キクノエリザベス（1989年生、母キクノペガサス）

キクノエリザベス（1989年4月27日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は鹿毛。種牡馬のロイヤルスキー（当時15歳）と交配したキクノペガサスが9歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は漆原哲雄。戦績は、中央平地34戦4勝2着8回。主な勝ち鞍は1992年の壬生特別(900万下牝)。

経歴

デビュー前

宇田明彦厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1992年）

1月5日、デビュー戦は南井克巳騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（京都芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は484kg。16頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のネーハイエンペラーに3馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

2月1日、中3週で迎えた2戦目は、4歳500万下のつばき賞（京都芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で南井克巳騎手（1戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では伸びが甘くなり、3着に終わった。

3月29日、中7週で迎えた3戦目は、4歳500万下（阪神芝1600m 小雨/重）に出走。鞍上は3戦連続で南井克巳騎手（2戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では余力が残っておらず10着に敗れた。

4月12日、中1週で迎えた4戦目は、牝馬限定3歳オープンの忘れな草賞（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で南井克巳騎手（3戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。最後はスピードが落ちてしまい9着に敗れた。

5月3日、中2週で迎えた5戦目は、牝馬限定の4歳500万下（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で南井克巳騎手（4戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。端を取り切り、ややスローペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では印象的な伸び脚で驀進したが、ブルースズランに交わされて1馬身3/4差の2着に敗北した。

5月23日、中2週で迎えた6戦目は、4歳500万下の露草賞（阪神芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で南井克巳騎手（5戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したキョウエイボーガンを差し切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

6月13日、中2週で迎えた7戦目は、4歳500万下のあじさい賞（阪神芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で南井克巳騎手（6戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で追い上げたが、抜け出したマイネルクラウンにクビ差届かず2着に甘んじた。

7月4日、中2週で迎えた8戦目は、熊沢重文騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定4歳500万下のなでしこ賞（中京芝1800m 曇/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線ではパワフルな末脚を披露したが、3着に終わった。

9月12日、中9週で迎えた9戦目は、4歳以上500万下の箕面特別（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は南井克巳騎手（7戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、大外に持ち出して2番手で通過。直線ではビュッと切れる脚を見せたが、勝ったビクトリーホーラーにねじ伏せられて1馬身3/4差の2着に敗北した。

9月26日、中1週で迎えた10戦目は、田島信行騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上500万下の西脇特別（阪神芝2000m 晴/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では末脚がパッとせず7着に敗れた。

10月18日、中2週で迎えた11戦目は、4歳以上500万下の堀川特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は南井克巳騎手（8戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線に入ると、前で粘るラッキーシンエイを自慢の末脚で交わし去り、最後は1馬身3/4の差をつけて2勝目をマークした。

11月1日、中1週で迎えた12戦目は、牝馬限定の4歳以上900万下の壬生特別（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で南井克巳騎手（9戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではにじり寄るように前との差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のサンドピープルをアタマ差振り切って3勝目を手中に収めた。

11月15日、中1週で迎えた13戦目は、桂川ステークス（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で南井克巳騎手（10戦3勝）。14頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、4着に終わった。

12月5日、中2週で迎えた14戦目は、M.キネーン騎手を鞍上に迎えて、’92ゴールデンスパートロフィー（阪神芝1400m 晴/良）に出走。12頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では脚が残っておらず7着に敗れた。

4歳（1993年）

1月5日、中3週で迎えた15戦目は、門松ステークス（京都ダート1400m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は南井克巳騎手（11戦3勝）。16頭立ての4番人気に推されて6番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では見事な伸び脚を見せたが、伸びてきたコロラドキッド決め手に屈して3/4馬身差の2着に敗北した。

2月14日、中5週で迎えた16戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦の橿原ステークス（京都ダート1800m 曇/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では鋭い脚を使えず10着に敗れた。

