イブキガバメント（1996年生、母ロジータ）

イブキガバメント（1996年4月20日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のコマンダーインチーフ（当時6歳）と交配したロジータが11歳のときに産んだ5番仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（有）高瀬牧場。戦績は、中央平地39戦8勝2着7回。2003年の京都記念(G2)で2着に入った他、2002年の鳴尾記念(ハンデG3)に勝利するなど、重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

橋口弘次郎厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1998年）

9月12日、デビュー戦は高橋亮騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（阪神芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は466kg。10頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では今一つ伸び切れず10着に敗れた。

3歳（1999年）

1月30日、約4か月半の休養明けで迎えた2戦目は、4歳未勝利（京都ダート1400m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で高橋亮騎手（1戦0勝）。16頭立ての12番人気で9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張り、3着に入り込んだ。

2月20日、中2週で迎えた3戦目は、4歳未勝利（京都ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で高橋亮騎手（2戦0勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外8番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では凄まじい末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のマイウェイホーラーに3馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

7月10日、約4か月半の休み明けで迎えた4戦目は、4歳500万下の露草賞（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で高橋亮騎手（3戦1勝）。16頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では切れる脚を使えず11着に敗れた。

8月1日、中2週で迎えた5戦目は、4歳以上500万下（小倉芝1800m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は5戦連続で高橋亮騎手（4戦1勝）。11頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るエスジーバーニングを驚異的な末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて制した。

8月21日、中2週で迎えた6戦目は、4歳以上900万下のTVQ杯（小倉芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で高橋亮騎手（5戦2勝）。11頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では上々の伸びを見せたが、勝ったメイショウオウドウにねじ伏せられて1馬身3/4差の2着となった。

9月11日、中2週で迎えた7戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上900万下の野分特別（阪神芝2000m 晴/良）に出走。9頭立ての1番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。逃げを打つ形となり、やや遅いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では生得の持久力で渋太く末脚を持続させて、最後は2着のサクセスエナジーをハナ差振り切って3勝目を手にした。

10月17日、中4週で迎えた8戦目は、3歳G2の京都新聞杯（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で河内洋騎手（1戦1勝）。18頭立ての5番人気で大外18番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。最後は勢いを失って14着に敗れた。

11月7日、中2週で迎えた9戦目は、4歳以上1600万下の清水ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で河内洋騎手（2戦1勝）。15頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

11月27日、中2週で迎えた10戦目は、江田照男騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下のキャピタルステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。18頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後はタレてしまい12着に敗れた。

12月19日、中2週で迎えた11戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の虹の松原ステークス（小倉芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は高橋亮騎手（6戦2勝）。11頭立ての3番人気で大外11番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線に入ると、粘り切れず5着に沈んだ。

4歳（2000年）

5月6日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走から20kg減らして迎えた12戦目は、5歳以上1600万下の晩春ステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は江田照男騎手（1戦0勝）。11頭立ての9番人気で6番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで頑張り、4着に入り込んだ。

5月21日、中1週で迎えた13戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で5歳以上1600万下のエメラルドステークス（中京芝2000m 晴/良）に出走。10頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

6月4日、中1週で迎えた14戦目は、ハンデ戦で5歳以上1600万下の湘南ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は高橋亮騎手（7戦2勝）。14頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後はガス欠状態になり10着に敗れた。

7月2日、中3週で迎えた15戦目は、5歳以上1600万下の垂水ステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で高橋亮騎手（8戦2勝）。12頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではジリジリとしか伸びず5着に敗れた。

7月15日、中1週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた16戦目は、4歳以上900万下の西日本スポーツ杯（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で高橋亮騎手（9戦2勝）。11頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では勝負根性が光る走りを見せたが、勝ったロードスターにねじ伏せられてクビ差の2着に惜敗した。

12月16日、約5か月の休み明けで馬体重を前走からさらに18kg増やして迎えた17戦目は、4歳以上900万下の鳴海特別（中京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で高橋亮騎手（10戦2勝）。15頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

5歳（2001年）

1月5日、中2週で馬体重を前走からさらに10kg増やして迎えた18戦目は、4歳以上900万下の稲荷特別（京都芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で高橋亮騎手（11戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。最後は脚勢が鈍り10着に敗れた。

1月21日、中1週で迎えた19戦目は、4歳以上900万下（京都ダート1800m 晴/不良）に出走。鞍上は6戦連続で高橋亮騎手（12戦2勝）。16頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線では印象的な伸び脚で急追したが、抜け出したシャンハイブルースに3/4馬身届かず2着となった。

