テンザンハゴロモ（1988年生、母マツナミ）

テンザンハゴロモ（1988年4月10日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は鹿毛。種牡馬のスルーザドラゴン（当時6歳）と交配したマツナミが18歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は賀張三浦牧場。戦績は、中央平地23戦4勝2着1回。1991年のサファイヤステークス(牝G3)に勝利した他、1991年の報知杯4歳牝馬特別(牝G2)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

松永善晴厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1991年）

1月5日、デビュー戦は松永昌博騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（京都ダート1400m 晴/良）に出走。馬体重は480kg。16頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では閃光のような末脚を発揮し、3着に入った。

1月20日、中1週で迎えた2戦目は、牝馬限定の4歳新馬（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永昌博騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。端を取り切り、ミドルペースでレースを引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のメイショウオアシスに6馬身の差をつけて初白星を挙げた。

2月3日、中1週で迎えた3戦目は、4歳500万下（京都ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で松永昌博騎手（2戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、3着に終わった。

3月2日、中3週で迎えた4戦目は、4歳500万下の芝桜賞（小倉芝1200m 晴/稍重）に出走。芝レースへの出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は4戦連続で松永昌博騎手（3戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、厳しいペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一歩一歩着実に末脚を伸ばして、最後は2着のミヤマリリーに3馬身の差をつけて2勝目を挙げた。

3月17日、中1週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G2の報知杯4歳牝馬特別（中京芝1200m 晴/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で松永昌博騎手（4戦2勝）。11頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

4月7日、中2週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（京都芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は6戦連続で松永昌博騎手（5戦2勝）。18頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では伸びが鈍く11着に敗れた。

5月12日、中4週で迎えた7戦目は、3歳オープンの葵ステークス（京都芝1400m 外回り雨/良）に出走。鞍上は7戦連続で松永昌博騎手（6戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るユウキトップランを驚異的な末脚でアタマ差だけ差し切って雨下の戦いを制した。

5月25日、中1週で迎えた8戦目は、3歳オープンのマーガレットステークス（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は8戦連続で松永昌博騎手（7戦3勝）。9頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では持ち前のしぶとさで最後まで脚を伸ばしたが、抜け出したサイキョウボーイに半馬身届かず2着となった。

6月30日、中4週で迎えた9戦目は、3歳G3の中日スポーツ賞4歳ステークス（中京芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は9戦連続で松永昌博騎手（8戦3勝）。8頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では末脚を伸ばせず4着に終わった。

9月29日、約3か月の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた10戦目は、牝馬限定3歳G3のサファイヤステークス（中京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は10戦連続で松永昌博騎手（9戦3勝）。6頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、超スローペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一完歩ずつ着実に終いの脚を伸ばして、最後は2着のスカーレットブーケをハナ差振り切って重賞初制覇を果たした。

11月10日、中5週で迎えた11戦目は、牝馬限定3歳G1のエリザベス女王杯（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で松永昌博騎手（10戦4勝）。18頭立ての12番人気で大外18番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚を失くしてしまい15着に終わった。

12月7日、中3週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた12戦目は、阪神競馬場新装記念（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は12戦連続で松永昌博騎手（11戦4勝）。16頭立ての4番人気に推されて4番ゲートからスタート。先頭に立つ形となり、少々速いペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚が止まってしまい14着に敗れた。

4歳（1992年）

1月12日、中4週で迎えた13戦目は、猿橋重利騎手を鞍上に迎えて、洛陽ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての11番人気で7番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、馬場の外目を回って12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切り、5着に入り込んだ。

2月2日、中2週で迎えた14戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で猿橋重利騎手（1戦0勝）。16頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを13番手で通過。直線では息の長い末脚を繰り出し、4着に入った。

2月23日、中2週で迎えた15戦目は、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は松永昌博騎手（12戦4勝）。16頭立ての5番人気で14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを13番手で通過。直線では脚を伸ばせず14着に敗れた。

3月29日、中4週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた16戦目は、コーラルステークス（阪神芝1400m 小雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で松永昌博騎手（13戦4勝）。13頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。最後は勢いを失って12着に敗れた。

4月25日、中3週で迎えた17戦目は、栗東ステークス（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で松永昌博騎手（14戦4勝）。16頭立ての11番人気で13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では見所を作れず10着に終わった。

7月19日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から14kg増やして迎えた18戦目は、小屋敷昭騎手を鞍上に迎えて、小倉日経賞（小倉芝1700m 曇/良）に出走。12頭立ての7番人気で大外12番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では今一つ伸び切れず8着に終わった。

8月9日、中2週で迎えた19戦目は、G3の北九州記念（小倉芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で小屋敷昭騎手（1戦0勝）。13頭立ての9番人気で3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は力尽きて9着に終わった。

8月30日、中2週で迎えた20戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の小倉記念（小倉芝2000m 晴/良）に出走。10頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では天性の敢闘精神でゴールまで力闘し、3着を確保した。

9月13日、中1週で迎えた21戦目は、G3のセントウルステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は松永昌博騎手（15戦4勝）。14頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では脚が残っておらず9着に敗れた。

10月10日、中3週で迎えた22戦目は、神無月ステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で松永昌博騎手（16戦4勝）。12頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。直線では脚が上がってしまい8着に敗れた。

10月31日、中2週で迎えた23戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で松永昌博騎手（17戦4勝）。16頭立ての10番人気で15番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では末脚が振るわず16着に終わった。