ニホンピロマーチ（1984年生、母ロツチバージ）

ニホンピロマーチ（1984年3月14日）は、日本の競走馬、種牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のアローエクスプレス（当時17歳）と交配したロツチバージが10歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は（有）藤原牧場。戦績は、中央平地17戦6勝。1987年の日本ダービー（東京優駿）(G1)で3着に入った他、1987年の鳴尾記念(ハンデG2)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

伊藤雄二厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1987年）

2月1日、デビュー戦は南井克巳騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（京都芝2000m 晴/良）に出走。馬体重は498kg。12頭立ての1番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のエリモシューテングに3馬身の差をつけて初白星を挙げた。

3月1日、中3週で迎えた2戦目は、4歳400万下のヒヤシンス賞（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で南井克巳騎手（1戦1勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では末脚を伸ばせず5着に敗れた。

4月5日、中4週で迎えた3戦目は、4歳400万下の菜の花賞（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で南井克巳騎手（2戦1勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線では豪快な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のプレイガイドバードに2馬身半の差をつけて断然の支持に応えた。

4月26日、中2週で迎えた4戦目は、田原成貴騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンの若草賞（京都芝2400m 外回り雨/稍重）に出走。11頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線に入ると、前で粘るマヤノオリンピアを次元の違う末脚でクビ差だけ差し切って3勝目を手にした。

5月31日、中4週で迎えた5戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で田原成貴騎手（1戦1勝）。24頭立ての5番人気に推されて17番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、22番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

9月27日、約4か月の休養明けで迎えた6戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。8頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位には割り込めず4着に敗れた。

10月18日、中2週で迎えた7戦目は、3歳G2の京都新聞杯（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は田原成貴騎手（2戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず4着に終わった。

11月8日、中2週で迎えた8戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田原成貴騎手（3戦1勝）。18頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、17番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では脚が残っておらず10着に敗れた。

12月6日、中3週で迎えた9戦目は、P.エデリー騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2の鳴尾記念（阪神芝2500m 曇/稍重）に出走。13頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで走り切り、3着に入った。

4歳（1988年）

1月5日、中3週で迎えた10戦目は、ハンデG3の金杯（京都芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は田原成貴騎手（4戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では脚勢がやや鈍り、5着に終わった。

2月21日、中6週で迎えた11戦目は、ハンデG2の京都記念（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で田原成貴騎手（5戦1勝）。11頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい6着に敗れた。

3月6日、中1週で迎えた12戦目は、千田輝彦騎手を鞍上に迎えて、G3の中日新聞杯（中京芝1800m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。9頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを6番手で通過。直線では切れる脚を使えず8着に敗れた。

8月20日、約5か月半の休養明けで馬体重を前走から26kg増やして迎えた13戦目は、4歳以上900万下の五稜郭特別（函館芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦0勝）。12頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では一気に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のグリーンオーエンスをアタマ差振り切って久方ぶりの実戦を物にした。

10月29日、中9週で迎えた14戦目は、ハンデ戦で4歳以上1400万下の清水ステークス（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始5番手を追走。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい5着に敗れた。

5歳（1989年）

4月23日、約6か月の休養明けで迎えた15戦目は、5歳以上1400万下の栗東ステークス（京都芝2000m 雨/重）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（3戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では圧倒的な末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のヤマニンシーバーに1馬身3/4の差をつけて単勝一倍台の支持に応えた。

5月7日、中1週で迎えた16戦目は、5歳以上1400万下の烏丸ステークス（京都芝2400m 外回り曇/不良）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（4戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では非凡な末脚を繰り出したが、3着に終わった。

6月3日、中3週で迎えた17戦目は、ハンデ戦で5歳以上1400万下の灘ステークス（阪神芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で武豊騎手（5戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。最後はロングセフティと並んで1着同着となった。