パラレルヴィジョン（2019年生、母アールブリュット）

パラレルヴィジョン（2019年2月4日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「4ヶ国で開催された生の芸術を集めた展覧会。母名より連想」。毛色は鹿毛。種牡馬のキズナ（当時9歳）と交配したアールブリュットが8歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2024年のダービー卿チャレンジトロフィー(ハンデG3)に勝利した他、2024年のニューイヤーステークス(オープン)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

キャロットクラブにて総額5,000万円（12.5万×400口）で一口馬主が募集された。

国枝栄厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（2022年）

4月9日、デビュー戦はC.ルメール騎手を鞍上に据えて、3歳未勝利（中山芝2000m 晴/良）に出走。馬体重は494kg。18頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では次元の違う末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のアクロビンジャーに2馬身半の差をつけて未勝利戦を制した。

6月19日、中9週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた2戦目は、3歳以上1勝クラス（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のエイカイマッケンロに3馬身の差をつけて2勝目を収める

9月25日、約3か月半の休み明けで迎えた3戦目は、3歳G2の神戸新聞杯（中京芝2200m 晴/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続でC.ルメール騎手（2戦2勝）。17頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず7着に敗れた。

11月5日、中5週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた4戦目は、3歳以上2勝クラス（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続でC.ルメール騎手（3戦2勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ハナに立つ恰好となり、極端なスローペースで馬群を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のマイネルクリソーラに3馬身半の差をつけて断トツの支持に応えた。

4歳（2023年）

1月21日、約2か月半の間隔を開けて迎えた5戦目は、ハンデ戦で4歳以上3勝クラスの初富士ステークス（中山芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は5戦連続でC.ルメール騎手（4戦3勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて9番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

3月11日、中6週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた6戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、4歳以上3勝クラスの難波ステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではビュッとキレる脚で追い上げたが、逃げるマテンロウスカイを差し切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

4月29日、中6週で迎えた7戦目は、4歳以上3勝クラスの府中ステークス（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（5戦3勝）。11頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚勢がやや衰え、3着に終わった。

6月17日、中6週で迎えた8戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上3勝クラスの垂水ステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。9頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

7月30日、中5週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた9戦目は、北村宏司騎手を鞍上に迎えて、3歳以上3勝クラスの佐渡ステークス（新潟芝1800m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では脚色がやや衰え、4着に終わった。

10月8日、中9週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた10戦目は、ハンデ戦で3歳以上3勝クラスのJRAアプリリリース記念（東京ダート1600m 曇/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上はC.ルメール騎手（6戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではきちんと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のスノーグレースをクビ差振り切って勝利を手に入れた。

11月19日、中5週で迎えた11戦目は、霜月ステークス（東京ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（7戦4勝）。16頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線ではジリ脚になってしまい12着に敗れた。

5歳（2024年）

1月13日、中7週で迎えた12戦目は、ニューイヤーステークス（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続でC.ルメール騎手（8戦4勝）。16頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではしっかりと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のグラティアスに1馬身の差をつけて1着ゴールを果たした。

3月30日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から16kg減らして迎えた13戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。16頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るエエヤンを3/4馬身差し切って重賞ウィナーの称号を奪取した。

6月2日、中8週で迎えた14戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 小雨/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上はC.ルメール騎手（9戦5勝）。18頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では末脚にキレが無く13着に敗れた。

8月11日、中9週で迎えた15戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての7番人気で10番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線ではいい脚を見せられず14着に敗れた。

10月19日、中9週で迎えた16戦目は、G2の富士ステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（10戦5勝）。17頭立ての7番人気で15番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。最後はバタバタになってしまい16着に敗れた。