クーヴェルチュール（2004年生、母ヒカリクリスタル）

クーヴェルチュール（2004年2月14日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「毛布、チョコレート名より。本馬の誕生日（２月１４日）より連想」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のブラックホーク（当時10歳）と交配したヒカリクリスタルが10歳のときに産んだ4番仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は（有）富菜牧場。戦績は、中央平地16戦5勝2着1回。2007年のキーンランドカップ(G3)に勝利した他、2007年のアイビスサマーダッシュ(G3)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

ユニオンオーナーズクラブにて総額1,470万円（7.35万×200口）で一口馬主が募集された。

国枝栄厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2006年）

6月18日、デビュー戦は後藤浩輝騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（福島芝1200m 曇/良）に出走。馬体重は448kg。12頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。先手を取る恰好となり、やや速いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では驚異的な末脚を炸裂させて、最後は2着のマイネヴェロナに1馬身1/4の差をつけて初勝利を挙げた。

7月22日、中4週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた2戦目は、2歳オープンのマリーゴールド賞（新潟芝1400m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で後藤浩輝騎手（1戦1勝）。10頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線に入ると、馬群に沈み4着に敗れた。

9月16日、中7週で馬体重を前走からさらに10kg増やして迎えた3戦目は、塚田祥雄騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下（札幌芝1200m 晴/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。先手を奪い、平均的なペースで一団を牽引。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では豪快な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のアドマイヤプルートに2馬身半の差をつけて勝利を手に入れた。

10月1日、中1週で迎えた4戦目は、2歳オープンのすずらん賞（札幌芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で塚田祥雄騎手（1戦1勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線に入ると、前で粘るベリーベリナイスを交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて1位に入線したが、その後10着に降着となった。

11月5日、中4週で迎えた5戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、2歳オープンの福島2歳ステークス（福島芝1200m 晴/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではきちんと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のアルシラートをハナ差振り切って勝利を手中に収めた。

12月17日、中5週で迎えた6戦目は、牝馬限定2歳G3のフェアリーステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は後藤浩輝騎手（2戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。極端なハイペースでレースが進む中、馬場の外目を回って11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では末脚に勢いがなく10着に敗れた。

3歳（2007年）

3月11日、約3か月の間隔を開けて迎えた7戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G2のフィリーズレビュー（阪神芝1400m 晴/良）に出走。16頭立ての8番人気で11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

4月8日、中3週で迎えた8戦目は、鮫島良太騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての17番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では末脚にキレが無く12着に終わった。

6月17日、中9週で迎えた9戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのバーデンバーデンカップ（福島芝1200m 晴/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。非常に速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では不撓の闘争本能で渋太く粘り続けて先頭をうかがい、最後は2着のシルヴァーゼットをハナ差振り切って勝利をモノにする

7月15日、中3週で迎えた10戦目は、G3のアイビスサマーダッシュ（新潟芝1000m 晴/重）に出走。鞍上は後藤浩輝騎手（3戦1勝）。18頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。3着に入った。

8月26日、中5週で迎えた11戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、G3のキーンランドカップ（札幌芝1200m 晴/良）に出走。15頭立ての4番人気で14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一完歩ずつ着実に前との差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のアグネスラズベリを半馬身振り切って重賞ウィナーの称号を勝ち取った。

9月30日、中4週で迎えた12戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り雨/不良）に出走。鞍上は後藤浩輝騎手（4戦1勝）。16頭立ての6番人気で14番ゲートからスタート。極端なハイペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く8着に敗れた。

10月21日、中2週で迎えた13戦目は、福島民友カップ（福島芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で後藤浩輝騎手（5戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、抜け出したサープラスシンガーを捕まえ切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

4歳（2008年）

7月20日、約9か月の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた14戦目は、G3のアイビスサマーダッシュ（新潟芝1000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で後藤浩輝騎手（6戦1勝）。18頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。5着に終わった。

9月14日、中7週で迎えた15戦目は、ハンデG3の京成杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は吉田隼人騎手（1戦1勝）。16頭立ての11番人気で6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。最後は勢いを失って14着に終わった。

5歳（2009年）

4月12日、約7か月の休養明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた16戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、春雷ステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚色が鈍り10着に敗れた。