サンアディユ（2002年生、母シェリーザ）

サンアディユ（2002年3月26日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「さよならは言わないで（仏）」。毛色は鹿毛。種牡馬のフレンチデピュティ（当時10歳）と交配したシェリーザが11歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は（株）下河辺牧場。戦績は、中央平地18戦8勝2着2回。2007年のスプリンターズステークス(G1)で2着に入った他、2007年のセントウルステークス(G2)に勝利するなど、重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

音無秀孝厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2005年）

4月17日、デビュー戦は渡辺薫彦騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳未勝利（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。馬体重は490kg。16頭立ての4番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、4着に終わった。

5月8日、中2週で迎えた2戦目は、生野賢一騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（京都ダート1400m 晴/稍重）に51kgの軽斤量で出走。16頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では脚を伸ばせず10着に敗れた。

9月11日、約4か月の休養明けで迎えた3戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（阪神ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で生野賢一騎手（1戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。先手を取る形となり、やや厳しいペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のシンプリシティーに1馬身半の差をつけて未勝利戦を制した。

10月1日、中2週で迎えた4戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で生野賢一騎手（2戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始7番手を追走。直線ではいい脚を見せられず8着に敗れた。

4歳（2006年）

3月25日、約6か月の休養明けで迎えた5戦目は、小牧太騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上500万下（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ハナを奪う恰好となり、平均ペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では目の覚めるような末脚を爆発させて、最後は2着のノーストピアに7馬身の差をつけて久方ぶりの実戦を物にした。

4月23日、中3週で迎えた6戦目は、牝馬限定の4歳以上1000万下（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で小牧太騎手（1戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて11番ゲートからスタート。果敢にハナを奪い、少し速いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のスタミナでしぶとく走り抜いたが、グランプリオーロラに交わされて1馬身1/4差の2着に敗北した。

5月27日、中4週で迎えた7戦目は、4歳以上1000万下の御嶽特別（中京ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で小牧太騎手（2戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。敢然と端を奪い、緩やかなペースでレースを進める。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では余力が残っておらず16着に敗れた。

7月29日、中8週で迎えた8戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上500万下（新潟ダート1200m 晴/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。15頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、厳しいペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では途轍もない末脚を爆発させて、最後は2着のガイヤールに5馬身の差をつけて単勝一倍台の支持に応えた。

9月10日、中5週で迎えた9戦目は、3歳以上1000万下の浦安特別（中山ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（1戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、ハイペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして楽々と抜け出し、最後は2着のダイワインディアナに3馬身半の差をつけて4勝目を手中に収めた。

11月26日、約2か月半の間隔を開けて迎えた10戦目は、3歳以上1600万下の貴船ステークス（京都ダート1200m 小雨/良）に出走。鞍上は小牧太騎手（3戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、やや厳しいペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では、そのまま渾身の力で粘り込んで、最後は2着のメイショウヨシヒサに1馬身の差をつけて5勝目を収める

5歳（2007年）

1月7日、中5週で迎えた11戦目は、ハンデG3のガーネットステークス（中山ダート1200m 晴/不良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で小牧太騎手（4戦2勝）。16頭立ての5番人気で13番ゲートからスタート。極端なハイペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。最後はスピードが落ちてしまい16着に敗れた。

4月14日、約3か月の休養明けで迎えた12戦目は、菊沢隆徳騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの京葉ステークス（中山ダート1200m 晴/重）に出走。14頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。苛烈なペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は勢いを失って12着に終わった。

7月15日、約3か月の休養明けで迎えた13戦目は、村田一誠騎手を鞍上に迎えて、G3のアイビスサマーダッシュ（新潟芝1000m 晴/重）に出走。芝レースへの出走及び長時間の輸送競馬は初となった。18頭立ての13番人気で13番ゲートからスタート。最後は、2着のナカヤマパラダイスに半馬身の差をつけて初の重賞タイトルをゲットした。

8月12日、中3週で迎えた14戦目は、ハンデG3の北九州記念（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で村田一誠騎手（1戦1勝）。16頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。極端なハイペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では目立つような脚を使えず7着に敗れた。

9月9日、中3週で馬体重を前走から18kg増やして迎えた15戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、G2のセントウルステークス（阪神芝1200m 晴/良）に出走。16頭立ての11番人気で4番ゲートからスタート。果敢にハナを切り、少し速いペースで集団を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のカノヤザクラに5馬身の差をつけて2つ目の重賞タイトルを手にした。

9月30日、中2週で迎えた16戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り雨/不良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。極端なハイペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では持ち味のスタミナで最後まで奮闘したが、逃げるアストンマーチャンに3/4馬身届かず2着に敗北した。

11月23日、中7週で迎えた17戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、G3の京阪杯（京都芝1200m 晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。18頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では不屈のファイティングスピリットで渋太く末脚を持続させて先頭に立ち、最後は2着のペールギュントを半馬身振り切って3つ目の重賞タイトルを獲得した。

6歳（2008年）

3月8日、約3か月半の休養明けで迎えた18戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、G3のオーシャンステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを14番手で通過。直線では脚を伸ばせず16着に敗れた。