オデュッセウス（2013年生、母ライツェント）

オデュッセウス（2013年3月8日）は、日本の競走馬。馬名の意味は「ギリシャ神話の英雄の一人」。毛色は鹿毛。種牡馬のファルブラヴ（当時15歳）と交配したライツェントが7歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2015年の兵庫ジュニアグランプリ(Jpn2)で3着に入った他、2016年の橘ステークス(オープン)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、ノーザンファームから「セレクトセールサラブレッド1歳」に上場され、ユアストーリーによって2,052万円で落札された。

手塚貴久厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2015年）

6月21日、デビュー戦は岩田康誠騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（函館芝1200m 晴/良）に出走。馬体重は468kg。12頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、些か速いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では強烈な末脚を炸裂させて、最後は2着のシャドウアプローチを3/4馬身振り切って初勝利を挙げた。

7月26日、中4週で迎えた2戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、2歳G3の函館2歳ステークス（函館芝1200m 曇/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。16頭立ての5番人気で14番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後はタレてしまい14着に敗れた。

9月6日、中5週で迎えた3戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、2歳オープンのすずらん賞（札幌芝1200m 晴/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではきちんと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のフレンチイデアルをクビ差振り切って勝利を手に入れた。

11月7日、中8週で迎えた4戦目は、2歳G2の京王杯2歳ステークス（東京芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で三浦皇成騎手（1戦1勝）。18頭立ての13番人気で3番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線ではパワフルな末脚を披露し、6着に入り込んだ。

11月25日、中2週で迎えた5戦目は、2歳Jpn2の兵庫ジュニアグランプリ（園田ダート1400m 雨/稍重）に出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は岩田康誠騎手（1戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚色がやや衰え、3着に終わった。

3歳（2016年）

1月30日、中8週で迎えた6戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンのクロッカスステークス（東京芝1400m 曇/稍重）に出走。10頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で猛進したが、勝ったトウショウドラフタにねじ伏せられて3馬身差の2着となった。

2月27日、中3週で迎えた7戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳G3のアーリントンカップ（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。14頭立ての8番人気で大外14番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位争いには絡めず10着に終わった。

4月23日、中7週で迎えた8戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンの橘ステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。12頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では異次元の末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のキアロスクーロに1馬身1/4の差をつけて先頭ゴールを果たした。

6月19日、中7週で迎えた9戦目は、G3の函館スプリントステークス（函館芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（1戦0勝）。16頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では上がり4位タイの伸び脚を披露したが上位争いには加われず7着に敗れた。

8月7日、中6週で迎えた10戦目は、ハンデ戦でオープンのUHB賞（札幌芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（1戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走したが、5着に終わった。

8月28日、中2週で迎えた11戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、G3のキーンランドカップ（札幌芝1200m 晴/良）に出走。14頭立ての13番人気で11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では脚を伸ばせず9着に終わった。

10月16日、中6週で迎えた12戦目は、勝浦正樹騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの信越ステークス（新潟芝1400m 晴/良）に出走。17頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

11月13日、中3週で迎えた13戦目は、松岡正海騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのオーロカップ（東京芝1400m 曇/良）に出走。18頭立ての11番人気で11番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。最後は脚が止まってしまい16着に終わった。

4歳（2017年）

4月9日、約5か月の休み明けで迎えた14戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、大阪―ハンブルクカップ（阪神芝1400m 曇/稍重）に出走。12頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では伸びが劣勢になり9着に終わった。

5月21日、中5週で迎えた15戦目は、秋山真一郎騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの韋駄天ステークス（新潟芝1000m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。16頭立ての10番人気で10番ゲートからスタート。11着に終わった。

7月1日、中5週で迎えた16戦目は、坂井瑠星騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下のTVh杯（函館芝1200m 曇/良）に出走。16頭立ての7番人気で12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張り、4着に入った。

7月22日、中2週で迎えた17戦目は、3歳以上1600万下の函館日刊スポーツ杯（函館芝1200m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で坂井瑠星騎手（1戦0勝）。15頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり13着に敗れた。

9月23日、中8週で迎えた18戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下のセプテンバーステークス（中山芝1200m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は内田博幸騎手（1戦0勝）。15頭立ての7番人気で12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では見所を作れず13着に敗れた。

5歳（2018年）

5月20日、約8か月の休み明けで馬体重を前走から10kg減らして迎えた19戦目は、大野拓弥騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下のフリーウェイステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。18頭立ての13番人気で12番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では伸びが劣勢になり14着に終わった。

6月9日、中2週で迎えた20戦目は、古川吉洋騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の安芸ステークス（阪神ダート1400m 晴/稍重）に出走。11頭立ての7番人気で大外11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。最後はスピードが落ちてしまい10着に終わった。

6月30日、中2週で迎えた21戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下のTVh杯（函館芝1200m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で古川吉洋騎手（1戦0勝）。14頭立ての12番人気で10番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位には食い込めず9着に終わった。

