チアズアトム（1989年生、母エルメススキー）

チアズアトム（1989年5月20日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のトウシヨウボーイ（当時16歳）と交配したエルメススキーが10歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道幌泉郡えりも町、生産者は藤井牧場。戦績は、中央平地15戦7勝2着1回、地方1戦0勝。1994年のフェブラリーステークス(G2)に勝利した他、1995年の東海ステークス(オープンハンデ)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

星川薫厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1992年）

6月21日、デビュー戦は上籠勝仁騎手を鞍上に据えて、4歳未勝利（中京ダート1000m 晴/重）に出走。馬体重は524kg。12頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではものすごい伸び脚で急追したが、勝ったメルシーマミーに詰め切れず、5馬身差の2着となった。

8月2日、中5週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた2戦目は、本田優騎手を鞍上に迎えて、4歳未勝利（札幌ダート1000m 曇/良）に出走。8頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のアイネスグローに1馬身3/4の差をつけて未勝利戦を制した。

9月5日、中4週で馬体重を前走からさらに18kg減らして迎えた3戦目は、4歳以上500万下の渡島特別（函館ダート1700m 小雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で本田優騎手（1戦1勝）。12頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず7着に敗れた。

10月3日、中3週で馬体重を前走からさらに10kg減らして迎えた4戦目は、4歳以上500万下（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で本田優騎手（2戦1勝）。15頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず6着に終わった。

10月24日、中2週で迎えた5戦目は、4歳以上500万下（京都ダート1200m 曇/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で本田優騎手（3戦1勝）。15頭立ての5番人気で13番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい7着に敗れた。

4歳（1993年）

10月10日、約11か月半の休み明けで馬体重を前走から24kg増やして迎えた6戦目は、4歳以上500万下（東京ダート1400m 晴/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は5戦連続で本田優騎手（4戦1勝）。11頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。主導権を握り、息の入らないペースで一団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では詰めが甘くなり、3着に終わった。

11月14日、中4週で迎えた7戦目は、4歳以上500万下の舞鶴特別（京都ダート1200m 晴/重）に出走。鞍上は6戦連続で本田優騎手（5戦1勝）。15頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では鮮烈な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のタハラマドンナを3/4馬身振り切って2勝目を手にした。

11月28日、中1週で迎えた8戦目は、4歳以上500万下の芦ノ湖特別（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で本田優騎手（6戦2勝）。12頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のネイビーダンサーを3/4馬身振り切って3勝目を収める

12月18日、中2週で迎えた9戦目は、4歳以上900万下（阪神ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は8戦連続で本田優騎手（7戦3勝）。10頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のバンブーゲネシスに3馬身半の差をつけて4勝目を手に入れた。

5歳（1994年）

1月5日、中2週で迎えた10戦目は、5歳以上900万下の初夢賞（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で本田優騎手（8戦4勝）。14頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では脚勢がやや衰え、3着に終わった。

1月31日、中3週で迎えた11戦目は、5歳以上900万下の大島特別（東京ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で本田優騎手（9戦4勝）。13頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では鮮烈な末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のサンエイレコードに1馬身の差をつけて1着ゴールを果たした。

2月19日、中2週で迎えた12戦目は、G2のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は11戦連続で本田優騎手（10戦5勝）。16頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を炸裂させて前にいた9頭を次々と抜き去り、最後は2着のプロストラインに1馬身1/4の差をつけて重賞初挑戦初制覇を果たした。

3月13日、中2週で迎えた13戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 曇/良）に出走。芝レースへの出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は12戦連続で本田優騎手（11戦6勝）。14頭立ての8番人気で大外14番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では末脚が振るわず11着に終わった。

4月12日、中3週で迎えた14戦目は、帝王賞（大井ダート2000m 雨/良）に出走。鞍上は13戦連続で本田優騎手（12戦6勝）。16頭立ての3番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。3着に終わった。

6歳（1995年）

5月27日、約13か月半の休み明けで馬体重を前走から15kg減らして迎えた15戦目は、摩耶ステークス（中京ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は14戦連続で本田優騎手（13戦6勝）。16頭立ての9番人気で6番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では切れる脚を使えず15着に終わった。

7月2日、中4週で迎えた16戦目は、ハンデ戦でオープンの東海ステークス（中京ダート1700m 曇/稍重）に出走。鞍上は15戦連続で本田優騎手（14戦6勝）。16頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを先頭で通過。直線では豪脚を炸裂させて、最後は2着のキソジゴールドに1馬身1/4の差をつけて久方ぶりに美酒を浴びた。