フェーングロッテン（2019年生、母ピクシーホロウ）

フェーングロッテン（2019年5月15日）は、日本の競走馬。馬名の意味は「ドイツにある妖精の洞窟と呼ばれる鍾乳洞」。毛色は鹿毛。種牡馬のブラックタイド（当時18歳）と交配したピクシーホロウが10歳のときに産んだ4番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2023年の金鯱賞(G2)で2着に入った他、2022年のラジオNIKKEI賞(ハンデG3)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

サンデーサラブレッドクラブにて総額2,800万円（70万×40口）で一口馬主が募集された。

宮本博厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2021年）

9月5日、デビュー戦は鮫島克駿騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（小倉芝1800m 曇/良）に出走。馬体重は484kg。13頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では閃光のような末脚を発揮したが、3着に終わった。

9月25日、中2週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で鮫島克駿騎手（1戦0勝）。11頭立ての3番人気で10番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で猛進したが、勝ったサトノヘリオスにねじ伏せられて半馬身差の2着となった。

11月6日、中5週で迎えた3戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（阪神芝2000m 晴/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るシエロフェイスを次元の違う末脚で交わし去り、最後は2馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

12月11日、中4週で迎えた4戦目は、2歳1勝クラスのエリカ賞（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松山弘平騎手（1戦1勝）。11頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後はバテてしまい10着に敗れた。

3歳（2022年）

1月5日、中3週で迎えた5戦目は、3歳1勝クラス（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で松山弘平騎手（2戦1勝）。10頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線ではジリ脚になってしまい10着に敗れた。

3月27日、約2か月半の間隔を開けて迎えた6戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳1勝クラスの大寒桜賞（中京芝2200m 晴/重）に出走。8頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では末脚が続かず、3着に終わった。

5月29日、中8週で迎えた7戦目は、松若風馬騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンの白百合ステークス（中京芝2000m 晴/良）に出走。7頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。逃げを打ち、リードを5馬身以上確保して、緩やかなペースでレースを進める。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では一完歩ずつ着実に末脚を伸ばして、最後は2着のヴェローナシチーに1馬身1/4の差をつけて1着ゴールを果たした。

7月3日、中4週で迎えた8戦目は、3歳ハンデG3のラジオNIKKEI賞（福島芝1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で松若風馬騎手（1戦1勝）。13頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るショウナンマグマを3/4馬身差し切って重賞初挑戦初制覇を達成した。

9月4日、中8週で迎えた9戦目は、ハンデG3の新潟記念（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で松若風馬騎手（2戦2勝）。18頭立ての3番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

10月23日、中6週で迎えた10戦目は、3歳G1の菊花賞（阪神芝3000m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で松若風馬騎手（3戦2勝）。18頭立ての11番人気で16番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では末脚に勢いがなく15着に終わった。

4歳（2023年）

1月5日、約2か月半の間隔を開けて迎えた11戦目は、ハンデG3の中山金杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で松若風馬騎手（4戦2勝）。17頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。端をきり、ミドルペースで一団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではもうワンパンチ足りず、3着に終わった。

3月12日、中8週で迎えた12戦目は、G2の金鯱賞（中京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で松若風馬騎手（5戦2勝）。12頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。先手を取る形となり、スローペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では闘争心が光る走りを見せたが、プログノーシスに3/4馬身交わされて2着に敗北した。

6月3日、約3か月の間隔を開けて迎えた13戦目は、G3の鳴尾記念（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で松若風馬騎手（6戦2勝）。15頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。逃げを打ち、ミドルペースでレースを進める。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のタフさで最後まで敢闘したが、ボッケリーニにクビ差交わされて2着に惜敗した。

7月9日、中4週で迎えた14戦目は、ハンデG3の七夕賞（福島芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は8戦連続で松若風馬騎手（7戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、馬場の外目を回って12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では末脚が振るわず14着に敗れた。

10月8日、約3か月の休み明けで迎えた15戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は9戦連続で松若風馬騎手（8戦2勝）。12頭立ての8番人気で11番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では余力が残っておらず12着に終わった。

12月2日、中7週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた16戦目は、B.ムルザバエフ騎手を鞍上に迎えて、G3のチャレンジカップ（阪神芝2000m 晴/良）に出走。13頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線では末脚がパッとせず11着に終わった。

5歳（2024年）

2月18日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から8kg絞って迎えた17戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 晴/良）に出走。15頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では生来の闘争本能でどうにかこうにかゴールまで走り切り、5着を確保した。