サンエイサンキュー（1989年生、母グロリーサクラ）

サンエイサンキュー（1989年4月7日）は、日本の競走馬。牝馬。毛色は芦毛。種牡馬のダイナサンキュー（当時5歳）と交配したグロリーサクラが6歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道幌泉郡えりも町、生産者は寺井文秀。戦績は、中央平地17戦5勝2着5回。1992年のオークス（優駿牝馬）(牝G1)で2着に入った他、1991年の阪神3歳牝馬ステークス(牝G1)で2着に入る活躍をした。その他にも重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

佐藤勝美厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1991年）

7月13日、デビュー戦は徳吉孝士騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（札幌ダート1000m 曇/良）に50kgの軽斤量で出走。馬体重は420kg。6頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではものすごい伸び脚で急追したが、抜け出したハグロビュウティに半馬身届かず2着となった。

7月20日、連闘で迎えた2戦目は、3歳新馬（札幌芝1000m 曇/良）に50kgの軽斤量で出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は2戦連続で徳吉孝士騎手（1戦0勝）。7頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のゴールデンゼウスに5馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

7月28日、連闘で迎えた3戦目は、2歳G3の札幌3歳ステークス（札幌芝1200m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で徳吉孝士騎手（2戦1勝）。14頭立ての10番人気で9番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では伸びあぐねて13着に終わった。

8月25日、中3週で迎えた4戦目は、2歳オープンのクローバー賞（函館芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で徳吉孝士騎手（3戦1勝）。8頭立ての7番人気で大外8番ゲートからスタート。かなり厳しいペースでレースが進む中、馬場の外目を回って6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では末脚がパッとせず7着に終わった。

9月22日、中3週で迎えた5戦目は、東信二騎手を鞍上に迎えて、2歳G3の函館3歳ステークス（函館芝1200m 晴/不良）に出走。14頭立ての12番人気で11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では目覚ましい伸びを見せたが、勝ったアトムピットにねじ伏せられてアタマ差の2着となった。

10月27日、中4週で迎えた6戦目は、2歳オープンのいちょうステークス（東京芝1600m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で東信二騎手（1戦0勝）。14頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では猛烈な末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のオンエアーに2馬身半の差をつけて勝利を手中に収めた。

12月1日、中4週で迎えた7戦目は、牝馬限定2歳G1の阪神3歳牝馬ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で東信二騎手（2戦1勝）。15頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では鮮やかな伸び脚で猛追したが、抜け出したニシノフラワーを捕まえ切れず、3/4馬身差の2着に敗北した。

3歳（1992年）

2月2日、中8週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G3のクイーンカップ（東京芝1600m 晴/不良）に出走。鞍上は4戦連続で東信二騎手（3戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では豪脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のディスコホールをアタマ差振り切って重賞ウィナーの称号を獲得した。

3月8日、中4週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた9戦目は、3歳G2の弥生賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で東信二騎手（4戦2勝）。9頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では伸びを欠き6着に敗れた。

4月12日、中4週で迎えた10戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で東信二騎手（5戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。かなりのハイペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず7着に敗れた。

5月24日、中5週で迎えた11戦目は、田原成貴騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。18頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で猛追したが、抜け出したアドラーブルを捕まえ切れず、半馬身差の2着となった。

7月5日、中5週で迎えた12戦目は、ハンデG3の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田原成貴騎手（1戦0勝）。13頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のニックテイオーに2馬身半の差をつけて2つ目の重賞タイトルを掴み取った。

8月23日、中6週で迎えた13戦目は、ハンデG3の函館記念（函館芝2000m 晴/良）に牝馬ながら55kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で田原成貴騎手（2戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では末脚が振るわず8着に敗れた。

10月4日、中5週で迎えた14戦目は、牝馬限定3歳G3のサファイヤステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で田原成貴騎手（3戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では圧倒的な末脚を爆発させて、最後は2着のケージーカグラを3/4馬身振り切って3つ目の重賞タイトルを手にした。

10月25日、中2週で迎えた15戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（京都芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で田原成貴騎手（4戦2勝）。13頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では印象的な伸び脚で急追したが、抜け出したエルカーサリバーを捕まえ切れず、2馬身差の2着に敗北した。

11月15日、中2週で迎えた16戦目は、牝馬限定3歳G1のエリザベス女王杯（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で田原成貴騎手（5戦2勝）。18頭立ての4番人気に推されて17番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力闘したが、5着に終わった。

12月27日、中5週で迎えた17戦目は、加藤和宏騎手を鞍上に迎えて、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。16頭立ての13番人気で13番ゲートからスタート。競走中止となった。