アドマイヤイチ（2002年生、母タガノアイリス）

アドマイヤイチ（2002年4月24日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「冠名＋１」。毛色は鹿毛。種牡馬のヘクタープロテクター（当時14歳）と交配したタガノアイリスが6歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は（有）杵臼牧場。戦績は、中央平地23戦3勝2着4回。主な勝ち鞍は2006年の3歳以上500万下。

経歴

デビュー前

1歳のとき、杵臼牧場から「北海道サマーセールサラブレッド1歳」に上場され、近藤利一によって420万円で落札された。15歳のとき、杵臼牧場から「ジェイエス繁殖馬セールサラブレッド繁殖牝馬」に上場されたが主取りとなった。

中尾秀正厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2004年）

12月5日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神ダート1200m 晴/不良）に出走。馬体重は482kg。14頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では天稟の勝負根性でゴールまで力走したが、4着に終わった。

12月26日、中2週で迎えた2戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の2歳未勝利（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち味のタフさで最後まで奮闘したが、勝ったメイショウグレイスにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着に敗北した。

3歳（2005年）

1月10日、中1週で迎えた3戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（京都ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（1戦0勝）。16頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切り、3着に入った。

1月30日、中2週で迎えた4戦目は、小牧太騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳未勝利（京都芝1600m 曇/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。15頭立ての7番人気で10番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず8着に敗れた。

2月20日、中2週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた5戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（京都ダート1200m 曇/不良）に出走。鞍上は幸英明騎手（2戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では目覚ましい伸び脚で驀進したが、勝ったアレグリアスにねじ伏せられて3馬身半差の2着に敗北した。

3月12日、中2週で迎えた6戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（阪神ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（3戦0勝）。16頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では鋭さ光る末脚を繰り出し、3着に入った。

4月3日、中2週で迎えた7戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳未勝利（阪神ダート1400m 曇/良）に出走。13頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではものすごい伸び脚で猛追したが、抜け出したプリンセスルシータを捕まえ切れず、クビ差の2着に惜敗した。

4月24日、中2週で迎えた8戦目は、3歳未勝利（京都ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。端を奪い、ミドルペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では別次元の末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のタイキカムイに1馬身半の差をつけて待望の初勝利を挙げた。

8月20日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた9戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（札幌ダート1000m 曇/稍重）に出走。12頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを10番手で通過。直線では末脚を伸ばせず11着に敗れた。

9月4日、中1週で迎えた10戦目は、長谷川浩大騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上500万下（札幌ダート1700m 曇/良）に出走。13頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、スローペースで馬群を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天稟の闘志でゴールまで力走し、4着を確保した。

11月6日、中8週で迎えた11戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下（京都ダート1200m 小雨/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（2戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始3番手を追走。直線では力強いフットワークでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

11月26日、中2週で迎えた12戦目は、上村洋行騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上500万下（京都ダート1400m 晴/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを14番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず14着に敗れた。

12月11日、中1週で迎えた13戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下（中京ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は長谷川浩大騎手（1戦0勝）。12頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。敢然とにハナを切り、緩いペースで集団を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は力尽きて10着に敗れた。

4歳（2006年）

4月8日、約4か月の休養明けで迎えた14戦目は、村田一誠騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上500万下（福島ダート1150m 曇/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のエリダヌスに1馬身3/4の差をつけて2勝目を手に入れた。

4月23日、中1週で迎えた15戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上1000万下（京都ダート1400m 晴/良）に出走。16頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。競走中止となった。

5月28日、中4週で迎えた16戦目は、4歳以上1000万下の鎌倉特別（東京ダート1400m 曇/重）に出走。鞍上は村田一誠騎手（1戦1勝）。16頭立ての12番人気で7番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では上がり4位の伸び脚を披露したが上位争いには参加できず9着に終わった。

10月28日、約5か月の休み明けで迎えた17戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下（福島ダート1150m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で村田一誠騎手（2戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では閃光のような末脚を繰り出したが、4着に終わった。

11月25日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた18戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上500万下（京都ダート1400m 曇/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の粘り強さでしぶとく脚を伸ばしたが、伸びてきたヘイローフジ決め手に屈して3/4馬身差の2着に敗北した。

12月17日、中2週で迎えた19戦目は、3歳以上500万下（阪神ダート1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦0勝）。16頭立ての5番人気で大外16番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではしっかりと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のスティリスタを半馬身振り切って勝利をモノにする

5歳（2007年）

12月8日、約12か月の休み明けで迎えた20戦目は、牝馬限定の3歳以上1000万下（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（2戦1勝）。15頭立ての11番人気で10番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く10着に終わった。

6歳（2008年）

1月12日、中4週で迎えた21戦目は、柴原央明騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下（京都ダート1200m 曇/重）に出走。16頭立ての12番人気で15番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで走り切り、5着に入り込んだ。

1月26日、中1週で迎えた22戦目は、4歳以上1000万下（京都ダート1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で柴原央明騎手（1戦0勝）。16頭立ての12番人気で15番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では鋭い末脚を繰り出せず13着に終わった。

2月10日、中1週で迎えた23戦目は、牝馬限定の4歳以上1000万下（京都ダート1400m 晴/不良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（3戦1勝）。16頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを14番手で通過。直線では上がり1位の末脚を見せたが上位争いには参加できず9着に敗れた。