メモリーバイス（1985年生、母ハシラベンダー）

メモリーバイス（1985年3月25日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は栗毛。種牡馬のパーソナリテイ（当時18歳）と交配したハシラベンダーが11歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は（有）谷川牧場。戦績は、中央平地9戦5勝2着1回。1989年の新潟大賞典(ハンデG3)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

渡辺栄厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1988年）

3月12日、デビュー戦は安達昭夫騎手を鞍上に据えて、4歳未出走（中京ダート1700m 曇/不良）に出走。馬体重は478kg。8頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のカミスワインターに約10馬身の大差をつけて初勝利を挙げた。

5月22日、中9週で迎えた2戦目は、4歳400万下（阪神ダート1800m 雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で安達昭夫騎手（1戦1勝）。16頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、勝ったハギノトップガンにねじ伏せられて1馬身差の2着となった。

6月5日、中1週で迎えた3戦目は、4歳400万下（阪神芝2000m 晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は3戦連続で安達昭夫騎手（2戦1勝）。10頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るアイチサンライトを猛烈な末脚で交わし去り、最後は1馬身3/4の差をつけて2勝目を奪取した。

7月3日、中3週で迎えた4戦目は、3歳G3の中日スポーツ賞4歳ステークス（中京芝1800m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で安達昭夫騎手（3戦2勝）。11頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では末脚を伸ばせず8着に終わった。

8月13日、中5週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた5戦目は、4歳以上900万下のはづき賞（小倉芝1800m 晴/重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は5戦連続で安達昭夫騎手（4戦2勝）。16頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のダンツカーラーに2馬身の差をつけて1着ゴールを果たした。

11月6日、約3か月の間隔を開けて迎えた6戦目は、加用正騎手を鞍上に迎えて、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての14番人気で13番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを12番手で通過。直線では末脚が冴えず11着に終わった。

4歳（1989年）

3月11日、約4か月の休養明けで迎えた7戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、5歳以上1400万下の但馬ステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るウォーターストームを上がり2位の末脚で3/4馬身差し切って休み明け初戦をモノにした。

5月7日、中7週で迎えた8戦目は、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2200m 外回り小雨/稍重）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（1戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のビギンザビギンに3馬身半の差をつけて初の重賞タイトルを手中に収めた。

7月9日、中8週で迎えた9戦目は、G2の高松宮杯（中京芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で松永幹夫騎手（2戦2勝）。14頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、4着に終わった。