4月3日、中6週で迎えた17戦目は、ハンデ戦の道頓堀ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は南井克巳騎手（12戦3勝）。17頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天性の敢闘精神でゴールまで力闘したが、3着に終わった。

4月25日、中2週で迎えた18戦目は、安田康彦騎手を鞍上に迎えて、上賀茂ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。17頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は減速してしまい10着に敗れた。

6月13日、中6週で迎えた19戦目は、ハンデ戦の水無月ステークス（阪神芝1600m 雨/良）に出走。鞍上は南井克巳騎手（13戦3勝）。10頭立ての3番人気で9番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では天稟の勝負根性でゴールまで力走したが、3着に終わった。

7月10日、中3週で迎えた20戦目は、ジュライステークス（京都芝1400m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は田島信行騎手（1戦0勝）。12頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では上がり3位タイの伸び脚を披露したが上位争いには加われず6着に敗れた。

8月1日、中2週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた21戦目は、菊沢隆仁騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上900万下のNST賞（新潟芝1400m 曇/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。13頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では持ち前のタフネスで根気強く脚を伸ばしたが、勝ったフィルードヴォンに詰め切れず、1馬身差の2着に敗北した。

8月21日、中2週で迎えた22戦目は、牝馬限定の4歳以上900万下の飯豊特別（新潟芝1400m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で菊沢隆仁騎手（1戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では伸びを欠き9着に敗れた。

9月12日、中2週で迎えた23戦目は、4歳以上900万下の蓬莱峡特別（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で菊沢隆仁騎手（2戦0勝）。11頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではいい脚を見せられず7着に敗れた。

10月17日、中4週で迎えた24戦目は、4歳以上900万下（京都芝1800m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は南井克巳騎手（14戦3勝）。9頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では持ち前のタフネスで根気強く脚を伸ばしたが、勝ったダンシングサーパスにねじ伏せられて1馬身差の2着となった。

10月31日、中1週で迎えた25戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の紅葉特別（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で南井克巳騎手（15戦3勝）。9頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を繰り出したが上位争いには加われず4着に敗れた。

11月27日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた26戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の豊明特別（中京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で南井克巳騎手（16戦3勝）。9頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではもうワンパンチ足りず、3着に終わった。

12月18日、中2週で迎えた27戦目は、4歳以上900万下のクリスマスキャロル賞（中京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で南井克巳騎手（17戦3勝）。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

5歳（1994年）

1月9日、中2週で迎えた28戦目は、5歳以上900万下（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で南井克巳騎手（18戦3勝）。13頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線ではスパッとキレる脚で猛進したが、勝ったバンブーゲネシスにねじ伏せられて2馬身半差の2着に敗北した。

6月4日、約5か月の休養明けで迎えた29戦目は、5歳以上900万下の小野特別（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で南井克巳騎手（19戦3勝）。13頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線ではパワフルな末脚を披露し、3着に入った。

7月3日、中3週で迎えた30戦目は、5歳以上900万下の浜名湖特別（中京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は熊沢重文騎手（1戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり5着に敗れた。

7月23日、中2週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた31戦目は、牝馬限定の4歳以上900万下の別府特別（小倉芝1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で熊沢重文騎手（2戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして、最後は2着のジンシリウスを3/4馬身振り切って久しぶりに白星を挙げた。

8月7日、中1週で迎えた32戦目は、橋本広喜騎手を鞍上に迎えて、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。14頭立ての10番人気で12番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では伸びあぐねて8着に終わった。

9月17日、中5週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた33戦目は、江田照男騎手を鞍上に迎えて、初風ステークス（中山ダート1800m 曇/不良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。14頭立ての4番人気で13番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では他馬と同じ脚色になってしまい9着に敗れた。

10月8日、中2週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた34戦目は、オークランドレーシングクラブトロフィー（阪神芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は南井克巳騎手（20戦3勝）。18頭立ての8番人気で大外18番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張り、4着に入った。