トールポピー（2005年生、母アドマイヤサンデー）

トールポピー（2005年1月30日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「高いひなげしの花。オーストラリアでは成功を収めた人の意」。2007年にJRA賞最優秀2歳牝馬を受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のジャングルポケット（当時7歳）と交配したアドマイヤサンデーが11歳のときに産んだ5番仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地14戦3勝2着3回。2008年のオークス（優駿牝馬）(牝G1)に勝利した他、2007年の阪神ジュベナイルフィリーズ(牝G1)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

キャロットクラブにて総額2,800万円（7万×400口）で一口馬主が募集された。

角居勝彦厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2007年）

7月8日、デビュー戦は池添謙一騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。馬体重は490kg。15頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では忍耐力が光る走りを見せたが、勝ったアーネストリーにねじ伏せられて2馬身差の2着に敗北した。

10月20日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から16kg減らして迎えた2戦目は、2歳未勝利（京都芝2000m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で池添謙一騎手（1戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では一気に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のシャイニングデイをハナ差振り切って初白星を挙げた。

11月11日、中2週で迎えた3戦目は、2歳500万下の黄菊賞（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で池添謙一騎手（2戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では物凄い伸び脚で驀進したが、伸びてきたヤマニンキングリー決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

12月2日、中2週で迎えた4戦目は、牝馬限定2歳G1の阪神ジュベナイルフィリーズ（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で池添謙一騎手（3戦1勝）。18頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では猛烈な末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のレーヴダムールをクビ差振り切って2歳女王の座を手中に収めた。

3歳（2008年）

3月8日、約3か月の休養明けで迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G3のチューリップ賞（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で池添謙一騎手（4戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で追い上げたが、抜け出したエアパスカルにハナ差届かず2着に甘んじた。

4月13日、中4週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で池添謙一騎手（5戦2勝）。17頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では上がり4位の末脚を繰り出したが上位争いには絡めず8着に敗れた。

5月25日、中5週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 曇/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は7戦連続で池添謙一騎手（6戦2勝）。18頭立ての4番人気に推されて15番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではきっちりと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のエフティマイアをアタマ差振り切って3歳女王の座を獲得した。

9月21日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（阪神芝1800m 外回り曇/重）に出走。鞍上は8戦連続で池添謙一騎手（7戦3勝）。18頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、6着に終わった。

10月19日、中3週で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で池添謙一騎手（8戦3勝）。18頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら7番手で通過。直線では鋭い脚を使えず10着に敗れた。

4歳（2009年）

3月15日、約5か月の休み明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた10戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は10戦連続で池添謙一騎手（9戦3勝）。16頭立ての3番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい10着に敗れた。

10月18日、約7か月の休養明けで迎えた11戦目は、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で池添謙一騎手（10戦3勝）。18頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では全く伸びず12着に敗れた。

12月6日、中6週で迎えた12戦目は、牝馬限定のハンデ戦でオープンのターコイズステークス（中山芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は12戦連続で池添謙一騎手（11戦3勝）。14頭立ての5番人気で大外14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では切れる脚を使えず12着に敗れた。

12月19日、中1週で迎えた13戦目は、松田大作騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 晴/良）に出走。18頭立ての12番人気で14番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。最後は脚色が衰えて16着に終わった。

5歳（2010年）

4月10日、約3か月半の休み明けで迎えた14戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は池添謙一騎手（12戦3勝）。18頭立ての12番人気で16番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く17着に終わった。