ジャングルポケット（1998年生、母ダンスチャーマー）

ジャングルポケット（1998年5月7日）は、日本の競走馬、種牡馬。2001年にJRA賞年度代表馬及び最優秀3歳牡馬を受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のトニービン（当時15歳）と交配したダンスチャーマーが9歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地13戦5勝2着3回。2001年のジャパンカップ(G1)に勝利した他、2001年の日本ダービー（東京優駿）(G1)を制するなど、G1級競走2勝を含む重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

渡辺栄厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2000年）

9月2日、デビュー戦は千田輝彦騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（札幌芝1800m 曇/稍重）に出走。馬体重は456kg。8頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一歩一歩確実に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のタガノテイオーをクビ差振り切って初勝利を挙げた。

9月23日、中2週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた2戦目は、2歳G3の札幌3歳ステークス（札幌芝1800m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で千田輝彦騎手（1戦1勝）。13頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では別次元の末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のタガノテイオーに1馬身半の差をつけて重賞初挑戦初制覇を果たした。

12月23日、約3か月の休み明けで迎えた3戦目は、角田晃一騎手を鞍上に迎えて、2歳G3のラジオたんぱ杯3歳ステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。12頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では弾けるように急駛したが、勝ったアグネスタキオンに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

3歳（2001年）

2月4日、中5週で迎えた4戦目は、3歳G3の共同通信杯（東京芝1800m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で角田晃一騎手（1戦0勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では豪快な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のプレジオに2馬身の差をつけて2つ目の重賞タイトルを奪取した。

4月15日、中9週で迎えた5戦目は、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で角田晃一騎手（2戦1勝）。18頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を発揮したが、3着に終わった。

5月27日、中5週で迎えた6戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 曇/重）に出走。鞍上は4戦連続で角田晃一騎手（3戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた9頭を次々と抜き去り、最後は2着のダンツフレームに1馬身半の差をつけてダービー馬の称号を獲得した。

8月19日、約3か月の間隔を開けて迎えた7戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で角田晃一騎手（4戦2勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、3着に終わった。

10月21日、中8週で迎えた8戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は6戦連続で角田晃一騎手（5戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線ではパワフルな末脚を発揮したが、4着に終わった。

11月25日、中4週で迎えた9戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら10番手で通過。直線では次元の違う末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のテイエムオペラオーをクビ差振り切って最強馬の称号を射止めた。

4歳（2002年）

3月17日、約3か月半の休み明けで迎えた10戦目は、小牧太騎手を鞍上に迎えて、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 晴/良）に58kgの斤量を背負って出走。9頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったナリタトップロードに詰め切れず、2馬身差の2着に敗北した。

4月28日、中5週で迎えた11戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り曇/良）に出走。11頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では堅実な伸びを見せたが、抜け出したマンハッタンカフェにクビ差届かず2着に惜敗した。

11月24日、約7か月の休み明けで迎えた12戦目は、G1のジャパンカップ（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを13番手で通過。直線では鋭さ光る末脚を繰り出したが、5着に終わった。

12月22日、中3週で迎えた13戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、G1の有馬記念（中山芝2500m 曇/稍重）に出走。14頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く7着に敗れた。