2月3日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた20戦目は、4歳以上900万下の早鞆特別（小倉ダート1700m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は7戦連続で高橋亮騎手（13戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では末脚が冴えず7着に敗れた。

2月24日、中2週で馬体重を前走から6kg戻して迎えた21戦目は、4歳以上900万下（阪神ダート1800m 曇/重）に出走。鞍上は8戦連続で高橋亮騎手（14戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい9着に敗れた。

3月17日、中2週で迎えた22戦目は、4歳以上900万下の千里山特別（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は河内洋騎手（3戦1勝）。10頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら6番手で通過。直線では一歩一歩確実に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のコスモプラズマをクビ差振り切って久しぶりに美酒を浴びた。

4月14日、中3週で迎えた23戦目は、4歳以上1600万下の難波ステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で河内洋騎手（4戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のタヤスマサルに3馬身の差をつけて5勝目をつかんだ。

4月29日、中1週で迎えた24戦目は、小牧太騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り雨/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。12頭立ての12番人気で8番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では伸びを欠き7着に終わった。

5月26日、中3週で迎えた25戦目は、G2の金鯱賞（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は河内洋騎手（5戦3勝）。13頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位争いには参加できず5着に敗れた。

6月30日、中4週で迎えた26戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の垂水ステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で河内洋騎手（6戦3勝）。10頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線ではしぶとさが光る走りを見せたが、抜け出したマヤノアブソルートを捕まえ切れず、半馬身差の2着に敗北した。

8月12日、中5週で迎えた27戦目は、3歳以上1600万下の天の川ステークス（新潟芝1800m 外回り曇/良）に出走。鞍上は江田照男騎手（2戦0勝）。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では驚異的な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のゴールデンレリーフに1馬身半の差をつけて6勝目を獲得した。

9月8日、中3週で迎えた28戦目は、G3の朝日チャレンジカップ（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は河内洋騎手（7戦3勝）。10頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るトウカイパルサーを目の覚めるような末脚で3/4馬身差し切って重賞初制覇を遂げる

10月28日、中6週で迎えた29戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で河内洋騎手（8戦4勝）。13頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線ではキレのある末脚を披露したが、4着に終わった。

11月24日、中3週で迎えた30戦目は、ハンデG3の京阪杯（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で河内洋騎手（9戦4勝）。18頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では強靭な末脚を披露したが、3着に終わった。

12月23日、中3週で迎えた31戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で河内洋騎手（10戦4勝）。13頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、馬場の外目を回って10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。最後はバテてしまい12着に終わった。

6歳（2002年）

4月20日、約4か月の休養明けで迎えた32戦目は、オーストラリアトロフィー（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で河内洋騎手（11戦4勝）。14頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。最後は勢いを失って11着に敗れた。

8月11日、約4か月の休み明けで迎えた33戦目は、芹沢純一騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の小倉記念（小倉芝2000m 雨/良）に出走。14頭立ての6番人気で12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では逸出した伸び脚で追い上げたが、抜け出したアラタマインディに3/4馬身届かず2着となった。

9月7日、中3週で迎えた34戦目は、G3の朝日チャレンジカップ（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は河内洋騎手（12戦4勝）。10頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線ではスパッと切れる脚で猛追したが、抜け出したタップダンスシチーにクビ差届かず2着に甘んじた。

10月27日、中6週で迎えた35戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（秋）（中山芝2000m 晴/良）に出走。18頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では天稟の闘志でゴールまで力走し、6着を確保した。

12月8日、中5週で迎えた36戦目は、ハンデG3の鳴尾記念（阪神芝2000m 小雨/良）に出走。鞍上は河内洋騎手（13戦4勝）。16頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線に入ると、前で粘るエイシンスペンサーを上がり4位の末脚でクビ差だけ差し切って2つ目の重賞タイトルを手にした。

7歳（2003年）

1月5日、中3週で迎えた37戦目は、ハンデG3の中山金杯（中山芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で河内洋騎手（14戦5勝）。16頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、4着に終わった。

2月22日、中6週で迎えた38戦目は、吉田稔騎手を鞍上に迎えて、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り雨/稍重）に出走。16頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で追い上げたが、抜け出したマイソールサウンドにクビ差届かず2着となった。

3月29日、中4週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた39戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、G2の日経賞（中山芝2500m 曇/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く6着に敗れた。