フサイチランハート（1997年生、母アンシャンテ）

フサイチランハート（1997年6月2日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時11歳）と交配したアンシャンテが6歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地21戦5勝2着1回。2002年のアメリカジョッキークラブカップ(G2)に勝利した他、2002年のダイヤモンドステークス(ハンデG3)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

河野通文厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1999年）

8月7日、デビュー戦は蛯名正義騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（札幌芝1200m 晴/稍重）に出走。馬体重は460kg。12頭立ての1番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では詰めが甘くなり、3着に終わった。

8月22日、中1週で迎えた2戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、3歳新馬（札幌芝1800m 晴/良）に出走。8頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では勢いよく末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のハンモックナップに1馬身1/4の差をつけて初勝利を挙げた。

3歳（2000年）

4月29日、約8か月半の休み明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた3戦目は、4歳500万下（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（1戦1勝）。14頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では圧倒的な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のアパティアを半馬身振り切って久々の実戦を制した。

5月28日、中3週で迎えた4戦目は、3歳オープンの駒草賞（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で田中勝春騎手（2戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では長くいい脚を使ってゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

6月19日、中2週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた5戦目は、ハンデ戦で4歳900万下のさくらんぼステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で田中勝春騎手（3戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、3着に終わった。

10月29日、約4か月半の休養明けで迎えた6戦目は、4歳以上900万下の精進湖特別（東京芝2000m 曇/重）に出走。鞍上は5戦連続で田中勝春騎手（4戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では圧倒的な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のマイネルチャージに2馬身半の差をつけて単勝一倍台の期待に応えた。

11月26日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた7戦目は、4歳以上1600万下のウェルカムステークス（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で田中勝春騎手（5戦3勝）。15頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを11番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

12月17日、中2週で迎えた8戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の冬至ステークス（中山芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で田中勝春騎手（6戦3勝）。13頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、4着に終わった。

4歳（2001年）

11月11日、約11か月の休み明けで迎えた9戦目は、3歳以上1000万下（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は蛯名正義騎手（1戦0勝）。11頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、最後はファイブソルジャーと並んで4着同着となった。

12月16日、中4週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた10戦目は、3歳以上1000万下（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（2戦0勝）。12頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るベルボクサーを豪快な末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけてファンの期待に応えた。

5歳（2002年）

1月20日、中4週で迎えた11戦目は、江田照男騎手を鞍上に迎えて、G2のアメリカジョッキークラブカップ（東京芝2200m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。12頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では豪快に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のスパークホークをクビ差振り切って重賞初挑戦初制覇を成し遂げた。

2月10日、中2週で迎えた12戦目は、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で江田照男騎手（1戦1勝）。13頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったキングザファクトにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着となった。

5月18日、約3か月の休養明けで迎えた13戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 曇/重）に出走。鞍上は3戦連続で江田照男騎手（2戦1勝）。18頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず9着に敗れた。

6月23日、中4週で迎えた14戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で江田照男騎手（3戦1勝）。12頭立ての9番人気で6番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では末脚にキレが無く12着に終わった。

11月3日、約4か月半の休養明けで迎えた15戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（中山芝2500m 晴/良）に出走。11頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。端を奪う恰好となり、ユッタリとしたペースで集団を牽引。しかし、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。直線ではいい脚を見せられず11着に終わった。

12月22日、中6週で迎えた16戦目は、D.バルジュー騎手を鞍上に迎えて、G1の有馬記念（中山芝2500m 曇/稍重）に出走。14頭立ての14番人気で13番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず8着に終わった。

6歳（2003年）

1月26日、中4週で迎えた17戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は江田照男騎手（4戦1勝）。13頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では上がり2位の伸び脚を披露したが上位には食い込めず10着に敗れた。

2月16日、中2週で迎えた18戦目は、ハンデG3のダイヤモンドステークス（中山芝3200m 外→内雨/稍重）に出走。鞍上は田中勝春騎手（7戦3勝）。13頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず8着に敗れた。

7歳（2004年）

3月27日、約13か月半の休み明けで迎えた19戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、G2の日経賞（中山芝2500m 晴/良）に出走。14頭立ての13番人気で7番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位争いには参加できず9着に終わった。

4月25日、中3週で迎えた20戦目は、木幡初広騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのメトロポリタンステークス（東京芝2400m 晴/良）に出走。14頭立ての13番人気で大外14番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では脚が残っておらず9着に終わった。

5月22日、中3週で迎えた21戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 小雨/稍重）に出走。鞍上は江田照男騎手（5戦1勝）。18頭立ての15番人気で1番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、18番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを16番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず14着に終わった。