イチノアミューズ（1985年生、母タニイチパワー）

イチノアミューズ（1985年5月19日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のコインドシルバー（当時11歳）と交配したタニイチパワーが5歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は（有）三枝牧場。戦績は、中央平地34戦5勝2着9回、地方5戦0勝。主な勝ち鞍は1991年の宇多野特別(900万下ハンデ)。

経歴

デビュー前

上田三千夫厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1987年）

12月13日、デビュー戦は田所清広騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（阪神芝1200m 晴/良）に出走。馬体重は490kg。15頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では素晴らしい伸び脚で急追したが、勝ったハイオクターブに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

12月27日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田所清広騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線ではキレのいい末脚を発揮したが、3着に終わった。

3歳（1988年）

1月16日、中2週で迎えた3戦目は、4歳未勝利（京都ダート1800m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は3戦連続で田所清広騎手（2戦0勝）。13頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

2月7日、中2週で迎えた4戦目は、4歳未勝利（京都ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で田所清広騎手（3戦0勝）。13頭立ての2番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。直線では脚が残っておらず10着に敗れた。

3月13日、中4週で迎えた5戦目は、4歳未勝利（阪神芝2000m 晴/重）に出走。鞍上は5戦連続で田所清広騎手（4戦0勝）。10頭立ての2番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線に入ると、前で粘るスペランツアを別次元の末脚でハナ差だけ差し切って未勝利戦を制した。

4月3日、中2週で迎えた6戦目は、4歳400万下のアザレア賞（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で田所清広騎手（5戦1勝）。12頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で追い上げたが、勝ったチュニカオーに詰め切れず、4馬身差の2着となった。

4月16日、中1週で迎えた7戦目は、4歳400万下のはなみずき賞（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で田所清広騎手（6戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

4歳（1989年）

1月5日、約9か月の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた8戦目は、5歳以上400万下（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で田所清広騎手（7戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では伸びが劣勢になり14着に敗れた。

1月29日、中2週で迎えた9戦目は、5歳以上400万下（小倉芝1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は9戦連続で田所清広騎手（8戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では卓抜な伸び脚で追い上げたが、抜け出したインターアプローチを差し切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

3月4日、中4週で迎えた10戦目は、鍜治谷誠騎手を鞍上に迎えて、5歳以上400万下の下呂特別（中京芝2000m 曇/重）に出走。16頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず12着に敗れた。

5月28日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から10kg減らして迎えた11戦目は、5歳以上400万下（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で鍜治谷誠騎手（1戦0勝）。18頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、18番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを15番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず10着に敗れた。

6月18日、中2週で迎えた12戦目は、5歳以上400万下（中京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は田所清広騎手（9戦1勝）。18頭立ての4番人気に推されて3番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

7月1日、中1週で迎えた13戦目は、5歳以上400万下（中京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で田所清広騎手（10戦1勝）。16頭立ての8番人気で11番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では強靭な末脚を発揮したが、5着に終わった。

7月15日、中1週で迎えた14戦目は、4歳以上400万下（小倉芝1700m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で田所清広騎手（11戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では一際目立つ伸び脚で追い上げたが、勝ったスターオブビジョンに詰め切れず、3馬身差の2着に敗北した。

7月30日、中1週で迎えた15戦目は、4歳以上400万下（小倉芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で田所清広騎手（12戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のウエストタイラントを半馬身振り切って久々に勝利を挙げた。

8月13日、中1週で迎えた16戦目は、4歳以上400万下の筑後川特別（小倉芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は鍜治谷誠騎手（2戦0勝）。8頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではしっかりと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のフレッシュナムラを半馬身振り切って3勝目を手に入れた。

9月3日、中2週で迎えた17戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下のフクニチ新聞杯（小倉芝2000m 晴/重）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で鍜治谷誠騎手（3戦1勝）。16頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを16番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず16着に敗れた。

10月28日、中7週で迎えた18戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の鳴滝特別（京都芝2400m 外回り晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は田所清広騎手（13戦2勝）。12頭立ての12番人気で1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では鋭い末脚を繰り出せず6着に終わった。

11月18日、中2週で迎えた19戦目は、4歳以上900万下の比良山特別（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田所清広騎手（14戦2勝）。8頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい7着に終わった。

