ヒシアケボノ（1992年生、母Mysteries）

ヒシアケボノ（1992年2月27日）は、アメリカ合衆国で生まれ、日本で調教された競走馬、種牡馬。1995年にJRA賞最優秀短距離馬を受賞した。毛色は黒鹿毛。種牡馬のWoodman（当時9歳）と交配したMysteriesが7歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地29戦6勝2着1回、地方1戦0勝。1995年のスプリンターズステークス(G1)に勝利した他、1995年のスワンステークス(G2)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

佐山優厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1994年）

11月5日、デビュー戦は田中勝春騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（東京芝1600m 曇/良）に出走。馬体重は552kg。12頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力戦したが、4着に終わった。

11月20日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（1戦0勝）。8頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。端を奪い、ミドルペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では根気強くタフに走り抜いたが、タイキクレセントに交わされて3馬身差の2着に敗北した。

3歳（1995年）

5月20日、約6か月の休み明けで馬体重を前走から28kg減らして迎えた3戦目は、4歳未勝利（東京ダート1200m 晴/良）に出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で田中勝春騎手（2戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では息の長い末脚を披露したが、3着に終わった。

6月3日、中1週で迎えた4戦目は、4歳未勝利（京都ダート1200m 雨/良）に出走。鞍上は4戦連続で田中勝春騎手（3戦0勝）。13頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では決め手が足りず、4着に終わった。

6月18日、中1週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた5戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、4歳未勝利（中京ダート1700m 曇/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では速い脚を持続できず、5着に終わった。

7月8日、中2週で迎えた6戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、4歳未勝利（中京芝1200m 晴/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。端に立ち、リードを2馬身以上キープして、若干速いペースで一団を牽引。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のクロイダンガンに約13馬身の大差をつけて初勝利を挙げた。

7月22日、中1週で迎えた7戦目は、4歳以上500万下の筑紫特別（小倉芝1200m 雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で河内洋騎手（1戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、ハイペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のウインシーザーに6馬身の差をつけて1番人気に応えた。

8月6日、中1週で迎えた8戦目は、角田晃一騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上900万下の有明特別（小倉芝1200m 晴/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。主導権を握る形となり、厳しいペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一寸刻みに前との差を詰めて、最後は2着のコスモグローリを半馬身振り切って単勝一倍台の支持に応えた。

8月20日、中1週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた9戦目は、やまなみステークス（小倉芝1200m 雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で角田晃一騎手（1戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。果敢に端を奪い、ミドルペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では猛烈な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のチアズホープに2馬身の差をつけて破竹の4連勝を決めた。

9月10日、中2週で迎えた10戦目は、ハンデG3の京王杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は河内洋騎手（2戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では脚勢がやや鈍り、3着に終わった。

9月27日、中1週で迎えた11戦目は、東京盃（大井ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で河内洋騎手（3戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。6着に敗れた。

10月28日、中3週で馬体重を前走から11kg増やして迎えた12戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は角田晃一騎手（2戦2勝）。14頭立ての4番人気で大外14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では途轍もない末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のノーブルグラスに4馬身の差をつけて重賞初制覇を遂げる

11月19日、中2週で迎えた13戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で角田晃一騎手（3戦3勝）。18頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではもうひとつ伸びを欠き、3着に終わった。

12月17日、中3週で迎えた14戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で角田晃一騎手（4戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では途轍もない末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のビコーペガサスに1馬身1/4の差をつけて秋のスプリント王の座を手にした。

4歳（1996年）

4月28日、約4か月半の休養明けで迎えた15戦目は、G3のシルクロードステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で角田晃一騎手（5戦4勝）。13頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではもうひとつ伸びを欠き、3着に終わった。

5月19日、鞍上は6戦連続で角田晃一騎手（7戦4勝）。3頭立てのレースに臨んだ。3着に敗れた。

5月19日、中2週で迎えた16戦目は、G1の高松宮杯（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で角田晃一騎手（6戦4勝）。13頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では脚色がやや鈍り、3着に終わった。

6月9日、中2週で迎えた18戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で角田晃一騎手（8戦4勝）。17頭立ての12番人気で2番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、後続との差を2馬身以上確保して、平均的なペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではゴールまでジワジワと伸び、3着を確保した。

10月26日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走から30kg増やして迎えた19戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は8戦連続で角田晃一騎手（9戦4勝）。16頭立ての3番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では余力が残っておらず11着に敗れた。

11月17日、中2週で迎えた20戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で角田晃一騎手（10戦4勝）。18頭立ての4番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は脚勢が衰えて15着に敗れた。

12月15日、中3週で馬体重を前走から16kg減らして迎えた21戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で角田晃一騎手（11戦4勝）。11頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで力闘したが、4着に終わった。

5歳（1997年）

1月12日、中3週で迎えた22戦目は、洛陽ステークス（京都芝1600m 外回り曇/良）に62kgの斤量を背負って出走。鞍上は11戦連続で角田晃一騎手（12戦4勝）。16頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はタレてしまい8着に敗れた。

4月20日、約3か月半の休養明けで迎えた23戦目は、G3のシルクロードステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は河内洋騎手（4戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚色が衰えて15着に敗れた。

5月18日、中3週で迎えた24戦目は、G1の高松宮杯（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は角田晃一騎手（13戦4勝）。18頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。最後はガス欠状態になり14着に敗れた。

6月8日、中2週で迎えた25戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で角田晃一騎手（14戦4勝）。18頭立ての13番人気で15番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚のキレが鈍く8着に終わった。

6月15日、連闘で迎えた26戦目は、福島競馬場スタンド改築記念バーデンバーデンカップ（福島芝1200m 晴/良）に61kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で角田晃一騎手（15戦4勝）。15頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では息の長い末脚を発揮したが、5着に終わった。

9月28日、約3か月半の休養明けで迎えた27戦目は、G3のセントウルステークス（阪神芝1400m 曇/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は4戦連続で角田晃一騎手（16戦4勝）。14頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始3番手を追走。最後は脚を失くしてしまい13着に敗れた。

10月25日、中3週で迎えた28戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は5戦連続で角田晃一騎手（17戦4勝）。16頭立ての10番人気で大外16番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後は脚勢が鈍り11着に終わった。

11月16日、中2週で迎えた29戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で角田晃一騎手（18戦4勝）。18頭立ての16番人気で8番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では余力が残っておらず14着に終わった。

11月22日、連闘で迎えた30戦目は、G2のCBC賞（中京芝1200m 小雨/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は7戦連続で角田晃一騎手（19戦4勝）。15頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では見せ場なく7着に敗れた。

12月14日、中2週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた31戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての10番人気で10番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では脚を伸ばせず9着に終わった。