ヤクモアサカゼ（1988年生、母ヤマノフアルコン）

ヤクモアサカゼ（1988年3月10日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のシンボリルドルフ（当時7歳）と交配したヤマノフアルコンが10歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道二海郡八雲町、生産者は山崎牧場。戦績は、中央平地27戦5勝2着2回。1990年の函館3歳ステークス(G3)で3着に入った他、1990年の福島3歳ステークス(オープン)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

柄崎義信厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1990年）

7月8日、デビュー戦は的場均騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（札幌芝1000m 曇/良）に出走。馬体重は440kg。9頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。直線では猛烈な末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のターフジョイに2馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

8月26日、中6週で迎えた2戦目は、菊沢隆徳騎手を鞍上に迎えて、2歳オープンのクローバー賞（函館芝1200m 曇/不良）に出走。11頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。極端なハイペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線ではパワフルな末脚を発揮したが、3着に終わった。

9月23日、中3週で迎えた3戦目は、郷原洋行騎手を鞍上に迎えて、2歳G3の函館3歳ステークス（函館芝1200m 晴/不良）に出走。重賞競走への出走は初となった。11頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では末脚が続かず、3着に終わった。

10月21日、中3週で迎えた4戦目は、3歳500万下のきんもくせい特別（福島芝1700m 晴/良）に出走。鞍上は的場均騎手（1戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、伸びてきたゴールドストリート決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

11月17日、中3週で迎えた5戦目は、2歳オープンの福島3歳ステークス（福島芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で的場均騎手（2戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るシャクヤクを鮮やかな末脚で交わし去り、最後は2馬身半の差をつけてファンの期待に応えた。

12月9日、中2週で迎えた6戦目は、杉浦宏昭騎手を鞍上に迎えて、2歳G1の朝日杯3歳ステークス（中山芝1600m 外回り小雨/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。13頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

3歳（1991年）

6月9日、約6か月の休み明けで馬体重を前走から12kg減らして迎えた7戦目は、札幌日経賞（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は菊沢隆徳騎手（1戦0勝）。11頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では鋭い脚を使えず8着に終わった。

4歳（1992年）

3月15日、約9か月半の休養明けで馬体重を前走から14kg戻して迎えた8戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は的場均騎手（3戦2勝）。12頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。最後はタレてしまい12着に終わった。

4月5日、中2週で迎えた9戦目は、G3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1200m 外回り雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で的場均騎手（4戦2勝）。9頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。激烈なハイペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では脚を伸ばせず9着に敗れた。

4月25日、中2週で迎えた10戦目は、岡部幸雄騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦の晩春ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。13頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では今一つ伸び切れず5着に敗れた。

5月23日、中3週で迎えた11戦目は、ハンデ戦の府中ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は菊沢隆徳騎手（2戦0勝）。18頭立ての6番人気で14番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを13番手で通過。直線ではキレのいい末脚を繰り出し、3着に入った。

6月14日、中2週で迎えた12戦目は、札幌日経賞（札幌芝1800m 雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で菊沢隆徳騎手（3戦0勝）。13頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

7月4日、中2週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた13戦目は、4歳以上900万下のHBC杯（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で菊沢隆徳騎手（4戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線に入ると、前で粘るヒガシマジョルカを次元の違う末脚で交わし去り、最後は2馬身半の差をつけて久々に美酒を浴びた。

7月19日、中1週で迎えた14戦目は、4歳以上900万下の日高特別（札幌芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で菊沢隆徳騎手（5戦1勝）。8頭立ての1番人気に推されて大外8番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線ではスパッとキレる脚で猛追したが、抜け出したヘイアンワッスルにクビ差届かず2着に甘んじた。

8月23日、中4週で迎えた15戦目は、牝馬限定の4歳以上900万下の漁火特別（函館芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で菊沢隆徳騎手（6戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るミヤマリリーを次元の違う末脚で交わし去り、最後は4馬身の差をつけて下馬評通りの実力を証明した。

9月26日、中4週で迎えた16戦目は、田中剛騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦のセプテンバーステークス（中山芝1800m 曇/稍重）に出走。14頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位には届かず6着に敗れた。

10月25日、中3週で迎えた17戦目は、ハンデG3のカブトヤマ記念（福島芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は菊沢隆徳騎手（7戦2勝）。15頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

5歳（1993年）

6月27日、約8か月の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた18戦目は、白樺賞（札幌ダート1000m 小雨/重）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で菊沢隆徳騎手（8戦2勝）。10頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位には届かず7着に終わった。

7月11日、中1週で迎えた19戦目は、ハンデ戦の報知杯大雪ハンデキャップ（札幌芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で菊沢隆徳騎手（9戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のケイワンを半馬身振り切って5勝目をマークした。

8月8日、中3週で迎えた20戦目は、巴賞（函館芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で菊沢隆徳騎手（10戦3勝）。12頭立ての1番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では強靭な末脚を披露したが、3着に終わった。

8月22日、中1週で迎えた21戦目は、ハンデG3の函館記念（函館芝2000m 曇/不良）に出走。鞍上は5戦連続で菊沢隆徳騎手（11戦3勝）。15頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、5着に終わった。

10月17日、中7週で迎えた22戦目は、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は的場均騎手（5戦2勝）。16頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線ではパワフルな末脚を披露したが、5着に終わった。

11月21日、中4週で迎えた23戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り雨/不良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は菊沢隆徳騎手（12戦3勝）。15頭立ての13番人気で2番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では上がり2位タイの伸び脚を披露したが上位には割り込めず9着に終わった。

6歳（1994年）

1月5日、中5週で迎えた24戦目は、ハンデG3の金杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で菊沢隆徳騎手（13戦3勝）。12頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では上がり2位の伸び脚を披露したが上位には割り込めず7着に終わった。

2月6日、中4週で迎えた25戦目は、加藤和宏騎手を鞍上に迎えて、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。16頭立ての15番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり、馬場の大外を通りながら4コーナーを9番手で通過。最後は失速してしまい16着に終わった。

2月27日、中2週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた26戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は的場均騎手（6戦2勝）。11頭立ての10番人気で3番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら9番手で通過。直線では全く伸びず10着に終わった。

3月26日、中3週で迎えた27戦目は、ハンデ戦でオープンの韓国馬事会杯（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は菊沢隆徳騎手（14戦3勝）。14頭立ての11番人気で8番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では見せ場を作れず13着に終わった。