12月2日、中1週で迎えた20戦目は、P.エデリー騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の’89ゴールデンブーツトロフィー（阪神芝2500m 晴/良）に出走。12頭立ての9番人気で3番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸び、4着に入り込んだ。

12月17日、中1週で迎えた21戦目は、4歳以上900万下（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は鍜治谷誠騎手（4戦1勝）。9頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では堅調な伸びを見せたが、抜け出したホクトサンシャインにクビ差届かず2着となった。

5歳（1990年）

1月6日、中2週で迎えた22戦目は、5歳以上900万下の睦月賞（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で鍜治谷誠騎手（5戦1勝）。15頭立ての11番人気で2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり14着に終わった。

1月27日、中2週で迎えた23戦目は、ハンデ戦で5歳以上900万下の和布刈特別（小倉芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で鍜治谷誠騎手（6戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線ではしぶとさが光る走りを見せたが、伸びてきたエイシンウイン決め手に屈して3/4馬身差の2着に敗北した。

2月17日、中2週で迎えた24戦目は、ハンデ戦で5歳以上900万下の皿倉山特別（小倉芝2600m 晴/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で鍜治谷誠騎手（7戦1勝）。11頭立ての3番人気で10番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではしぶとさが光る走りを見せたが、勝ったファルペガサスに詰め切れず、1馬身3/4差の2着となった。

3月11日、中2週で迎えた25戦目は、ハンデ戦で5歳以上900万下の甲武特別（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は田所清広騎手（15戦2勝）。12頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで走り切り、3着に入った。

9月22日、約6か月半の休み明けで迎えた26戦目は、4歳以上900万下の志摩特別（中京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田所清広騎手（16戦2勝）。10頭立ての7番人気で大外10番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず5着に終わった。

10月13日、中2週で迎えた27戦目は、4歳以上900万下（京都芝1800m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で田所清広騎手（17戦2勝）。14頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

10月27日、中1週で迎えた28戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の清滝特別（京都芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で田所清広騎手（18戦2勝）。13頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、4着に終わった。

11月18日、中2週で迎えた29戦目は、4歳以上900万下（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で田所清広騎手（19戦2勝）。9頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のプリティハットを半馬身振り切って勝利をモノにする

12月1日、中1週で迎えた30戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の’90ゴールデンブーツトロフィー（京都芝2400m 外回り曇/稍重）に出走。12頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では見事な伸び脚で急追したが、抜け出したリキダイヤモンドにアタマ差届かず2着に惜敗した。

6歳（1991年）

1月6日、中4週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた31戦目は、5歳以上900万下の睦月賞（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は田所清広騎手（20戦3勝）。12頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では勝負根性が光る走りを見せたが、抜け出したプリンスシンを捕まえ切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

2月23日、中6週で迎えた32戦目は、ハンデ戦で5歳以上900万下の熱田特別（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田所清広騎手（21戦3勝）。12頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで頑張り、3着に入った。

3月16日、中2週で迎えた33戦目は、宮徹騎手を鞍上に迎えて、5歳以上900万下の伊勢特別（中京芝2000m 雨/重）に出走。12頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

3月30日、中1週で迎えた34戦目は、ハンデ戦で5歳以上900万下の宇多野特別（京都芝2400m 外回り雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で宮徹騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のタイトップガンに1馬身1/4の差をつけて先頭ゴールを果たした。

12月3日、約8か月半の休養明けで迎えた35戦目は、中川雅之騎手を鞍上に迎えて、ペガサス特別（金沢ダート1900m 雨/良）に出走。6頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。3着に敗れた。

12月17日、中1週で迎えた36戦目は、渡辺壮騎手を鞍上に迎えて、フエニックス特別（金沢ダート1700m 曇/重）に出走。8頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。6着に敗れた。

7歳（1992年）

10月12日、約10か月の休み明けで迎えた37戦目は、蔵重浩一郎騎手を鞍上に迎えて、ペガサス特別（金沢ダート1900m 曇/稍重）に出走。7頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。7着に終わった。

10月25日、中1週で迎えた38戦目は、ペガサス特別（金沢ダート1900m 曇/不良）に出走。鞍上は中川雅之騎手（1戦0勝）。8頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。8着に終わった。

12月1日、中4週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた39戦目は、ペガサス特別（金沢ダート1900m 曇/重）に出走。鞍上は渡辺壮騎手（1戦0勝）。8頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。5着に終わった。