タニハイパワー（1986年生、母スマノキヨコ）

タニハイパワー（1986年3月16日）は、日本の競走馬。牡馬。品種はアングロアラブで、毛色は鹿毛。種牡馬のタカラトウザイ（当時9歳）と交配したスマノキヨコが9歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は（有）松平牧場。戦績は、中央平地11戦4勝2着3回、地方5戦0勝。1989年の札幌アラブステークス(アラ系4歳以上オープン)で2着に入った他、1989年の保原ステークス(アラ系4歳以上オープン)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

久保田金造厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1988年）

6月25日、デビュー戦は蛯名信広騎手を鞍上に据えて、アラ系3歳未勝利（福島ダート1000m 曇/稍重）に出走。馬体重は450kg。7頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のニートギャルに約10馬身の大差をつけて未勝利戦を制した。

12月10日、約5か月半の休養明けで迎えた2戦目は、アラ系3歳300万下（中京ダート1700m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で蛯名信広騎手（1戦1勝）。15頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを10番手で通過。直線では末脚を伸ばせず14着に敗れた。

3歳（1989年）

1月5日、中3週で迎えた3戦目は、アラ系4歳以上300万下（中山ダート1200m 晴/良）に55kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で蛯名信広騎手（2戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。主導権を奪い、息の入らないペースで一団を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で猛追したが、勝ったヤマエーエンゼルをクビ差捉え切れず2着に惜敗した。

6月11日、約5か月の休養明けで迎えた4戦目は、鹿戸雄一騎手を鞍上に迎えて、アラ系4歳以上300万下（札幌ダート1000m 晴/良）に出走。7頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。端を奪う形となり、ゆったりとしたペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一歩一歩着実に終いの脚を伸ばしてすんなりと抜け出し、最後は2着のロータリーヒロインに3馬身の差をつけて久しぶりの実戦を物にした。

6月24日、中1週で迎えた5戦目は、札幌アラブステークス（札幌ダート1000m 晴/良）に55kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で鹿戸雄一騎手（1戦1勝）。9頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。前に出て、ややスローペースでレースを引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の強靭な心肺能力で最後まで敢闘したが、アキヒロホマレに交わされて5馬身差の2着に敗北した。

7月9日、中1週で迎えた6戦目は、アラ系4歳以上700万下（函館ダート1000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で鹿戸雄一騎手（2戦1勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。主導権を握る形となり、平均ペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のカンキョウカンカンに1馬身半の差をつけて圧倒的支持に応えた。

7月29日、中2週で迎えた7戦目は、アラ系4歳以上オープン（函館ダート1000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で鹿戸雄一騎手（3戦2勝）。5頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。敢然とにハナを切り、少し遅いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではグイグイと終いの脚を伸ばして先頭に躍り出て、最後は2着のジンクサカエオーに2馬身半の差をつけて断然の支持に応えた。

8月19日、中2週で迎えた8戦目は、的場均騎手を鞍上に迎えて、アラ系4歳以上オープン（函館芝1800m 晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。7頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。果敢に端を奪い、緩やかなペースで一団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では余力が残っておらず7着に敗れた。

10月7日、中6週で迎えた9戦目は、保原ステークス（福島芝1200m 雨/稍重）に出走。鞍上は蛯名信広騎手（3戦1勝）。5頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。果敢にハナを奪い、非常に速いペースで一団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の忍耐力ででしぶとく走り抜いたが、ホマレタカイジョーに交わされて1馬身3/4差の2着に敗れた。

11月4日、中3週で迎えた10戦目は、田面木博公騎手を鞍上に迎えて、アラ系4歳以上オープン（福島芝1200m 晴/良）に出走。9頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。先陣を切る恰好となり、ややハイペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚勢が鈍り5着に敗れた。

4歳（1990年）

5月13日、約6か月半の休養明けで迎えた11戦目は、アラ系4歳以上700万下（福島ダート1000m 晴/良）に出走。鞍上は蛯名信広騎手（4戦1勝）。9頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は失速してしまい6着に敗れた。

5歳（1991年）

4月6日、約11か月の休養明けで迎えた12戦目は、阿部正義騎手を鞍上に迎えて、陽春特別（三条ダート1700m 曇/良）に出走。9頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。9着に終わった。

4月24日、中2週で迎えた13戦目は、春暖特別（三条ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で阿部正義騎手（1戦0勝）。9頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。9着に終わった。

5月5日、中1週で迎えた14戦目は、銀蹄賞（三条ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で阿部正義騎手（2戦0勝）。9頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。9着に終わった。

6月15日、中5週で馬体重を前走から11kg増やして迎えた15戦目は、根岸良昌騎手を鞍上に迎えて、新津特別（新潟(地)ダート1700m 晴/良）に出走。10頭立ての8番人気で大外10番ゲートからスタート。10着に終わった。

7月10日、中3週で馬体重を前走から15kg絞って迎えた16戦目は、見附特別（三条ダート1700m 曇/重）に出走。鞍上は阿部正義騎手（3戦0勝）。9頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。9着に終わった。