ナリタクリスタル（2006年生、母プレシャスラバー）

ナリタクリスタル（2006年1月16日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名＋水晶」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のスペシャルウィーク（当時11歳）と交配したプレシャスラバーが9歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道白老郡白老町、生産者は（有）社台コーポレーション白老ファーム。戦績は、中央平地36戦8勝2着6回。2010年、2011年と新潟記念(ハンデG3)を連覇した他、2011年の中京記念(ハンデG3)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

当歳のとき、社台コーポレーションから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、オースミによって3,517.5万円で落札された。

木原一良厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2009年）

1月10日、デビュー戦は川田将雅騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都芝1600m 晴/稍重）に出走。馬体重は484kg。15頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では目覚ましい伸び脚で急追したが、抜け出したコンゴウにクビ差届かず2着に甘んじた。

1月24日、中1週で迎えた2戦目は、3歳未勝利（京都芝1600m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（1戦0勝）。16頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。主導権を奪い、遅いペースで一団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では迫力満点の伸びを見せたが、セブンサミッツにハナ差交わされて2着に惜敗した。

2月7日、中1週で迎えた3戦目は、3歳未勝利（京都芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で川田将雅騎手（2戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚勢がやや鈍り、3着に終わった。

3月1日、中2週で迎えた4戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。端をきり、若干緩いペースで一団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のスタミナでしぶとく走り抜いたが、トライアンフマーチにハナ差交わされて2着に甘んじた。

3月21日、中2週で迎えた5戦目は、3歳未勝利（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。18頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では強烈な末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のジュウクタイザンを半馬身振り切って初白星を挙げた。

4月11日、中2週で迎えた6戦目は、3歳500万下のアザレア賞（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。9頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

5月3日、中2週で迎えた7戦目は、3歳500万下（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではシャープな伸び脚で追い上げたが、勝ったスリーロールスに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

5月30日、中3週で迎えた8戦目は、3歳500万下（中京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で武豊騎手（4戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のドリームライナーに1馬身半の差をつけて1番人気に応えた。

6月14日、中1週で迎えた9戦目は、3歳1000万下のエーデルワイスステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は6戦連続で武豊騎手（5戦2勝）。11頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、4着に終わった。

9月20日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた10戦目は、津村明秀騎手を鞍上に迎えて、3歳G2のセントライト記念（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。18頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では見せ場を作れず11着に終わった。

10月25日、中4週で馬体重を前走からさらに10kg増やして迎えた11戦目は、3歳以上1000万下の北野特別（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（6戦2勝）。9頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るトモロポケットを半馬身差し切って3勝目を収める

11月22日、中3週で迎えた12戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の修学院ステークス（京都芝2000m 小雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（7戦3勝）。15頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で猛進したが、伸びてきたミッキーパンプキン決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

12月19日、中3週で迎えた13戦目は、3歳以上1600万下の逆瀬川ステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（8戦3勝）。11頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始4番手を追走。直線ではきっちりと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のブーケフレグランスをハナ差振り切って4勝目を挙げた。

4歳（2010年）

2月6日、中6週で迎えた14戦目は、ハンデG3の小倉大賞典（中京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（9戦4勝）。15頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張ったが、2着となった。

3月13日、中4週で迎えた15戦目は、ハンデG3の中京記念（中京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で武豊騎手（10戦4勝）。18頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、6着に終わった。

6月27日、約3か月半の休み明けで迎えた16戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の垂水ステークス（阪神芝2000m 晴/稍重）に出走。12頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

7月18日、中2週で迎えた17戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下の釜山ステークス（小倉芝1800m 晴/良）に出走。10頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では一歩一歩確実に終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のジェントルフォークを半馬身振り切って5勝目を挙げた。

8月1日、中1週で迎えた18戦目は、ハンデG3の小倉記念（小倉芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（1戦1勝）。17頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

8月29日、中3週で迎えた19戦目は、ハンデG3の新潟記念（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で幸英明騎手（2戦1勝）。17頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では不屈のガッツで渋太く粘り込んで先頭に立ち、最後は2着のトウショウシロッコをクビ差振り切って重賞ウィナーの称号をつかんだ。

5歳（2011年）

1月5日、約4か月半の休み明けで迎えた20戦目は、ハンデG3の中山金杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で幸英明騎手（3戦2勝）。16頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張り、3着に入った。

2月5日、中3週で迎えた21戦目は、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で幸英明騎手（4戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では速い脚を使えず7着に敗れた。

3月20日、中5週で迎えた22戦目は、ハンデG3の中京記念（小倉芝2000m 雨/稍重）に出走。鞍上は武豊騎手（11戦4勝）。16頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のシャドウゲイトに2馬身半の差をつけて2つ目の重賞タイトルを掴み取った。

5月28日、中9週で迎えた23戦目は、G2の金鯱賞（京都芝2000m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（12戦5勝）。16頭立ての4番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。最後はタレてしまい13着に敗れた。

7月31日、中8週で迎えた24戦目は、ハンデG3の小倉記念（小倉芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（13戦5勝）。18頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、6着に終わった。

8月28日、中3週で迎えた25戦目は、ハンデG3の新潟記念（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（14戦5勝）。11頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るサンライズベガをクビ差だけ差し切って連覇達成

10月9日、中5週で迎えた26戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で武豊騎手（15戦6勝）。11頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず7着に終わった。

10月30日、中2週で迎えた27戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は6戦連続で武豊騎手（16戦6勝）。18頭立ての13番人気で16番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず7着に終わった。

6歳（2012年）

2月26日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から10kg減らして迎えた28戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 曇/重）に出走。鞍上は7戦連続で武豊騎手（17戦6勝）。11頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後はバタバタになってしまい8着に終わった。

4月1日、中4週で馬体重を前走から16kg戻して迎えた29戦目は、G2の産経大阪杯（阪神芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は幸英明騎手（5戦2勝）。12頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では上がり3位タイの伸び脚を披露したが上位争いには加われず8着に終わった。

5月6日、中4週で迎えた30戦目は、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2000m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（6戦2勝）。15頭立ての8番人気で13番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では見せ場なく7着に敗れた。

8月5日、約3か月の休み明けで迎えた31戦目は、ハンデG3の小倉記念（小倉芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（18戦6勝）。12頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線ではパワフルな末脚を繰り出し、3着に入り込んだ。

9月2日、中3週で迎えた32戦目は、ハンデG3の新潟記念（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（19戦6勝）。18頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを15番手で通過。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位には割り込めず10着に敗れた。

7歳（2013年）

6月1日、約9か月の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた33戦目は、G3の鳴尾記念（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は幸英明騎手（7戦2勝）。16頭立ての14番人気で6番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では今一つ伸び切れず7着に終わった。

7月7日、中4週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた34戦目は、ハンデG3の七夕賞（福島芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（8戦2勝）。16頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く11着に終わった。

8月4日、中3週で馬体重を前走から6kg戻して迎えた35戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の小倉記念（小倉芝2000m 雨/稍重）に出走。15頭立ての13番人気で13番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず12着に終わった。

8歳（2014年）

5月11日、約9か月半の休み明けで迎えた36戦目は、田中健騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての15番人気で9番ゲートからスタート。ハナを取り切り、非常に遅いペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚勢が衰えて10着に終わった。