ヴィクトリー（2004年生、母グレースアドマイヤ）

ヴィクトリー（2004年4月3日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「勝利」。毛色は鹿毛。種牡馬のブライアンズタイム（当時19歳）と交配したグレースアドマイヤが11歳のときに産んだ5番仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地16戦3勝2着1回。2007年の皐月賞(G1)に勝利した他、2009年の京都記念(G2)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

音無秀孝厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2006年）

11月5日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝2000m 晴/良）に出走。馬体重は484kg。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。逃げを打つ形となり、後続との差を5馬身以上キープして、極端なスローペースで馬群を引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では途轍もない末脚を爆発させて悠々と抜け出し、最後は2着のダンツオラクルに5馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

12月23日、中6週で迎えた2戦目は、2歳G3のラジオNIKKEI杯2歳ステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。11頭立ての3番人気で大外11番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前のしぶとさで最後まで脚を伸ばしたが、伸びてきたフサイチホウオー決め手に屈してクビ差の2着に惜敗した。

3歳（2007年）

3月17日、約3か月の間隔を開けて迎えた3戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンの若葉ステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。9頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では一完歩ずつ着実に終いの脚を伸ばして、最後は2着のサンライズマックスをクビ差振り切って勝利を手中に収めた。

4月15日、中3週で迎えた4戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。18頭立ての7番人気で17番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、後続との差を2馬身以上保って、やや緩いペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では生得の持続力でしぶとく粘り込んで、最後は2着のサンツェッペリンをハナ差振り切ってクラシックホースの称号を手中に収めた。

5月27日、中5週で迎えた5戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（1戦1勝）。18頭立ての2番人気に推されて17番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では全く伸びず9着に敗れた。

9月23日、約4か月の休み明けで迎えた6戦目は、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（1戦1勝）。15頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではパワフルな末脚を披露したが、3着に終わった。

10月21日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた7戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（2戦1勝）。18頭立ての3番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。最後は勢いを失って16着に敗れた。

11月25日、中4週で迎えた8戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。18頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始11番手を追走。最後は垂れてしまい18着に敗れた。

4歳（2008年）

2月24日、約3か月の休養明けで迎えた9戦目は、後藤浩輝騎手を鞍上に迎えて、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての8番人気で11番ゲートからスタート。端に立つ形となり、やや緩いペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後はバテてしまい15着に敗れた。

4月6日、中5週で迎えた10戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、G2の産経大阪杯（阪神芝2000m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。11頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では脚が残っておらず9着に終わった。

5月31日、中7週で迎えた11戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、G2の金鯱賞（中京芝2000m 小雨/稍重）に出走。17頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始17番手を追走。直線では上がり1位の末脚を見せたが上位には食い込めず14着に敗れた。

5歳（2009年）

1月5日、約7か月半の休み明けで迎えた12戦目は、浜中俊騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の京都金杯（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての10番人気で大外16番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では脚が残っておらず15着に終わった。

2月21日、中6週で迎えた13戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。12頭立ての9番人気で大外12番ゲートからスタート。端をきる形となり、後続との差を2馬身以上キープして、平均ペースで馬群を引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では天授の負けん気を発揮してゴールまで頑張り、3着を確保した。

3月14日、中2週で迎えた14戦目は、北村友一騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の中京記念（中京芝2000m 曇/重）に出走。18頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。先手を奪い、若干緩いペースで一団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では詰めが甘くなり、4着に終わった。

4月5日、中2週で迎えた15戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、G2の産経大阪杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。12頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。端を奪う恰好となり、後続との差を5馬身以上確保して、ユッタリとしたペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚色が衰えて11着に敗れた。

5月30日、中7週で迎えた16戦目は、G2の金鯱賞（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は北村友一騎手（1戦0勝）。18頭立ての4番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚勢が衰えて12着に敗れた。