ハーバーコマンド（2008年生、母レディイン）

ハーバーコマンド（2008年2月27日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「港湾警備隊」。毛色は芦毛。種牡馬のマンハッタンカフェ（当時10歳）と交配したレディインが10歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地17戦4勝2着5回。2011年の菊花賞(G1)で4着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

当歳のとき、社台ファームから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場されたが主取りとなった。

加用正厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2010年）

11月7日、デビュー戦は藤田伸二騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。馬体重は468kg。13頭立ての2番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。先頭に立ち、非常に遅いペースでレースを引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では目を引く伸び脚で猛進したが、トーセンラーにクビ差交わされて2着に甘んじた。

11月28日、中2週で迎えた2戦目は、C.ウィリアムズ騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての2番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のアドマイヤカーリンに2馬身の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

12月25日、中3週で迎えた3戦目は、2歳G3のラジオNIKKEI杯2歳ステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続でC.ウィリアムズ騎手（1戦1勝）。15頭立ての10番人気で4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり7着に終わった。

3歳（2011年）

1月22日、中3週で迎えた4戦目は、3歳オープンの若駒ステークス（京都芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（1戦0勝）。10頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを8番手で通過。直線では脚を伸ばせず9着に敗れた。

2月19日、中3週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた5戦目は、小牧太騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下のこぶし賞（京都芝1600m 晴/重）に出走。15頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。主導権を奪う形となり、平均ペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は勢いを失って7着に敗れた。

4月16日、中7週で迎えた6戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下のはなみずき賞（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では強靭な末脚を繰り出し、3着に入った。

5月7日、中2週で迎えた7戦目は、吉田豊騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンのプリンシパルステークス（東京芝2000m 曇/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。18頭立ての12番人気で5番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張り、6着に入り込んだ。

5月28日、中2週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた8戦目は、3歳500万下（京都芝1600m 小雨/稍重）に出走。鞍上はC.ウィリアムズ騎手（2戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で猛追したが、抜け出したジンクアッシュにクビ差届かず2着に甘んじた。

8月13日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走からさらに10kg増やして迎えた9戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の知床特別（札幌芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では凄まじい末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のアマファソンを半馬身振り切って優勝

9月3日、中2週で迎えた10戦目は、3歳以上1000万下のマレーシアカップ（札幌芝2000m 雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で吉田隼人騎手（1戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

9月24日、中2週で迎えた11戦目は、3歳以上1000万下のHTB賞（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で吉田隼人騎手（2戦1勝）。7頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではしぶとく脚を伸ばしたが、抜け出したリッツィースターにクビ差届かず2着に甘んじた。

10月23日、中3週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた12戦目は、木村健騎手を鞍上に迎えて、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての14番人気で12番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではゴールまでじわりじわりと伸び、4着に入り込んだ。

4歳（2012年）

2月4日、約3か月半の休み明けで迎えた13戦目は、ハンデ戦で4歳以上1000万下の箱根特別（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（1戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではきちんと末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のネオブラックダイヤを半馬身振り切って先頭ゴールを果たした。

5歳（2013年）

6月22日、約17か月の休養明けで迎えた14戦目は、3歳以上1000万下の京橋特別（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上はC.ウィリアムズ騎手（3戦1勝）。16頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張り、4着に入った。

7月27日、中4週で迎えた15戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下の不知火特別（小倉芝1800m 晴/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では一際目立つ伸び脚で猛進したが、伸びてきたドリームトレイン決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

10月5日、中9週で迎えた16戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の清滝特別（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では鮮烈な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のスズカアンペールをアタマ差振り切って1番人気に応えた。

11月9日、中4週で迎えた17戦目は、3歳以上1600万下の比叡ステークス（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（1戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の強靭な心肺能力で最後まで敢闘したが、伸びてきたコウエイオトメ決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。