スペルバインド（2005年生、母デインスカヤ）

スペルバインド（2005年2月25日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「魔法をかける、魅了する」。毛色は鹿毛。種牡馬のゴールドアリュール（当時6歳）と交配したデインスカヤが13歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道勇払郡追分町、生産者は追分ファーム。戦績は、中央平地30戦4勝2着3回。2008年のチューリップ賞(牝G3)で4着に入った他、2008年のスイートピーステークス(オープン牝)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

社台サラブレッドクラブにて総額2,400万円（60万×40口）で一口馬主が募集された。

長浜博之厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2007年）

9月2日、デビュー戦は菊沢隆徳騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（札幌芝1800m 晴/良）に出走。馬体重は496kg。14頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら8番手で通過。直線ではパワフルな末脚を繰り出し、3着に入った。

9月22日、中2週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた2戦目は、2歳未勝利（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で菊沢隆徳騎手（1戦0勝）。10頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では目立つような脚を使えず4着に敗れた。

3歳（2008年）

1月20日、約4か月の休み明けで迎えた3戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて2番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線に入ると、前で粘るマイネルローゼンを次元の違う末脚で半馬身差し切って初勝利を挙げた。

2月16日、中3週で迎えた4戦目は、3歳500万下のセントポーリア賞（東京芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（1戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

3月8日、中2週で迎えた5戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G3のチューリップ賞（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。16頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではパワフルな末脚を発揮したが、4着に終わった。

3月22日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた6戦目は、後藤浩輝騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G3のフラワーカップ（中山芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての5番人気で15番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。最後は減速してしまい13着に敗れた。

5月4日、中5週で迎えた7戦目は、勝浦正樹騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳オープンのスイートピーステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。15頭立ての6番人気で12番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で驀進したが、勝ったアロマキャンドルにねじ伏せられて1馬身半差の2着となった。

5月25日、中2週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 曇/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で勝浦正樹騎手（1戦0勝）。18頭立ての12番人気で13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線ではいい脚を見せられず16着に終わった。

9月28日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から22kg増やして迎えた9戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上500万下（阪神芝2000m 曇/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線に入ると、前で粘るヴァリアントレディを上がり3位の末脚でハナ差だけ差し切って休養明けの一戦を制した。

10月19日、中2週で迎えた10戦目は、牝馬限定の3歳以上1000万下の堀川特別（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて8番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位には食い込めず7着に敗れた。

11月9日、中2週で迎えた11戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下の衣笠特別（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では上がり1位の末脚を繰り出したが上位には食い込めず6着に敗れた。

12月7日、中3週で迎えた12戦目は、菅原勲騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の2008ゴールデンブーツトロフィー（阪神芝2000m 晴/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るロードアルファードを豪脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて3勝目を手にした。

4歳（2009年）

1月4日、中3週で迎えた13戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の新春ステークス（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では豪脚を炸裂させて前にいた11頭をごぼう抜きし、最後は2着のテイエムアタックに1馬身半の差をつけて1着ゴールを果たした。

2月1日、中3週で迎えた14戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の京都牝馬ステークス（京都芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。14頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線ではイマイチ伸び切れず6着に敗れた。

7月19日、約5か月半の休み明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた15戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の博多ステークス（小倉芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい5着に敗れた。

8月16日、中3週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた16戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 晴/良）に出走。14頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では末脚を伸ばせず8着に敗れた。

10月31日、約2か月半の間隔を開けて迎えた17戦目は、C.スミヨン騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の八坂ステークス（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。14頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線ではキレのある末脚を披露し、3着に入った。

11月22日、中2週で迎えた18戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の修学院ステークス（京都芝2000m 小雨/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.スミヨン騎手（1戦0勝）。15頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、4着に終わった。

12月19日、中3週で迎えた19戦目は、3歳以上1600万下の逆瀬川ステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（2戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では伸びあぐねて6着に敗れた。

5歳（2010年）

1月31日、中5週で迎えた20戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の節分ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（3戦1勝）。16頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では上がり3位タイの伸び脚を披露したが上位には割り込めず7着に敗れた。

2月21日、中2週で迎えた21戦目は、牝馬限定の4歳以上1600万下の初音ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で藤田伸二騎手（4戦1勝）。15頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では見せ場を作れず10着に敗れた。

5月23日、約3か月の休み明けで迎えた22戦目は、秋山真一郎騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上1600万下のパールステークス（京都芝1800m 外回り雨/不良）に出走。11頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天稟の負けん気を発揮してゴールまで力走したが、3着に終わった。

6月19日、中3週で迎えた23戦目は、鮫島良太騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下のストークステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。17頭立ての11番人気で大外17番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを15番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を披露し、3着に入り込んだ。

7月18日、中3週で迎えた24戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の釜山ステークス（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で鮫島良太騎手（1戦0勝）。10頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず8着に敗れた。

10月31日、約3か月半の休み明けで迎えた25戦目は、3歳以上1600万下の紅葉ステークス（東京芝1600m 曇/稍重）に出走。鞍上は武豊騎手（2戦1勝）。14頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では見事な伸び脚で追い上げたが、抜け出したフラガラッハにクビ差届かず2着となった。

11月20日、中2週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた26戦目は、3歳以上1600万下の修学院ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（2戦1勝）。15頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで頑張ったが、最後はレインボーペガサスと並んで3着同着となった。

12月19日、中3週で迎えた27戦目は、3歳以上1600万下の尼崎ステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（3戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線ではじわじわとしか伸びず12着に敗れた。

6歳（2011年）

1月8日、中2週で迎えた28戦目は、4歳以上1600万下の新春ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（4戦1勝）。16頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では目覚ましい伸び脚で急追したが、抜け出したトーセンイマジゲンに半馬身届かず2着となった。

2月5日、中3週で迎えた29戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の斑鳩ステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら10番手で通過。直線ではキレのいい末脚を繰り出したが、4着に終わった。

2月20日、中1週で迎えた30戦目は、牝馬限定の4歳以上1600万下の初音ステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は武豊騎手（5戦1勝）。13頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線ではいいところがなく8着に敗れた。