タワーオブロンドン（2015年生、母スノーパイン）

タワーオブロンドン（2015年2月9日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「ロンドン塔」。毛色は鹿毛。種牡馬のRaven's Pass（当時10歳）と交配したスノーパインが6歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者はダーレー・ジャパン・ファーム有限会社。2019年のスプリンターズステークス(G1)に勝利した他、2019年の京王杯スプリングカップ(G2)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

藤沢和雄厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2017年）

7月29日、デビュー戦はC.ルメール騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（札幌芝1500m 曇/良）に出走。馬体重は516kg。9頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。主導権を奪い、遅いペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のキルロードに2馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

8月20日、中2週で迎えた2戦目は、2歳オープンのクローバー賞（札幌芝1500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では印象的な伸び脚で猛追したが、抜け出したダブルシャープを捕まえ切れず、3/4馬身差の2着に敗北した。

9月23日、中4週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた3戦目は、2歳オープンのききょうステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続でC.ルメール騎手（2戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のバーニングペスカに3馬身半の差をつけてファンの期待に応えた。

11月4日、中5週で迎えた4戦目は、2歳G2の京王杯2歳ステークス（東京芝1400m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続でC.ルメール騎手（3戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では驚異的な末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のカシアスに2馬身の差をつけて重賞初挑戦初制覇を果たした。

12月17日、中5週で迎えた5戦目は、2歳G1の朝日杯フューチュリティステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続でC.ルメール騎手（4戦3勝）。16頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

3歳（2018年）

4月14日、約4か月の休養明けで迎えた6戦目は、3歳G3のアーリントンカップ（阪神芝1600m 外回り雨/良）に出走。鞍上は6戦連続でC.ルメール騎手（5戦3勝）。13頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線ではグイグイと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のパクスアメリカーナを半馬身振り切って2つ目の重賞タイトルを手中に収めた。

5月6日、中2週で迎えた7戦目は、3歳G1のNHKマイルカップ（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続でC.ルメール騎手（6戦4勝）。18頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く12着に敗れた。

11月24日、約6か月半の休み明けで迎えた8戦目は、W.ビュイック騎手を鞍上に迎えて、キャピタルステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。14頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線ではビュッと切れる脚で追い上げたが、抜け出したグァンチャーレにクビ差届かず2着に甘んじた。

4歳（2019年）

2月3日、中9週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた9戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（7戦4勝）。15頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では天賦の敢闘精神でゴールまで勇戦したが、5着に終わった。

5月11日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から8kg絞って迎えた10戦目は、D.レーン騎手を鞍上に迎えて、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では一完歩ずつ着実に終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のリナーテを3/4馬身振り切って3つ目の重賞タイトルを掴み取った。

6月16日、中4週で迎えた11戦目は、G3の函館スプリントステークス（函館芝1200m 小雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続でD.レーン騎手（1戦1勝）。7頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では上がり1位の末脚を繰り出したが上位争いには絡めず3着に敗れた。

8月25日、中9週で迎えた12戦目は、G3のキーンランドカップ（札幌芝1200m 晴/稍重）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（8戦4勝）。16頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では迫力のある伸び脚で追い上げたが、抜け出したダノンスマッシュに3/4馬身届かず2着に敗北した。

9月8日、中1週で迎えた13戦目は、G2のセントウルステークス（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（9戦4勝）。13頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では異次元の末脚を弾けさせて突き抜け、最後は2着のファンタジストに3馬身の差をつけて4つ目の重賞タイトルを奪取した。

9月29日、中2週で迎えた14戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続でC.ルメール騎手（10戦5勝）。16頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線に入ると、前で粘るモズスーパーフレアを目の覚めるような末脚で半馬身差し切って秋のスプリント王の座を勝ち取った。

5歳（2020年）

3月7日、約5か月半の休養明けで迎えた15戦目は、G3の夕刊フジ賞オーシャンステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続でC.ルメール騎手（11戦6勝）。16頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

3月29日、中2週で迎えた16戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、G1の高松宮記念（中京芝1200m 晴/重）に出走。18頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線ではいいところがなく12着に敗れた。

5月16日、中6週で迎えた17戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 雨/稍重）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（12戦6勝）。13頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では末脚にキレが無く8着に敗れた。

2020年12月24日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。

12月13日、G1の香港スプリント（香港・シャティン芝1200m）に出走。鞍上はW.ビュイック騎手（1戦0勝）。14頭立ての13番人気で12番ゲートからスタート。13着に終わった。