マチカネフクキタル（1994年生、母アテナトウシヨウ）

マチカネフクキタル（1994年5月22日）は、日本の競走馬、種牡馬。毛色は栗毛。種牡馬のクリスタルグリツターズ（当時14歳）と交配したアテナトウシヨウが14歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は（有）信成牧場。戦績は、中央平地22戦6勝2着4回。1997年の菊花賞(G1)に勝利した他、1997年の京都新聞杯(G2)を制するなど、G1級競走1勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

二分久男厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1996年）

11月30日、デビュー戦は藤田伸二騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。馬体重は496kg。13頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。苛烈なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では閃光のような末脚を発揮したが、3着に終わった。

12月21日、中2週で迎えた2戦目は、3歳新馬（阪神芝1600m 晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（1戦0勝）。16頭立ての5番人気で14番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切り、4着に入った。

3歳（1997年）

3月15日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から18kg増やして迎えた3戦目は、上村洋行騎手を鞍上に迎えて、4歳未勝利（阪神ダート1800m 曇/不良）に出走。8頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のテンザングラマーに5馬身の差をつけて初白星を挙げた。

4月6日、中2週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた4戦目は、4歳500万下の君子蘭賞（阪神芝1600m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で上村洋行騎手（1戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線ではしぶとく伸び続けたが、プレミアムサンダーに交わされて1馬身半差の2着に敗北した。

4月19日、中1週で迎えた5戦目は、4歳500万下のムーニーバレーレーシングクラブ賞（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で上村洋行騎手（2戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではしっかりと末脚を伸ばして先頭に躍り出て、最後は2着のテイエムトッキューに2馬身半の差をつけて2勝目を掴み取った。

5月10日、中2週で迎えた6戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンのプリンシパルステークス（東京芝2200m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての6番人気で12番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では迫力のある伸び脚で追い上げたが、抜け出したサイレンススズカにクビ差届かず2着となった。

6月1日、中2週で迎えた7戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（1戦0勝）。17頭立ての11番人気で14番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では伸びあぐねて7着に終わった。

7月5日、中4週で迎えた8戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳900万下のさくらんぼステークス（福島芝1700m 曇/良）に出走。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では凄まじい末脚を弾けさせて悠々と抜け出し、最後は2着のシャコーテスコに3馬身の差をつけて圧倒的支持に応えた。

9月14日、中9週で迎えた9戦目は、南井克巳騎手を鞍上に迎えて、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2000m 小雨/良）に出走。11頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線に入ると、前で粘るサイレンススズカを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて重賞ウィナーの称号を手にした。

10月12日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた10戦目は、3歳G2の京都新聞杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で南井克巳騎手（1戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では豪快な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のパルスビートを3/4馬身振り切って3連勝で重賞2勝目をマークした。

11月2日、中2週で迎えた11戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で南井克巳騎手（2戦2勝）。18頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のダイワオーシュウに1馬身の差をつけて最後の一冠を勝ち取った。

4歳（1998年）

5月30日、約7か月の休養明けで迎えた12戦目は、G2の金鯱賞（中京芝2000m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は4戦連続で南井克巳騎手（3戦3勝）。9頭立ての2番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では今一つ末脚が切れず6着に敗れた。

6月21日、中2週で迎えた13戦目は、G2の鳴尾記念（阪神芝2000m 雨/不良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は5戦連続で南井克巳騎手（4戦3勝）。14頭立ての4番人気で大外14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。最後は脚が止まってしまい8着に敗れた。

12月27日、約6か月半の休養明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた14戦目は、岡部幸雄騎手を鞍上に迎えて、G1の有馬記念（中山芝2500m 曇/良）に出走。16頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では全く伸びず13着に敗れた。

5歳（1999年）

2月14日、中6週で馬体重を前走からさらに12kg増やして迎えた15戦目は、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦1勝）。10頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では持ち前のタフネスで根気強く脚を伸ばしたが、勝ったエモシオンに詰め切れず、2馬身半差の2着となった。

3月7日、中2週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた16戦目は、武幸四郎騎手を鞍上に迎えて、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 雨/稍重）に出走。14頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。激烈なハイペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では見せ場を作れず11着に敗れた。

4月4日、中3週で迎えた17戦目は、佐藤哲三騎手を鞍上に迎えて、G2の産経大阪杯（阪神芝2000m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。11頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では持ち味の心肺能力で最後まで奮闘したが、抜け出したサイレントハンターを捕まえ切れず、クビ差の2着に甘んじた。

5月2日、中3週で迎えた18戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で佐藤哲三騎手（1戦0勝）。12頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず7着に敗れた。

7月11日、中9週で迎えた19戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で佐藤哲三騎手（2戦0勝）。12頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位争いには参加できず5着に終わった。

8月22日、中5週で迎えた20戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（2戦0勝）。10頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では余力が残っておらず7着に敗れた。

6歳（2000年）

5月27日、約9か月半の休み明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた21戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、G2の金鯱賞（中京芝2000m 雨/稍重）に59kgの斤量を背負って出走。11頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず10着に終わった。

6月25日、中3週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた22戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 雨/良）に出走。11頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線ではじわじわとしか伸びず8着に終わった。