ヤマノカサブランカ（1988年生、母グリーンアトム）

ヤマノカサブランカ（1988年4月12日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は栗毛。種牡馬のプルラリズム（当時8歳）と交配したグリーンアトムが11歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道幌泉郡えりも町、生産者は（有）えりも太平洋牧場。戦績は、中央平地20戦2勝2着4回。1991年の桜花賞(牝G1)で2着に入った他、1991年のエリザベス女王杯(牝G1)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

中村好夫厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1990年）

10月14日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都ダート1200m 曇/不良）に出走。馬体重は448kg。11頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。先手を奪い、若干速いペースで一団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では圧倒的な末脚を弾けさせて、最後は2着のマルブツミラクルに1馬身の差をつけて初白星を挙げた。

11月4日、中2週で迎えた2戦目は、3歳500万下のかえで賞（京都ダート1400m 曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚色がやや衰え、3着に終わった。

12月8日、中4週で迎えた3戦目は、牧田和弥騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下の樅の木賞（中京芝1200m 晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。14頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では息の長い末脚を繰り出し、4着に入り込んだ。

3歳（1991年）

1月6日、中3週で迎えた4戦目は、牝馬限定3歳オープンのKBS京都紅梅賞（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（2戦1勝）。14頭立ての7番人気で15番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では上がり3位の伸び脚を披露したが上位には割り込めず5着に終わった。

1月26日、中2週で迎えた5戦目は、牝馬限定4歳500万下の寒桜賞（京都ダート1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（3戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では印象的な伸び脚を見せたが、伸びてきたグランドウイナー決め手に屈してアタマ差の2着に甘んじた。

2月17日、中2週で迎えた6戦目は、4歳500万下（京都ダート1200m 曇/不良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（4戦1勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線に入ると、前で粘るシンドバットを次元の違う末脚でクビ差だけ差し切って断然の支持に応えた。

3月17日、中3週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G2の報知杯4歳牝馬特別（中京芝1200m 晴/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で武豊騎手（5戦2勝）。11頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

4月7日、中2週で迎えた8戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G1の桜花賞（京都芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての13番人気で12番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったシスタートウショウに詰め切れず、2馬身差の2着となった。

5月19日、中5週で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（1戦0勝）。20頭立ての10番人気で8番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい10着に敗れた。

9月29日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走から18kg減らして迎えた10戦目は、牝馬限定3歳G3のクイーンステークス（中山芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で柴田善臣騎手（2戦0勝）。15頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら11番手で通過。直線では上がり3位の末脚を繰り出したが上位争いには加われず7着に敗れた。

10月20日、中2週で馬体重を前走から14kg戻して迎えた11戦目は、安田隆行騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G2のローズステークス（京都芝2000m 外回り晴/良）に出走。14頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では卓抜な伸び脚で猛進したが、リンデンリリーに半馬身交わされて2着となった。

11月10日、中2週で迎えた12戦目は、牝馬限定3歳G1のエリザベス女王杯（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で安田隆行騎手（1戦0勝）。18頭立ての4番人気に推されて16番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で猛進したが、勝ったリンデンリリーにねじ伏せられて2馬身差の2着に敗北した。

12月15日、中4週で迎えた13戦目は、牝馬限定のハンデG3のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は武豊騎手（6戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では終いの伸びを欠き、5着に終わった。

4歳（1992年）

2月2日、中6週で迎えた14戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（7戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後は脚を失くしてしまい12着に敗れた。

3月1日、中3週で迎えた15戦目は、橋本広喜騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 曇/良）に出走。11頭立ての4番人気で大外11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後は勢いを失って8着に敗れた。

10月31日、約8か月の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた16戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は安田隆行騎手（2戦0勝）。16頭立ての13番人気で8番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では全く伸びず10着に終わった。

11月22日、中2週で迎えた17戦目は、田原成貴騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての14番人気で13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは16番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり15着に終わった。

12月20日、中3週で迎えた18戦目は、牝馬限定のハンデG3のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（阪神芝2000m 雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で田原成貴騎手（1戦0勝）。16頭立ての10番人気で13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は失速してしまい16着に終わった。

5歳（1993年）

1月10日、中2週で迎えた19戦目は、塩村克己騎手を鞍上に迎えて、洛陽ステークス（京都芝1600m 外回り雨/重）に出走。16頭立ての9番人気で3番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張り、3着に入り込んだ。

1月31日、中2週で迎えた20戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の京都牝馬特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。11頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では脚が残っておらず7着に終わった。