7月21日、中2週で迎えた22戦目は、3歳以上1600万下の函館日刊スポーツ杯（函館芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は勝浦正樹騎手（1戦0勝）。16頭立ての14番人気で1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では上がり3位の伸び脚を披露したが上位には割り込めず10着に終わった。

8月11日、中2週で迎えた23戦目は、菱田裕二騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下の新潟日報賞（新潟芝1400m 晴/良）に出走。17頭立ての16番人気で2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では全く伸びず9着に終わった。

6歳（2019年）

3月31日、約7か月半の休み明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた24戦目は、野中悠太郎騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の船橋ステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての11番人気で2番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では持ち味の忍耐力で最後まで奮闘したが、勝ったライトオンキューにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着となった。

4月20日、中2週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた25戦目は、4歳以上1600万下の彦根ステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（2戦1勝）。14頭立ての8番人気で11番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位争いには絡めず7着に終わった。

9月21日、約5か月の休養明けで迎えた26戦目は、ハンデ戦で3歳以上3勝クラスのセプテンバーステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は野中悠太郎騎手（1戦0勝）。15頭立ての11番人気で16番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。最後は脚色が悪くなり14着に終わった。

2019年10月13日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。

7歳（2020年）

6月6日、約8か月半の休養明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた27戦目は、金山昇馬騎手を鞍上に迎えて、芒種賞（佐賀ダート1400m 曇/良）に53kgの軽斤量で出走。10頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では伸びを欠き4着に敗れた。

6月20日、中1週で迎えた28戦目は、吉田順治騎手を鞍上に迎えて、炎陽賞（佐賀ダート1400m 晴/稍重）に出走。11頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。でレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では速い脚を使えず6着に敗れた。

7月4日、中1週で迎えた29戦目は、山口勲騎手を鞍上に迎えて、ダリア賞（佐賀ダート1300m 曇/重）に出走。10頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。でレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線ではスパッとキレる脚で猛進したが、イケノアスリートに交わされて1馬身半差の2着となった。

7月19日、中1週で迎えた30戦目は、さがけいば最終レースは19時台（佐賀ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で山口勲騎手（1戦0勝）。12頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で追い上げたが、勝ったキナコに詰め切れず、1馬身差の2着に敗北した。

8月18日、中3週で迎えた31戦目は、さがけいばナイター開催まであと46日（佐賀ダート1300m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で山口勲騎手（2戦0勝）。11頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。でレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、鮮やかな末脚を炸裂させて、最後は2着のシゲルヤングコーンに1馬身の差をつけて久々に美酒を浴びた。

9月5日、中2週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた32戦目は、さがけいばナイター開催まであと28日（佐賀ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で山口勲騎手（3戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線ではグングンと末脚を伸ばして、最後は2着のイケノアスリートに1馬身1/4の差をつけて5勝目を掴み取った。

9月19日、中1週で迎えた33戦目は、石川慎将騎手を鞍上に迎えて、りんどう賞（佐賀ダート1400m 曇/重）に出走。10頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。でレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

10月3日、中1週で迎えた34戦目は、紅葉賞（佐賀ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で石川慎将騎手（1戦0勝）。9頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では脚を伸ばせず4着に敗れた。

10月17日、中1週で迎えた35戦目は、神無月特別（佐賀ダート1400m 晴/重）に出走。鞍上は3戦連続で石川慎将騎手（2戦0勝）。9頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では持ち味の心肺能力で最後まで奮闘したが、勝ったキタカラキタムスメに詰め切れず、4馬身差の2着となった。

11月7日、中2週で迎えた36戦目は、真島正徳騎手を鞍上に迎えて、さざんか特別（佐賀ダート1400m 曇/良）に出走。11頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では脚を伸ばせず5着に敗れた。

11月22日、中1週で迎えた37戦目は、サフラン特別（佐賀ダート900m 曇/重）に出走。鞍上は山口勲騎手（4戦2勝）。9頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

12月5日、中1週で迎えた38戦目は、田中純騎手を鞍上に迎えて、耶馬渓賞（佐賀ダート1400m 晴/良）に出走。11頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。でレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では伸びが鈍く10着に終わった。

8歳（2021年）

1月12日、中4週で迎えた39戦目は、雪割草賞（佐賀ダート1300m 曇/不良）に出走。鞍上は山口勲騎手（5戦2勝）。10頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい5着に敗れた。

1月30日、中2週で迎えた40戦目は、早緑月賞（佐賀ダート1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は田中純騎手（1戦0勝）。12頭立ての10番人気で10番ゲートからスタート。でレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線に入ると、前で粘るテイエムゴールデンを次元の違う末脚で3/4馬身差し切って勝利を手中に収めた。

4月10日、中9週で迎えた41戦目は、アマリリス賞（佐賀ダート1400m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は金山昇馬騎手（1戦0勝）。11頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始7番手を追走。直線では今一つ末脚が弾けず7着に敗れた。

2021年4月15日付で地方競馬の競走馬登録を抹消した。