ヴィルシーナ（2009年生、母ハルーワスウィート）

ヴィルシーナ（2009年3月5日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「頂上（ロシア語）」。毛色は青毛。種牡馬のディープインパクト（当時7歳）と交配したハルーワスウィートが9歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地21戦5勝2着5回。2013年、2014年とヴィクトリアマイル(牝G1)を連覇した他、2012年のエリザベス女王杯(牝G1)で2着に入るなど、G1級競走2勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

友道康夫厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2011年）

8月28日、デビュー戦は福永祐一騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（札幌芝1800m 晴/良）に出走。馬体重は440kg。11頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではグングンと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のゴールデンクラウンに1馬身1/4の差をつけて初白星を挙げた。

11月13日、約2か月半の間隔を開けて迎えた2戦目は、2歳500万下の黄菊賞（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では息の長い末脚を披露したが、3着に終わった。

12月11日、中3週で迎えた3戦目は、I.メンディザバル騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下のエリカ賞（阪神芝2000m 晴/良）に出走。10頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るタガノレイヨネをクビ差だけ差し切って優勝

3歳（2012年）

2月11日、中8週で迎えた4戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G3のクイーンカップ（東京芝1600m 晴/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では豪快に終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のイチオクノホシに1馬身1/4の差をつけて重賞初挑戦初制覇を成し遂げた。

4月8日、中7週で迎えた5戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての4番人気に推されて15番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では持ち味の心肺能力で最後まで奮闘したが、伸びてきたジェンティルドンナ決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

5月20日、中5週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（1戦0勝）。18頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で猛進したが、勝ったジェンティルドンナにねじ伏せられて5馬身差の2着に敗北した。

9月16日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で内田博幸騎手（2戦0勝）。10頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では持ち前のタフネスでしぶとく脚を伸ばしたが、抜け出したジェンティルドンナを捕まえ切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

10月14日、中3週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で内田博幸騎手（3戦0勝）。18頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。主導権を奪い、遅いペースで一団を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では根気強くタフに走り抜いたが、伸びてきたジェンティルドンナ決め手に屈してハナ差の2着に甘んじた。

11月11日、中3週で迎えた9戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り雨/重）に出走。鞍上は5戦連続で内田博幸騎手（4戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では目を引く伸び脚で猛進したが、伸びてきたレインボーダリア決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

4歳（2013年）

3月31日、約4か月半の休み明けで迎えた10戦目は、G2の産経大阪杯（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で内田博幸騎手（5戦0勝）。14頭立ての4番人気で大外14番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら3番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く6着に敗れた。

5月12日、中5週で迎えた11戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で内田博幸騎手（6戦0勝）。18頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では総身の力で末脚を持続させて先頭に立ち、最後は2着のホエールキャプチャをハナ差振り切ってマイル女王の称号を手に入れた。

6月2日、中2週で迎えた12戦目は、C.ウィリアムズ騎手を鞍上に迎えて、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。18頭立ての7番人気で15番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚に勢いがなく8着に敗れた。

10月6日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた13戦目は、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（1戦1勝）。13頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。先手を取る形となり、やや緩いペースで馬群を先導。しかし、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを3番手で通過。最後は減速してしまい8着に敗れた。

11月10日、中4週で迎えた14戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（2戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では伸びが劣勢になり10着に敗れた。

11月24日、中1週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた15戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岩田康誠騎手（3戦1勝）。17頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではいいところがなく7着に敗れた。

5歳（2014年）

2月17日、約3か月の間隔を開けて迎えた16戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/重）に出走。鞍上は内田博幸騎手（7戦1勝）。14頭立ての9番人気で15番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚勢が衰えて11着に終わった。

4月12日、中7週で迎えた17戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（8戦1勝）。13頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では鋭い脚を使えず11着に敗れた。

5月18日、中4週で迎えた18戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で内田博幸騎手（9戦1勝）。18頭立ての11番人気で14番ゲートからスタート。ハナに立ち、少し遅いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では不撓の敢闘精神で渋太く粘り続けて、最後は2着のメイショウマンボを半馬身振り切って連覇を達成した。

6月29日、中5週で迎えた19戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 曇/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（2戦1勝）。12頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。先手を取る形となり、やや緩いペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天資の敢闘精神でゴールまで力戦し、3着を確保した。

11月16日、約4か月半の休み明けで迎えた20戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（10戦2勝）。18頭立ての7番人気で10番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はバタバタになってしまい11着に敗れた。

12月28日、中5週で迎えた21戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（11戦2勝）。16頭立ての12番人気で2番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、後続との差を2馬身以上保って、超スローペースで馬群を先導。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は失速してしまい14着に終わった。