ゼンノロブロイ（2000年生、母ローミンレイチェル）

ゼンノロブロイ（2000年3月27日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「冠名＋スコットランドの英雄の名」。2004年にJRA賞年度代表馬及び最優秀4歳以上牡馬を受賞した。毛色は黒鹿毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時14歳）と交配したローミンレイチェルが11歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道白老郡白老町、生産者は（有）社台コーポレーション白老ファーム。戦績は、中央平地19戦7勝2着5回、海外1戦0勝。2004年に天皇賞（秋）、ジャパンカップ及び有馬記念を制して中央競馬秋古馬三冠を達成するなど、G1級競走3勝を含む重賞5勝を挙げた。

経歴

デビュー前

当歳のとき、白老ファームから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、ティーエムインターナショナルによって9,450万円で落札された。

藤沢和雄厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（2003年）

2月9日、デビュー戦は横山典弘騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（中山芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。馬体重は504kg。15頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では自慢の末脚を炸裂させて前にいた9頭を次々と抜き去り、最後は2着のペイシャンスキングに2馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

3月2日、中2週で迎えた2戦目は、3歳オープンのすみれステークス（阪神芝2200m 晴/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

4月12日、中5週で迎えた3戦目は、3歳500万下の山吹賞（中山芝2200m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（2戦1勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では鮮烈な末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のルーベンスメモリーに2馬身半の差をつけて断然の支持に応えた。

5月3日、中2週で迎えた4戦目は、3歳G2の青葉賞（東京芝2400m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で横山典弘騎手（3戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では鮮烈な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のタカラシャーディーに1馬身1/4の差をつけて重賞初挑戦初制覇を達成した。

6月1日、中3週で迎えた5戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 曇/重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で横山典弘騎手（4戦3勝）。18頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではビュッと切れる脚を見せたが、伸びてきたネオユニヴァース決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

9月28日、約4か月の休養明けで迎えた6戦目は、K.デザーモ騎手を鞍上に迎えて、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。13頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では凄まじい末脚を爆発させてあっさりと抜け出し、最後は2着のサクラプレジデントに3馬身半の差をつけて2つ目の重賞タイトルをゲットした。

10月26日、中3週で迎えた7戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線ではパワフルな末脚を披露したが、4着に終わった。

12月28日、中8週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた8戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。12頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら3番手で通過。直線では天稟の闘志でゴールまで力走したが、3着に終わった。

4歳（2004年）

3月27日、約3か月の休養明けで迎えた9戦目は、G2の日経賞（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（1戦0勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では鮮やかな伸び脚で追い上げたが、抜け出したウインジェネラーレにクビ差届かず2着に甘んじた。

5月2日、中4週で迎えた10戦目は、D.オリヴァー騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り曇/良）に出走。18頭立ての4番人気に推されて16番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で猛追したが、逃げるイングランディーレを差し切れず、7馬身差の2着に敗北した。

6月27日、中7週で迎えた11戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

10月10日、約3か月半の休養明けで迎えた12戦目は、岡部幸雄騎手を鞍上に迎えて、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では目覚ましい伸びを見せたが、伸びてきたナリタセンチュリー決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

10月31日、中2週で迎えた13戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上はO.ペリエ騎手（1戦0勝）。17頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では鮮烈な末脚を弾けさせて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のダンスインザムードに1馬身1/4の差をつけて天皇賞馬の称号を射止めた。

11月28日、中3週で迎えた14戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でO.ペリエ騎手（2戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では別次元の末脚を弾けさせて突き抜け、最後は2着のコスモバルクに3馬身の差をつけて最強馬の称号を奪取した。

12月26日、中3週で迎えた15戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続でO.ペリエ騎手（3戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るタップダンスシチーを半馬身差し切って秋古馬三冠を果たした。

5歳（2005年）

6月26日、約6か月の休み明けで迎えた16戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上はK.デザーモ騎手（1戦1勝）。15頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では息の長い末脚を繰り出したが、3着に終わった。

8月16日、武豊騎手を鞍上に迎えて、G1のインターナショナルステークス（イギリス・ヨーク芝2063m）に出走。7頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。最後は、勝ったElectrocutionistからクビ差の2着に甘んじた。

10月30日、約2か月半の間隔を開けて迎えた18戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（5戦3勝）。18頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で猛進したが、勝ったヘヴンリーロマンスにねじ伏せられてアタマ差の2着に甘んじた。

11月27日、中3週で迎えた19戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上はK.デザーモ騎手（2戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線ではパワフルな末脚を披露したが、3着に終わった。

12月25日、中3週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた20戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でK.デザーモ騎手（3戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では今一つ末脚が弾けず8着に敗れた。