アストンマーチャン（2004年生、母ラスリングカプス）

アストンマーチャン（2004年3月5日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「サーキット名＋人名愛称」。毛色は鹿毛。種牡馬のアドマイヤコジーン（当時8歳）と交配したラスリングカプスが12歳のときに産んだ6番仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地11戦5勝2着2回。2007年のスプリンターズステークス(G1)に勝利した他、2006年の阪神ジュベナイルフィリーズ(牝G1)で2着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

当歳のとき、社台ファームから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場されたが主取りとなった。

石坂正厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2006年）

7月22日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（小倉芝1200m 晴/良）に出走。馬体重は462kg。13頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したシャルマンレーヌにクビ差届かず2着に甘んじた。

8月6日、中1週で迎えた2戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（小倉芝1200m 晴/良）に出走。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るアントランを上がり2位の末脚で半馬身差し切って初勝利を挙げた。

9月3日、中3週で迎えた3戦目は、鮫島良太騎手を鞍上に迎えて、2歳G3の小倉2歳ステークス（小倉芝1200m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。14頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。かなり厳しいペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では強烈な末脚を炸裂させて、最後は2着のニシノマオに2馬身半の差をつけて重賞初挑戦初制覇を成し遂げた。

11月5日、中8週で迎えた4戦目は、牝馬限定2歳G3のファンタジーステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦0勝）。14頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では自慢の末脚を爆発させて突き抜け、最後は2着のイクスキューズに5馬身の差をつけて3連勝で2つ目の重賞タイトルをつかんだ。

12月3日、中3週で迎えた5戦目は、牝馬限定2歳G1の阪神ジュベナイルフィリーズ（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。18頭立ての圧倒的1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では逸出した伸びを見せたが、伸びてきたウオッカ決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

3歳（2007年）

3月11日、約3か月半の休み明けで迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G2のフィリーズレビュー（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（3戦1勝）。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では目の覚めるような末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のアマノチェリーランに2馬身半の差をつけて3つ目の重賞タイトルを獲得した。

4月8日、中3週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（4戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では鋭い脚を使えず7着に敗れた。

8月12日、約4か月の休み明けで迎えた8戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の北九州記念（小倉芝1200m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。極端なハイペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では末脚にキレが無く6着に敗れた。

9月30日、中6週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた9戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り雨/不良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、苛烈なペースで馬群を先導。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では生得の持久力で渋太く粘り込んで、最後は2着のサンアディユを3/4馬身振り切って秋のスプリント王の称号を手中に収めた。

10月27日、中3週で迎えた10戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/稍重）に牝馬ながら55kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で中舘英二騎手（1戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。主導権を奪い、平均的なペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では脚が上がってしまい14着に敗れた。

4歳（2008年）

2月10日、約3か月半の休養明けで迎えた11戦目は、ハンデG3のシルクロードステークス（京都芝1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は武豊騎手（5戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。ハナに立つ形となり、後続との差を2馬身以上保って、平均ペースで馬群を先導。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。最後は失速してしまい10着に敗れた。