ビリーヴ（1998年生、母グレートクリスティーヌ）

ビリーヴ（1998年4月26日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。2003年にJRA賞最優秀4歳以上牝馬を受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時12歳）と交配したグレートクリスティーヌが12歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道勇払郡鵡川町、生産者は（有）登別上水牧場。戦績は、中央平地27戦10勝2着3回、海外1戦0勝。2003年の高松宮記念(G1)に勝利した他、2002年のスプリンターズステークス(G1)を制するなど、G1級競走2勝を含む重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

当歳のとき、上水牧場から「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、前田幸治によって6,300万円で落札された。

松元茂樹厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2000年）

11月11日、デビュー戦は福永祐一騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（京都芝1200m 曇/良）に出走。馬体重は454kg。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ハナを切り、少し遅いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では豪脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のマッドパーティーに2馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

12月10日、中3週で迎えた2戦目は、3歳500万下（阪神芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では末脚を伸ばせず6着に敗れた。

3歳（2001年）

1月6日、中3週で迎えた3戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳500万下の若菜賞（京都ダート1200m 曇/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。16頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では最後まで息が続かず9着に敗れた。

1月27日、中2週で迎えた4戦目は、3歳500万下の寒桜賞（京都芝1200m 曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて8番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、些か速いペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では終いの伸びを欠き、4着に終わった。

3月17日、中6週で迎えた5戦目は、宝来城多郎騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G3のフラワーカップ（中山芝1800m 雨/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての11番人気で14番ゲートからスタート。先頭に立ち、後続を2馬身以上離して、ミドルペースでレースを引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚勢が衰えて8着に終わった。

5月4日、中6週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳500万下のあずさ賞（京都芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（2戦1勝）。18頭立ての3番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。ハナを奪い、平均的なペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では脚色がやや鈍り、3着に終わった。

5月19日、中1週で迎えた7戦目は、3歳500万下（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（3戦1勝）。18頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るゴールドディスクを豪脚でクビ差だけ差し切って先頭ゴールを果たした。

6月10日、中2週で迎えた8戦目は、3歳G3のファルコンステークス（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（4戦2勝）。17頭立ての9番人気で6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを14番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず9着に敗れた。

11月10日、約5か月の休み明けで迎えた9戦目は、3歳以上1000万下の醍醐特別（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で福永祐一騎手（5戦2勝）。13頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、きっちりと終いの脚を伸ばして、最後は2着のチェックザラックに1馬身の差をつけて休養明け初戦を制した。

12月15日、中4週で迎えた10戦目は、小牧太騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の逆瀬川ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての6番人気で12番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではゴールまでジンワリと伸び、3着に入った。

4歳（2002年）

2月17日、中8週で迎えた11戦目は、4歳以上1600万下の山城ステークス（京都芝1200m 小雨/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（6戦3勝）。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では迫力のある伸び脚で追い上げたが、勝ったショウナンカンプに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

3月10日、中2週で迎えた12戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の武庫川ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（7戦3勝）。15頭立ての4番人気で大外15番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では天稟の負けじ心を発揮してゴールまで力走し、3着に入った。

3月24日、中1週で迎えた13戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の船橋ステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では瞬発力に富んだ末脚を繰り出したが、3着に終わった。

4月14日、中2週で馬体重を前走から16kg増やして迎えた14戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下の淀屋橋ステークス（阪神芝1200m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では凄まじい末脚を弾けさせてすんなりと抜け出し、最後は2着のレスレクシオンに6馬身の差をつけて勝利を手中に収めた。

5月12日、中3週で迎えた15戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（8戦3勝）。18頭立ての7番人気で17番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走し、3着に入った。

6月8日、中3週で迎えた16戦目は、テレビ愛知オープン（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（9戦3勝）。18頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚を伸ばせず7着に敗れた。

7月20日、中5週で迎えた17戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の佐世保ステークス（小倉芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（10戦3勝）。11頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一完歩ずつ着実に終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のオースミエルストを3/4馬身振り切って人気に違わぬ実力を証明した。

8月17日、中3週で迎えた18戦目は、3歳以上1600万下の北九州短距離ステークス（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（1戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではグイグイと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のオースミエルストに2馬身半の差をつけて6勝目を挙げた。

9月8日、中2週で迎えた19戦目は、G3のセントウルステークス（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（2戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では豪脚を炸裂させて楽々と抜け出し、最後は2着のパイアンに4馬身の差をつけて3連勝で重賞ウィナーの称号をゲットした。

9月29日、中2週で迎えた20戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、G1のスプリンターズステークス（新潟芝1200m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。11頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では豪快な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のアドマイヤコジーンを半馬身振り切って秋のスプリント王の座に就いた。

12月15日、G1の香港スプリント（香港・シャティン芝1000m）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。12着に敗れた。

5歳（2003年）

3月2日、約2か月半の間隔を開けて迎えた22戦目は、G3の阪急杯（阪神芝1200m 晴/稍重）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。15頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では末脚がパッとせず9着に敗れた。

3月30日、中3週で迎えた23戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は安藤勝己騎手（1戦0勝）。18頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、生得の持久力で渋太く末脚を持続させて、最後は2着のサニングデールに1馬身の差をつけて上半期スプリント王の座を手中に収めた。

5月18日、中6週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた24戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 曇/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で安藤勝己騎手（2戦1勝）。13頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では余力が残っておらず8着に敗れた。

6月8日、中2週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた25戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で安藤勝己騎手（3戦1勝）。18頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は力尽きて12着に敗れた。

7月6日、中3週で迎えた26戦目は、G3の函館スプリントステークス（函館芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で安藤勝己騎手（4戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではきちんと末脚を伸ばして、最後は2着のアグネスソニックに2馬身の差をつけて4つ目の重賞タイトルを獲得した。

9月14日、中9週で迎えた27戦目は、G3のセントウルステークス（阪神芝1200m 晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は5戦連続で安藤勝己騎手（5戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら3番手で通過。直線では堅調な伸びを見せたが、勝ったテンシノキセキにねじ伏せられてハナ差の2着に甘んじた。

10月5日、中2週で迎えた28戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で安藤勝己騎手（6戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では持ち前のタフネスで根気強く脚を伸ばしたが、伸びてきたデュランダル決め手に屈してハナ差の2着に甘んじた。