アーネストリー（2005年生、母レットルダムール）

アーネストリー（2005年5月17日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「本気で」。毛色は鹿毛。種牡馬のグラスワンダー（当時10歳）と交配したレットルダムールが12歳のときに産んだ4番仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（株）ノースヒルズ。戦績は、中央平地29戦10勝2着2回。2011年の宝塚記念(G1)に勝利した他、2010年の札幌記念(G2)を制するなど、G1級競走1勝を含む重賞5勝を挙げた。

経歴

デビュー前

佐々木晶三厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2007年）

7月8日、デビュー戦は佐藤哲三騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。馬体重は508kg。15頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では強烈な末脚を爆発させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のトールポピーに2馬身の差をつけて初白星を挙げた。

3歳（2008年）

3月15日、約8か月半の休養明けで迎えた2戦目は、3歳500万下（阪神芝2200m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で佐藤哲三騎手（1戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走したが、3着に終わった。

8月31日、約5か月半の休養明けで馬体重を前走から38kg増やして迎えた3戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の知床特別（札幌芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではあとひと踏ん張りが利かず、5着に終わった。

9月21日、中2週で迎えた4戦目は、3歳以上500万下（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で三浦皇成騎手（1戦0勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では鮮やかな末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のヴィジレに2馬身の差をつけて断然の支持に応えた。

10月26日、中4週で馬体重を前走から18kg減らして迎えた5戦目は、3歳以上1000万下の北野特別（京都芝2000m 雨/良）に出走。鞍上は佐藤哲三騎手（2戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では一完歩ずつ確実に前との差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のタガノエルシコをクビ差振り切って雨下の戦いを制した。

11月24日、中3週で迎えた6戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の修学院ステークス（京都芝2000m 小雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で佐藤哲三騎手（3戦2勝）。15頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では持ち前のタフネスでしぶとく走り抜いたが、伸びてきたタガノヴァレオ決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

4歳（2009年）

2月1日、中9週で迎えた7戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の松籟ステークス（京都芝2400m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で佐藤哲三騎手（4戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

2月28日、中3週で迎えた8戦目は、4歳以上1600万下の御堂筋ステークス（阪神芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で佐藤哲三騎手（5戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のナムラクレセントに2馬身半の差をつけて4勝目を掴み取った。

3月28日、中3週で迎えた9戦目は、G2の日経賞（中山芝2500m 晴/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は5戦連続で佐藤哲三騎手（6戦3勝）。14頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では終いの伸びを欠き、4着に終わった。

5月9日、中5週で迎えた10戦目は、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で佐藤哲三騎手（7戦3勝）。16頭立ての4番人気に推されて13番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では脚色がやや衰え、5着に終わった。

6月14日、中4週で迎えた11戦目は、G3のエプソムカップ（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で佐藤哲三騎手（8戦3勝）。18頭立ての4番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚勢が悪くなり10着に敗れた。

10月10日、約4か月の休み明けで迎えた12戦目は、3歳以上1600万下の大原ステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で佐藤哲三騎手（9戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では圧倒的な末脚を弾けさせて楽々と抜け出し、最後は2着のアクシオンに3馬身半の差をつけて1着ゴールを果たした。

11月8日、中3週で迎えた13戦目は、松岡正海騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に出走。18頭立ての4番人気に推されて8番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の豊富なスタミナでしぶとく走り抜いたが、抜け出したミヤビランベリを捕まえ切れず、1馬身差の2着に敗北した。

12月12日、中4週で迎えた14戦目は、ハンデG3の中日新聞杯（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は佐藤哲三騎手（10戦4勝）。15頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るドリームサンデーを圧倒的な末脚で半馬身差し切って初の重賞タイトルを手中に収めた。

5歳（2010年）

5月29日、約5か月半の休み明けで迎えた15戦目は、G2の金鯱賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で佐藤哲三騎手（11戦5勝）。14頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るドリームサンデーを強烈な末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて2つ目の重賞タイトルを獲得した。

6月27日、中3週で迎えた16戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で佐藤哲三騎手（12戦6勝）。17頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚が続かず、3着に終わった。

8月22日、中7週で迎えた17戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で佐藤哲三騎手（13戦6勝）。16頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では豪快な末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のロジユニヴァースに1馬身3/4の差をつけて3つ目の重賞タイトルを手にした。

10月31日、中9週で迎えた18戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で佐藤哲三騎手（14戦7勝）。18頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

6歳（2011年）

5月28日、約7か月の休み明けで迎えた19戦目は、G2の金鯱賞（京都芝2000m 雨/不良）に出走。鞍上は6戦連続で佐藤哲三騎手（15戦7勝）。16頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚を持続できず、3着に終わった。

6月26日、中3週で迎えた20戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で佐藤哲三騎手（16戦7勝）。16頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、目の覚めるような末脚を弾けさせて、最後は2着のブエナビスタに1馬身半の差をつけてグランプリホースの称号を射止めた。

9月25日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から12kg減らして迎えた21戦目は、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は8戦連続で佐藤哲三騎手（17戦8勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、そのまま渾身の走りで粘り続けて、最後は2着のゲシュタルトに1馬身半の差をつけて5つ目の重賞タイトルを手に入れた。

10月30日、中4週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた22戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は9戦連続で佐藤哲三騎手（18戦9勝）。18頭立ての5番人気で大外18番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は減速してしまい14着に敗れた。

12月25日、中7週で迎えた23戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で佐藤哲三騎手（19戦9勝）。13頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。端に立ち、非常に緩いペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では脚が上がってしまい10着に敗れた。

7歳（2012年）

4月1日、約3か月半の休み明けで迎えた24戦目は、G2の産経大阪杯（阪神芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は11戦連続で佐藤哲三騎手（20戦9勝）。12頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では末脚に勢いがなく6着に敗れた。

6月2日、中8週で迎えた25戦目は、G3の鳴尾記念（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は12戦連続で佐藤哲三騎手（21戦9勝）。10頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では決め手に欠いて5着に敗れた。

6月24日、中2週で迎えた26戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は13戦連続で佐藤哲三騎手（22戦9勝）。16頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。直線では脚が上がってしまい7着に敗れた。

10月28日、約4か月の休み明けで迎えた27戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は14戦連続で佐藤哲三騎手（23戦9勝）。18頭立ての13番人気で7番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では脚が残っておらず11着に終わった。

12月1日、中4週で迎えた28戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、G2の金鯱賞（中京芝2000m 晴/良）に出走。12頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後は脚色が悪くなり10着に敗れた。

12月23日、中2週で迎えた29戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。16頭立ての14番人気で4番ゲートからスタート。先頭に立つ格好となり、緩やかなペースでレースを牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後はスピードが落ちてしまい11着に終わった。