに1馬身の差をつけて4つ目のG1タイトルを奪取した。

12月29日、中7週で迎えた32戦目は、G1の東京大賞典（大井ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で武豊騎手（8戦7勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。主導権を奪う形となり、平均ペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一完歩ずつ着実に前との差を詰めて、最後は2着のワンダーアキュートをハナ差振り切ってG1・5勝目をマークした。

7歳（2012年）

1月25日、中3週で迎えた33戦目は、Jpn1の川崎記念（川崎ダート2100m 晴/不良）に出走。鞍上は10戦連続で武豊騎手（9戦8勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ハナを切る恰好となり、やや遅いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のランフォルセに4馬身の差をつけて6つ目のG1タイトルをゲットした。

3月31日、G1のドバイワールドカップ（アラブ首長国連邦・メイダンダート2000m）に出走。鞍上は11戦連続で武豊騎手（10戦9勝）。13頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。10着に敗れた。