ファストインパルス（2003年生、母セリノリファール）

ファストインパルス（2003年3月31日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「速い推進力」。毛色は栗毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時17歳）と交配したセリノリファールが11歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は（有）武牧場。戦績は、中央平地6戦0勝、地方28戦8勝2着4回。主な勝ち鞍は2008年の夏雲特別(一般B3一)。

経歴

デビュー前

作田誠二厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2005年）

12月25日、デビュー戦は藤岡佑介騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は478kg。16頭立ての3番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では上がり4位タイの末脚を繰り出したが上位には割り込めず6着に敗れた。

3歳（2006年）

1月21日、中3週で迎えた2戦目は、3歳未勝利（小倉芝1800m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で藤岡佑介騎手（1戦0勝）。15頭立ての4番人気で14番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

4月15日、約3か月の間隔を開けて迎えた3戦目は、長谷川浩大騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（福島芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを8番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず8着に敗れた。

5月14日、中3週で馬体重を前走から20kg減らして迎えた4戦目は、武幸四郎騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（京都芝1400m 晴/稍重）に出走。18頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

6月10日、中3週で迎えた5戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（東京芝1400m 晴/稍重）に出走。18頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では伸びが甘くなり、4着に終わった。

7月9日、中3週で迎えた6戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（京都芝1400m 晴/良）に出走。18頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線ではいいところがなく7着に敗れた。

4歳（2007年）

3月1日、約8か月の休み明けで迎えた7戦目は、酒井忍騎手を鞍上に迎えて、一般C2九十11（川崎ダート1600m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。12頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。逃げる形となり、緩やかなペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のソウシュウペガサスに5馬身の差をつけて初白星を挙げた。

3月21日、中2週で迎えた8戦目は、一般C2四五（浦和ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で酒井忍騎手（1戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のベルモントソリッドに4馬身の差をつけて先頭ゴールを果たした。

4月9日、中2週で迎えた9戦目は、ハンデ戦の一般C1六 C2二（川崎ダート1600m 曇/重）に出走。鞍上は3戦連続で酒井忍騎手（2戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のミサトキャシャーンに3馬身の差をつけて3勝目を収める

5月15日、中4週で迎えた10戦目は、一般C1四（川崎ダート1500m 晴/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で酒井忍騎手（3戦3勝）。12頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線ではビュッとキレる脚で猛進したが、勝ったオードリファースにねじ伏せられてクビ差の2着に甘んじた。

6月12日、中3週で迎えた11戦目は、佐藤博紀騎手を鞍上に迎えて、さくらんぼ特別（川崎ダート1600m 晴/稍重）に出走。10頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では見せ場なく4着に敗れた。

7月4日、中2週で迎えた12戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、一般C1三（川崎ダート1500m 雨/重）に出走。14頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のミウラボーイに5馬身の差をつけて4勝目を収める

10月12日、約3か月半の休み明けで迎えた13戦目は、腰越特別（川崎ダート1600m 雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（1戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るザモストトレジャーを凄まじい末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて優勝

11月8日、中3週で迎えた14戦目は、一般B3三（川崎ダート1500m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で内田博幸騎手（2戦2勝）。9頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るバッケンレコードを次元の違う末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて6勝目を手中に収めた。

12月21日、中5週で迎えた15戦目は、グッドラック特別（川崎ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で内田博幸騎手（3戦3勝）。11頭立ての1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、勝ったオルビアにねじ伏せられて2馬身差の2着に敗北した。

5歳（2008年）

1月31日、中5週で迎えた16戦目は、坂井英光騎手を鞍上に迎えて、一般B3三 C1二（川崎ダート1500m 晴/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では瞬発力に優れた末脚を繰り出したが、3着に終わった。

2月25日、中3週で迎えた17戦目は、観梅特別（川崎ダート1500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で坂井英光騎手（1戦0勝）。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るミヤビツヨシオーを次元の違う末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて7勝目を手にした。

3月19日、中2週で迎えた18戦目は、ハンデ戦の桜草特別（浦和ダート1900m 雨/良）に出走。鞍上は3戦連続で坂井英光騎手（2戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では見せ場を作れず5着に敗れた。

4月18日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた19戦目は、箱根宿特別（川崎ダート1600m 雨/不良）に出走。鞍上は4戦連続で坂井英光騎手（3戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では見せ場を作れず11着に敗れた。

6月20日、中8週で迎えた20戦目は、大磯宿特別（川崎ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で坂井英光騎手（4戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではいい脚を見せられず5着に敗れた。

7月14日、中2週で迎えた21戦目は、夏雲特別（川崎ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で坂井英光騎手（5戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のセキトバをクビ差振り切って勝利を手に入れた。

8月8日、中3週で迎えた22戦目は、藤沢宿特別（川崎ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で坂井英光騎手（6戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では脚を伸ばせず11着に敗れた。

12月19日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた23戦目は、的場文男騎手を鞍上に迎えて、グッドラック特別（川崎ダート1600m 晴/重）に出走。12頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切り、3着に入った。

6歳（2009年）

1月3日、中1週で迎えた24戦目は、初富士賞（川崎ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で的場文男騎手（1戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では天稟の闘志でゴールまで力走したが、3着に終わった。

1月28日、中3週で迎えた25戦目は、猛虎特別（川崎ダート1500m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で的場文男騎手（2戦0勝）。11頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では卓出した伸び脚で驀進したが、伸びてきたグランドバイオ決め手に屈して半馬身差の2着となった。

2月27日、中3週で迎えた26戦目は、望春特別（川崎ダート1600m 雨/不良）に出走。鞍上は4戦連続で的場文男騎手（3戦0勝）。12頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり5着に敗れた。

3月29日、中3週で迎えた27戦目は、東風特別（川崎ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は酒井忍騎手（4戦3勝）。12頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。最後はバテてしまい8着に敗れた。

7月27日、約4か月の休み明けで迎えた28戦目は、スターライト特別（川崎ダート1500m 曇/不良）に出走。鞍上は坂井英光騎手（7戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では末脚にキレが無く5着に敗れた。

8月21日、中3週で迎えた29戦目は、戸塚宿特別（川崎ダート1500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で坂井英光騎手（8戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。最後はタレてしまい12着に敗れた。

7歳（2010年）

3月30日、約7か月半の休養明けで迎えた30戦目は、今野忠成騎手を鞍上に迎えて、花衣特別（川崎ダート1500m 晴/良）に出走。10頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではいいところがなく5着に終わった。

5月13日、中5週で迎えた31戦目は、薫風特別（川崎ダート1500m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で今野忠成騎手（1戦0勝）。10頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。先頭に立つ格好となり、ミドルペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では目を引く伸び脚で猛進したが、コッツウォルズに半馬身交わされて2着となった。

8歳（2011年）

1月3日、約8か月の休養明けで迎えた32戦目は、紅梅特別（川崎ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で今野忠成騎手（2戦0勝）。13頭立ての8番人気で14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを10番手で通過。直線では見せ場なく13着に終わった。

1月28日、中3週で迎えた33戦目は、銀嶺特別（川崎ダート1500m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で今野忠成騎手（3戦0勝）。14頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では天稟の勝負根性でゴールまで力走し、5着に入り込んだ。

3月1日、中4週で迎えた34戦目は、藤江渉騎手を鞍上に迎えて、群雄特別（川崎ダート1500m 雨/不良）に出走。9頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではピリッとした末脚を使えず8着に終わった。