オメガパフューム（2015年生、母オメガフレグランス）

オメガパフューム（2015年4月6日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名+香水。母名より連想」。2019年にNARグランプリダートグレード競走特別賞馬を受賞した。毛色は芦毛。種牡馬のスウェプトオーヴァーボード（当時18歳）と交配したオメガフレグランスが9歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。2018年のJBCクラシック(Jpn1)で2着に入った他、2021年の東京大賞典(G1)を4連覇するなど、G1級競走1勝を含む重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

2歳のとき、社台ファームから「千葉サラブレッドセールサラブレッド2歳」に上場され、原禮子によって1,620万円で落札された。

安田隆行厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2018年）

1月14日、デビュー戦はM.デムーロ騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都ダート1800m 曇/稍重）に出走。馬体重は462kg。15頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線に入ると、前で粘るハーベストムーンを次元の違う末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

3月4日、中6週で迎えた2戦目は、3歳500万下（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でM.デムーロ騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のストーミーバローズに6馬身の差をつけて単勝一倍台の支持に応えた。

5月13日、中9週で迎えた3戦目は、3歳オープンの青竜ステークス（東京ダート1600m 雨/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続でM.デムーロ騎手（2戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では稲妻の如き末脚を繰り出したが、3着に終わった。

6月10日、中3週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた4戦目は、3歳以上1000万下の加古川特別（阪神ダート1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は4戦連続でM.デムーロ騎手（3戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のビッグアイランドに1馬身1/4の差をつけて3勝目を手に入れた。

7月11日、中3週で馬体重を前走から7kg戻して迎えた5戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、3歳Jpn1のジャパンダートダービー（大井ダート2000m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。14頭立ての4番人気で大外14番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では持ち前の粘り強さで最後まで脚を伸ばしたが、勝ったルヴァンスレーヴにねじ伏せられて1馬身半差の2着となった。

9月29日、約2か月半の間隔を開けて迎えた6戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のシリウスステークス（阪神ダート2000m 曇/不良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のウェスタールンドをクビ差振り切って重賞初制覇を果たした。

11月4日、中4週で迎えた7戦目は、Jpn1のJBCクラシック（京都ダート1900m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で和田竜二騎手（1戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では鮮やかな伸び脚で急追したが、抜け出したケイティブレイブに3/4馬身届かず2着に敗北した。

12月2日、中3週で迎えた8戦目は、C.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、G1のチャンピオンズカップ（中京ダート1800m 晴/良）に出走。15頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで力走したが、5着に終わった。

12月29日、中3週で迎えた9戦目は、G1の東京大賞典（大井ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上はM.デムーロ騎手（4戦3勝）。16頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のゴールドドリームを3/4馬身振り切ってG1ホースの称号を手にした。

4歳（2019年）

2月17日、中6週で迎えた10戦目は、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でM.デムーロ騎手（5戦4勝）。14頭立ての3番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では伸びが劣勢になり10着に敗れた。

5月18日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた11戦目は、G3の平安ステークス（京都ダート1900m 曇/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続でM.デムーロ騎手（6戦4勝）。16頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では切れ味光る末脚を披露したが、3着に終わった。

6月26日、中5週で馬体重を前走から14kg絞って迎えた12戦目は、D.レーン騎手を鞍上に迎えて、Jpn1の帝王賞（大井ダート2000m 晴/重）に出走。14頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた9頭を次々と抜き去り、最後は2着のチュウワウィザードに1馬身1/4の差をつけて2つ目のG1タイトルを手中に収めた。

11月4日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg戻して迎えた13戦目は、Jpn1のJBCクラシック（浦和ダート2000m 晴/重）に出走。鞍上はM.デムーロ騎手（7戦4勝）。11頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したチュウワウィザードにハナ差届かず2着に甘んじた。

12月1日、中3週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた14戦目は、L.デットーリ騎手を鞍上に迎えて、G1のチャンピオンズカップ（中京ダート1800m 晴/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて6番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では今一つ末脚が切れず6着に敗れた。

12月29日、中3週で迎えた15戦目は、G1の東京大賞典（大井ダート2000m 晴/稍重）に出走。鞍上はM.デムーロ騎手（8戦4勝）。13頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のノンコノユメに1馬身の差をつけて3つ目のG1タイトルを獲得した。

5歳（2020年）

5月23日、約5か月の休み明けで迎えた16戦目は、北村友一騎手を鞍上に迎えて、G3の平安ステークス（京都ダート1900m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。14頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のヴェンジェンスに1馬身1/4の差をつけて5つ目の重賞タイトルを手に入れた。

6月24日、中4週で迎えた17戦目は、Jpn1の帝王賞（大井ダート2000m 曇/重）に出走。鞍上はM.デムーロ騎手（9戦5勝）。14頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではスパッと切れる脚で猛追したが、勝ったクリソベリルに詰め切れず、2馬身差の2着に敗北した。

11月3日、約4か月半の休み明けで迎えた18戦目は、Jpn1のJBCクラシック（大井ダート2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続でM.デムーロ騎手（10戦5勝）。15頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったクリソベリルに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

12月29日、中7週で迎えた19戦目は、G1の東京大賞典（大井ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続でM.デムーロ騎手（11戦5勝）。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では一完歩ずつ確実に終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のカジノフォンテンをクビ差振り切って4つ目のG1タイトルをゲットした。

6歳（2021年）

1月27日、中3週で迎えた20戦目は、Jpn1の川崎記念（川崎ダート2100m 曇/重）に出走。鞍上は4戦連続でM.デムーロ騎手（12戦6勝）。10頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では目を引く伸び脚で追い上げたが、勝ったカジノフォンテンに詰め切れず、3馬身差の2着に敗北した。

6月30日、約5か月の休み明けで迎えた21戦目は、Jpn1の帝王賞（大井ダート2000m 曇/重）に出走。鞍上は5戦連続でM.デムーロ騎手（13戦6勝）。13頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く5着に敗れた。

11月3日、約4か月の休養明けで迎えた22戦目は、Jpn1のJBCクラシック（金沢ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続でM.デムーロ騎手（14戦6勝）。12頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始10番手を追走。直線では弾けるような伸び脚で急追したが、抜け出したミューチャリーに半馬身届かず2着に敗北した。

12月29日、中7週で迎えた23戦目は、G1の東京大賞典（大井ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続でM.デムーロ騎手（15戦6勝）。15頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では強烈な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のクリンチャーを半馬身振り切って5つ目のG1タイトルを奪取した。

7歳（2022年）

4月17日、約3か月半の休み明けで迎えた24戦目は、横山和生騎手を鞍上に迎えて、G3のアンタレスステークス（阪神ダート1800m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。16頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では圧倒的な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のグロリアムンディを半馬身振り切って8つ目の重賞タイトルを奪取した。

6月29日、中9週で迎えた25戦目は、Jpn1の帝王賞（大井ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上はM.デムーロ騎手（16戦7勝）。9頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、3着に終わった。

11月6日、約4か月半の休み明けで迎えた26戦目は、G3のみやこステークス（阪神ダート1800m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は横山和生騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では電光石火の末脚を繰り出したが、3着に終わった。

2022年12月7日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。