ゴールドシップ（2009年生、母ポイントフラッグ）

ゴールドシップ（2009年3月6日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「黄金の船。父名より連想」。2012年にJRA賞最優秀3歳牡馬を受賞した。毛色は芦毛。種牡馬のステイゴールド（当時15歳）と交配したポイントフラッグが12歳のときに産んだ5番仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は（有）出口牧場。戦績は、中央平地27戦13勝2着3回、海外1戦0勝。2013年、2014年と宝塚記念(G1)を連覇した他、2012年の有馬記念(G1)に勝利するなど、G1級競走6勝を含む重賞11勝を挙げた。

経歴

デビュー前

須貝尚介厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2011年）

7月9日、デビュー戦は秋山真一郎騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（函館芝1800m 晴/良）に出走。馬体重は502kg。10頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のコスモユッカをアタマ差振り切って初勝利を挙げた。

9月10日、中8週で迎えた2戦目は、2歳オープンのコスモス賞（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で秋山真一郎騎手（1戦1勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では一完歩ずつ着実に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のニシノカチヅクシを3/4馬身振り切って断然人気に応えた。

10月1日、中2週で迎えた3戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、2歳G3の札幌2歳ステークス（札幌芝1800m 曇/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。13頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では目覚ましい伸び脚で追い上げたが、抜け出したグランデッツァに半馬身届かず2着に敗北した。

12月24日、約3か月の間隔を開けて迎えた4戦目は、2歳G3のラジオNIKKEI杯2歳ステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で安藤勝己騎手（1戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では一際目立つ伸びを見せたが、勝ったアダムスピークにねじ伏せられて1馬身半差の2着に敗北した。

3歳（2012年）

2月12日、中6週で迎えた5戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、3歳G3の共同通信杯（東京芝1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。11頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線に入ると、前で粘るディープブリランテを豪快な末脚で交わし去り、最後は1馬身3/4の差をつけて初の重賞タイトルを手にした。

4月15日、中8週で迎えた6戦目は、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 晴/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（1戦1勝）。18頭立ての4番人気に推されて14番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、18番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では凄まじい末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のワールドエースに2馬身半の差をつけてクラシックの一冠目を獲得した。

5月27日、中5週で迎えた7戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で内田博幸騎手（2戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を披露したが、5着に終わった。

9月23日、約4か月の休養明けで迎えた8戦目は、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で内田博幸騎手（3戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では次元の違う末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のロードアクレイムに2馬身半の差をつけて重賞3勝目を挙げた。

10月21日、中3週で迎えた9戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で内田博幸騎手（4戦3勝）。18頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、17番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では強烈な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のスカイディグニティに1馬身3/4の差をつけてG1・2勝目を挙げた。

12月23日、中8週で迎えた10戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で内田博幸騎手（5戦4勝）。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では異次元の末脚を炸裂させて前にいた9頭を次々と抜き去り、最後は2着のオーシャンブルーに1馬身半の差をつけてグランプリホースの称号を手中に収めた。

4歳（2013年）

3月17日、約3か月の間隔を開けて迎えた11戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で内田博幸騎手（6戦5勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、次元の違う末脚を爆発させて、最後は2着のデスペラードに2馬身の差をつけて4連勝で重賞6勝目をマークした。

4月28日、中5週で迎えた12戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で内田博幸騎手（7戦6勝）。18頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線ではもうワンパンチ足りず、5着に終わった。

6月23日、中7週で迎えた13戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 曇/良）に出走。鞍上は9戦連続で内田博幸騎手（8戦6勝）。11頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では途轍もない末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のダノンバラードに3馬身半の差をつけて4つ目のG1タイトルをゲットした。

10月6日、約3か月半の休養明けで迎えた14戦目は、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で内田博幸騎手（9戦7勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて12番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では伸びを欠き5着に敗れた。

11月24日、中6週で迎えた15戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で内田博幸騎手（10戦7勝）。17頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、17番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを13番手で通過。直線ではいいところがなく15着に敗れた。

12月22日、中3週で迎えた16戦目は、R.ムーア騎手を鞍上に迎えて、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線ではキレのある末脚を発揮したが、3着に終わった。

5歳（2014年）

3月23日、約3か月の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた17戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 晴/良）に出走。9頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のアドマイヤラクティに3馬身半の差をつけて連覇達成

5月4日、中5週で迎えた18戦目は、C.ウィリアムズ騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、18番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを14番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず7着に敗れた。

6月29日、中7週で迎えた19戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 曇/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では自慢の末脚を爆発させて悠々と抜け出し、最後は2着のカレンミロティックに3馬身の差をつけてG1・5勝目を挙げた。

8月24日、中7週で迎えた20戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、勝ったハープスターにねじ伏せられて3/4馬身差の2着に敗北した。

10月5日、G1の凱旋門賞（フランス・ロンシャン芝2400m）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（2戦1勝）。20頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。14着に敗れた。

12月28日、約3か月の間隔を開けて迎えた22戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

6歳（2015年）

1月25日、中3週で迎えた23戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（2戦1勝）。17頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず7着に敗れた。

3月22日、中7週で迎えた24戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岩田康誠騎手（3戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では驚異的な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のデニムアンドルビーに1馬身1/4の差をつけて4連覇達成

5月3日、中5週で迎えた25戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（3戦1勝）。17頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では一完歩ずつ確実に終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のフェイムゲームをクビ差振り切って春の盾を掴み取った。

6月28日、中7週で迎えた26戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（4戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では末脚が冴えず15着に敗れた。

11月29日、約5か月の休み明けで迎えた27戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（5戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、17番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では末脚がパッとせず10着に敗れた。

12月27日、中3週で迎えた28戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（11戦7勝）。16頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では見せ場を作れず8着に敗れた。