マックスビューティ（1984年生、母フジタカレデイ）

マックスビューティ（1984年5月3日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。1987年にJRA賞最優秀3歳牝馬を受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のブレイヴエストローマン（当時12歳）と交配したフジタカレデイが7歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は（有）酒井牧場。戦績は、中央平地19戦10勝2着2回。1987年のオークス（優駿牝馬）(牝G1)に勝利した他、1987年の桜花賞(牝G1)を制するなど、G1級競走2勝を含む重賞5勝を挙げた。

経歴

デビュー前

伊藤雄二厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1986年）

8月3日、デビュー戦は柴田政人騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（函館芝1200m 晴/良）に出走。馬体重は480kg。6頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。端をきり、息の入らないペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では鬼脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のサンレオーネに4馬身の差をつけて初白星を挙げた。

9月21日、中6週で迎えた2戦目は、2歳G3の函館3歳ステークス（函館芝1200m 雨/不良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で柴田政人騎手（1戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。苛烈なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では伸びあぐねて4着に敗れた。

12月7日、約2か月半の間隔を開けて迎えた3戦目は、南井克巳騎手を鞍上に迎えて、2歳G3のラジオたんぱ杯3歳牝馬ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で驀進したが、勝ったドウカンジョーにねじ伏せられて1馬身3/4差の2着に敗北した。

3歳（1987年）

1月6日、中3週で迎えた4戦目は、牝馬限定3歳オープンのKBS京都紅梅賞（京都芝1200m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で南井克巳騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のナムラマイヒメに2馬身の差をつけて1着ゴールを果たした。

2月21日、中6週で迎えた5戦目は、田原成貴騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンのバイオレットステークス（京都芝1400m 外回り曇/稍重）に出走。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外8番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のウオーターパワーに5馬身の差をつけて断トツの支持に応えた。

3月15日、中2週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳オープンのチューリップ賞（阪神芝1600m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で田原成貴騎手（1戦1勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では鮮烈な末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のヤマトムラサキに2馬身の差をつけて断然人気に応えた。

4月12日、中3週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で田原成貴騎手（2戦2勝）。18頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のコーセイに8馬身の差をつけて桜の女王の座を射止めた。

5月3日、中2週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G2のサンケイスポーツ賞4歳牝馬特別（東京芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は柴田政人騎手（2戦1勝）。17頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るクリロータリーを豪脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて5連勝で2つ目の重賞タイトルをつかんだ。

5月24日、中2週で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 曇/重）に出走。鞍上は田原成貴騎手（3戦3勝）。24頭立ての1番人気に推されて16番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、馬場の外目を回って15番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線に入ると、前で粘るクリロータリーを途轍もない末脚で交わし去り、最後は2馬身半の差をつけて樫の女王の座を手に入れた。

9月27日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた10戦目は、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田原成貴騎手（4戦4勝）。8頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るヒデリュウオーを上がり2位の末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて7連勝で4つ目の重賞タイトルを掴み取った。

10月25日、中3週で迎えた11戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（京都芝2000m 外回り曇/重）に出走。鞍上は3戦連続で田原成貴騎手（5戦5勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では一歩一歩着実に終いの脚を伸ばして、最後は2着のハッピーサンライズを半馬身振り切って8連勝で5つ目の重賞タイトルを掴み取った。

11月15日、中2週で迎えた12戦目は、牝馬限定3歳G1のエリザベス女王杯（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で田原成貴騎手（6戦6勝）。20頭立ての圧倒的1番人気に推されて14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、勝ったタレンティドガールにねじ伏せられて2馬身差の2着に敗北した。

12月27日、中5週で迎えた13戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で田原成貴騎手（7戦6勝）。16頭立ての4番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では決め手が足りず10着に敗れた。

4歳（1988年）

2月28日、中8週で迎えた14戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 晴/良）に牝馬ながら58kgの斤量を背負って出走。鞍上は6戦連続で田原成貴騎手（8戦6勝）。12頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では速い脚を持続できず、3着に終わった。

4月3日、中4週で迎えた15戦目は、G2のサンケイ大阪杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で田原成貴騎手（9戦6勝）。12頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では見せ場なく8着に敗れた。

8月21日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走から20kg増やして迎えた16戦目は、田島良保騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の函館記念（函館芝2000m 曇/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。14頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では他馬と同じような脚勢になり6着に敗れた。

9月18日、中3週で迎えた17戦目は、岡部幸雄騎手を鞍上に迎えて、G3のオールカマー（新潟芝2200m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では末脚にキレが無く7着に敗れた。

10月8日、中2週で迎えた18戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのオパールステークス（京都芝1200m 曇/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のエイシンハピネスに1馬身半の差をつけて10勝目を達成した。

10月30日、中2週で迎えた19戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は田島良保騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて9番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。最後は脚色が鈍り9着に敗れた。