カネトシシェーバー（1993年生、母ウルレイ）

カネトシシェーバー（1993年3月29日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のリンドシェーバー（当時5歳）と交配したウルレイが6歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道浦河郡荻伏村、生産者は（有）荻伏牧場。戦績は、中央平地34戦4勝2着5回、地方1戦0勝。1996年の桜花賞(牝G1)で4着に入った他、1997年のタイムス杯(オープンハンデ)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

菅谷禎高厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1995年）

11月4日、デビュー戦は菅谷正巳騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（京都芝1200m 晴/良）に出走。馬体重は406kg。15頭立ての7番人気で大外15番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

11月12日、連闘で迎えた2戦目は、3歳新馬（京都芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で菅谷正巳騎手（1戦0勝）。13頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。逃げる恰好となり、ややスローペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では卓抜な伸びを見せたが、ゼネラリストに交わされて1馬身1/4差の2着となった。

11月26日、中1週で迎えた3戦目は、3歳新馬（京都芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で菅谷正巳騎手（2戦0勝）。9頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、少し緩いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のエリートパスに5馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

12月16日、中2週で迎えた4戦目は、3歳500万下のさざんか賞（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で菅谷正巳騎手（3戦1勝）。13頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを13番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

3歳（1996年）

1月6日、中2週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳オープンの紅梅賞（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で菅谷正巳騎手（4戦1勝）。11頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。端に立つ形となり、やや緩いペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではあとひと踏ん張りが利かず、4着に終わった。

2月17日、中5週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳オープンのエルフィンステークス（京都ダート1400m 小雪/稍重）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は6戦連続で菅谷正巳騎手（5戦1勝）。10頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。最後は脚色が衰えて10着に終わった。

3月2日、中1週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G3のチューリップ賞（阪神芝1600m 晴/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は7戦連続で菅谷正巳騎手（6戦1勝）。14頭立ての12番人気で2番ゲートからスタート。ハナを切り、少し速いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚色が悪くなり7着に終わった。

3月17日、中1週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳オープンのアネモネステークス（阪神芝1400m 曇/重）に出走。鞍上は8戦連続で菅谷正巳騎手（7戦1勝）。15頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では弾けるような伸びを見せたが、ノースサンデーに半馬身交わされて2着となった。

4月7日、中2週で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は9戦連続で菅谷正巳騎手（8戦1勝）。18頭立ての15番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では長くいい末脚でゴールまで頑張り、4着を確保した。

4月28日、中2週で迎えた10戦目は、4歳500万下の端午賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で菅谷正巳騎手（9戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。端を奪う形となり、極端なスローペースで馬群を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではあとひと踏ん張りが利かず、3着に終わった。

5月26日、中3週で迎えた11戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は11戦連続で菅谷正巳騎手（10戦1勝）。18頭立ての13番人気で3番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。最後は脚を失くしてしまい16着に終わった。

8月18日、約3か月の間隔を開けて迎えた12戦目は、菊地昇吾騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上500万下の江差特別（函館芝1800m 晴/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、かなりのスローペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は一杯になって5着に敗れた。

8月31日、中1週で迎えた13戦目は、4歳以上500万下の仁山特別（函館芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で菊地昇吾騎手（1戦0勝）。14頭立ての2番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。最後は脚勢が悪くなり7着に敗れた。

9月8日、連闘で迎えた14戦目は、安田康彦騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上900万下の津軽海峡特別（函館芝1800m 晴/良）に出走。12頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を披露し、3着に入った。

9月29日、中2週で迎えた15戦目は、4歳以上500万下（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は菅谷正巳騎手（11戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。主導権を握り、若干緩いペースで一団を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では脚が上がってしまい7着に敗れた。

4歳（1997年）

1月19日、約3か月半の休み明けで迎えた16戦目は、5歳以上500万下（京都ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で菅谷正巳騎手（12戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。逃げる形となり、若干遅いペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして、最後は2着のアグネスゴアーをクビ差振り切って1着ゴールを果たした。

2月2日、中1週で迎えた17戦目は、5歳以上900万下の宇治川特別（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で菅谷正巳騎手（13戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一完歩ずつ確実に前との差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のキャロルウインドをクビ差振り切って3勝目を掴み取った。

2月22日、中2週で迎えた18戦目は、牝馬限定戦のうずしおステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で菅谷正巳騎手（14戦3勝）。10頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ハナを取り切り、タフなペースでレースを牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚勢が衰えて8着に敗れた。

