ホウオウエミーズ（2017年生、母エミーズスマイル）

ホウオウエミーズ（2017年5月20日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「冠名+母名の一部」。毛色は鹿毛。種牡馬のロードカナロア（当時9歳）と交配したエミーズスマイルが14歳のときに産んだ8番仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。2023年の福島記念(ハンデG3)に勝利した他、2023年の七夕賞(ハンデG3)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、社台ファームから「セレクトセールサラブレッド1歳」に上場され、小笹芳央によって5,400万円で落札された。

池上昌和厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2019年）

8月18日、デビュー戦は田辺裕信騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（新潟芝1400m 晴/良）に出走。馬体重は452kg。18頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力闘したが、6着に終わった。

11月16日、約3か月の休養明けで迎えた2戦目は、丸山元気騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（福島芝1800m 曇/良）に出走。16頭立ての7番人気で12番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを14番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を披露し、4着に入った。

12月7日、中2週で迎えた3戦目は、牝馬限定の2歳未勝利（中山芝1800m 雨/稍重）に出走。鞍上は田辺裕信騎手（1戦0勝）。16頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では末脚のキレが鈍く10着に敗れた。

3歳（2020年）

3月7日、約3か月の休養明けで迎えた4戦目は、津村明秀騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（中山芝1800m 曇/良）に出走。16頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では鮮やかな伸び脚で猛進したが、勝ったクロミナンスにねじ伏せられて3馬身差の2着となった。

3月31日、中2週で迎えた5戦目は、3歳未勝利（中山芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で津村明秀騎手（1戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では途轍もない末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のレッドラルジュを3/4馬身振り切って初勝利を挙げた。

5月3日、中4週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた6戦目は、牝馬限定3歳オープンのスイートピーステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で津村明秀騎手（2戦1勝）。18頭立ての9番人気で14番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を繰り出したが上位には届かず8着に敗れた。

7月12日、中9週で迎えた7戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上1勝クラスの織姫賞（福島芝1800m 曇/重）に出走。15頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のオールステリーナを3/4馬身振り切って先頭ゴールを果たした。

9月12日、中8週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G3の紫苑ステークス（中山芝2000m 曇/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は津村明秀騎手（3戦1勝）。18頭立ての15番人気で4番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを14番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず11着に終わった。

10月4日、中2週で迎えた9戦目は、3歳以上2勝クラスの茨城新聞杯（中山芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で津村明秀騎手（4戦1勝）。10頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位には食い込めず9着に終わった。

12月12日、中9週で迎えた10戦目は、3歳以上2勝クラス（中山芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で津村明秀騎手（5戦1勝）。13頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では目立つような脚を使えず10着に敗れた。

4歳（2021年）

1月16日、中4週で迎えた11戦目は、丸田恭介騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上2勝クラス（中山芝1800m 晴/良）に出走。14頭立ての13番人気で5番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では鋭さ光る末脚を披露し、4着に入り込んだ。

3月14日、中7週で迎えた12戦目は、牝馬限定の4歳以上2勝クラスの房総特別（中山芝1800m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で丸田恭介騎手（1戦0勝）。11頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、抜け出したシンハリングに3/4馬身届かず2着となった。

3月28日、中1週で迎えた13戦目は、4歳以上2勝クラス（中山芝1800m 曇/重）に出走。鞍上は3戦連続で丸田恭介騎手（2戦0勝）。8頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では豪脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のルヴァンに1馬身半の差をつけて1着ゴールを果たした。

6月20日、約3か月の間隔を開けて迎えた14戦目は、牝馬限定のハンデG3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 曇/良）に50kgの軽斤量で出走。鞍上は4戦連続で丸田恭介騎手（3戦1勝）。16頭立ての12番人気で3番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張り、5着に入り込んだ。

9月19日、約3か月の休養明けで迎えた15戦目は、3歳以上3勝クラスのレインボーステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で丸田恭介騎手（4戦1勝）。15頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線ではしぶとさが光る走りを見せたが、勝ったゴルトベルクにねじ伏せられてアタマ差の2着に惜敗した。

12月12日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から20kg増やして迎えた16戦目は、ハンデ戦で3歳以上3勝クラスの常総ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で丸田恭介騎手（5戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では持ち前の忍耐力で最後まで脚を伸ばしたが、抜け出したシングフォーユーを捕まえ切れず、3/4馬身差の2着に敗北した。

5歳（2022年）

1月15日、中4週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた17戦目は、牝馬限定のハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 晴/良）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は7戦連続で丸田恭介騎手（6戦1勝）。16頭立ての13番人気で14番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位には届かず15着に終わった。

3月20日、中8週で馬体重を前走から10kg戻して迎えた18戦目は、4歳以上3勝クラスのスピカステークス（中山芝1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は8戦連続で丸田恭介騎手（7戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では息長く末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のスパイラルノヴァをクビ差振り切って4勝目を手に入れた。

4月23日、中4週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた19戦目は、牝馬限定G3の福島牝馬ステークス（福島芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で丸田恭介騎手（8戦2勝）。16頭立ての8番人気で11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では上がり4位の末脚を見せたが上位争いには加われず6着に敗れた。

6月19日、中7週で迎えた20戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての11番人気で15番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。最後は垂れてしまい16着に終わった。

8月27日、中9週で迎えた21戦目は、ハンデ戦でオープンのBSN賞（新潟ダート1800m 曇/稍重）に52kgの軽斤量で出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は丸田恭介騎手（9戦2勝）。15頭立ての15番人気で13番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く6着に終わった。

10月23日、中7週で迎えた22戦目は、西村淳也騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定オープンの新潟牝馬ステークス（新潟芝2200m 曇/稍重）に出走。14頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではぐいぐいと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のホウオウイクセルを3/4馬身振り切って5勝目を手にした。

11月13日、中2週で迎えた23戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（阪神芝2200m 曇/重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は丸田恭介騎手（10戦2勝）。18頭立ての18番人気で6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では他馬と同じような脚色になり7着に終わった。

6歳（2023年）

2月19日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた24戦目は、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で丸田恭介騎手（11戦2勝）。16頭立ての4番人気に推されて13番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

4月22日、中8週で迎えた25戦目は、菱田裕二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の福島牝馬ステークス（福島芝1800m 晴/良）に出走。15頭立ての7番人気で10番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず12着に敗れた。

6月18日、中7週で迎えた26戦目は、団野大成騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。13頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では息の長い末脚を繰り出し、3着に入り込んだ。

7月9日、中2週で迎えた27戦目は、ハンデG3の七夕賞（福島芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は丸田恭介騎手（12戦2勝）。16頭立ての13番人気で2番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではパワフルな末脚を発揮し、3着に入り込んだ。

10月22日、約3か月半の休み明けで迎えた28戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定オープンの新潟牝馬ステークス（新潟芝2200m 晴/稍重）に出走。13頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら9番手で通過。直線では迫力のある伸びを見せたが、勝ったメモリーレゾンにねじ伏せられて1馬身半差の2着に敗北した。

11月12日、中2週で迎えた29戦目は、ハンデG3の福島記念（福島芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は田辺裕信騎手（2戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では豪快に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のダンディズムをハナ差振り切って待望の重賞初制覇を果たした。

12月24日、中5週で迎えた30戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田辺裕信騎手（3戦1勝）。16頭立ての16番人気で3番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを16番手で通過。直線では上がり3位の末脚を繰り出したが上位争いには絡めず10着に終わった。

2024年1月4日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。