3月29日、中4週で迎えた19戦目は、なにわステークス（阪神芝2000m 雨/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で菅谷正巳騎手（15戦3勝）。16頭立ての9番人気で14番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。最後は脚を失くしてしまい12着に終わった。

4月26日、中3週で迎えた20戦目は、上賀茂ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で菅谷正巳騎手（16戦3勝）。18頭立ての7番人気で13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚色が衰えて16着に敗れた。

5月10日、中1週で迎えた21戦目は、宝来城多郎騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦の朱雀ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に51kgの軽斤量で出走。16頭立ての13番人気で13番ゲートからスタート。端に立ち、若干緩いペースで一団を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では脚が上がってしまい15着に終わった。

5月31日、中2週で迎えた22戦目は、牝馬限定戦のパールステークス（中京芝1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で宝来城多郎騎手（1戦0勝）。10頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち味の強靭な心肺能力で最後まで奮闘したが、勝ったツクバノーブルに詰め切れず、1馬身半差の2着となった。

6月28日、中3週で迎えた23戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の八雲特別（函館芝1200m 曇/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前のタフネスでしぶとく脚を伸ばしたが、勝ったザゴールドにねじ伏せられて2馬身差の2着に敗北した。

7月13日、中1週で迎えた24戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上900万下のかもめ島特別（函館芝2000m 晴/良）に出走。8頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。敢然と端を奪い、緩やかなペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では勢いよく末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のカズノクインに2馬身半の差をつけて優勝

8月2日、中2週で迎えた25戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの札幌日刊スポーツ杯（札幌芝1200m 曇/良）に50kgの軽斤量で出走。12頭立ての9番人気で大外12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始4番手を追走。直線では伸びあぐねて7着に終わった。

8月31日、中3週で迎えた26戦目は、菊沢隆徳騎手を鞍上に迎えて、道新杯（札幌芝1800m 晴/良）に出走。10頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、大外に持ち出して4番手で通過。最後は脚勢が衰えて9着に終わった。

9月14日、中1週で迎えた27戦目は、ハンデ戦でオープンのタイムス杯（札幌芝2000m 曇/良）に50kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で菊沢隆徳騎手（1戦0勝）。8頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。ハナを奪う恰好となり、後続との差を2馬身以上キープして、極端なスローペースで集団を先導。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のスタミナでしぶとく走り抜いたが、カミノクレモナに交わされて1馬身半差の2着となった。

10月19日、中4週で迎えた28戦目は、田原成貴騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下の古都ステークス（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての7番人気で13番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始9番手を追走。直線では切れる脚を使えず12着に敗れた。

11月2日、中1週で迎えた29戦目は、4歳以上1600万下の清水ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田原成貴騎手（1戦0勝）。18頭立ての13番人気で7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線ではいい脚を見せられず17着に終わった。

11月15日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた30戦目は、加藤和宏騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上1600万下のユートピアステークス（東京芝1400m 曇/良）に出走。18頭立ての12番人気で10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では天性の闘志でゴールまで力闘し、6着を確保した。

5歳（1998年）

4月8日、約5か月の休養明けで馬体重を前走から8kg戻して迎えた31戦目は、吉田豊騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3のマリーンカップ（船橋ダート1600m 曇/重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。14頭立ての10番人気で9番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを12番手で通過。直線では見せ場なく14着に終わった。

6月21日、約2か月半の間隔を開けて迎えた32戦目は、4歳以上1600万下の大沼ステークス（函館ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は菊地昇吾騎手（2戦0勝）。13頭立ての12番人気で大外13番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では余力が残っておらず12着に終わった。

7月5日、中1週で迎えた33戦目は、ハンデG3の函館記念（函館芝2000m 曇/良）に48kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で菊地昇吾騎手（3戦0勝）。15頭立ての15番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを11番手で通過。直線では末脚がパッとせず13着に終わった。

7月12日、連闘で迎えた34戦目は、4歳以上1600万下の漁火ステークス（函館芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で菊地昇吾騎手（4戦0勝）。9頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。ハナを取り切り、後続を2馬身以上離して、ミドルペースでレースを牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では伸びが劣勢になり5着に終わった。

7月26日、中1週で迎えた35戦目は、ハンデ戦でオープンのUHB杯（函館芝1800m 晴/良）に48kgの軽斤量で出走。鞍上は4戦連続で菊地昇吾騎手（5戦0勝）。13頭立ての10番人気で4番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、やや緩いペースで馬群を先導。しかし、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを3番手で通過。最後は失速してしまい13着に終わった。