インディチャンプ（2015年生、母ウィルパワー）

インディチャンプ（2015年2月21日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「インディカーの年間王者に輝いた、母親と同名のレーサーにちなんで」。2019年にJRA賞最優秀短距離馬を受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のステイゴールド（当時21歳）と交配したウィルパワーが9歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2019年のマイルチャンピオンシップ(G1)に勝利した他、2019年の安田記念(G1)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

シルクホースクラブにて総額3,500万円（7万×500口）で一口馬主が募集された。

音無秀孝厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2017年）

12月28日、デビュー戦は松若風馬騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝1400m 曇/良）に出走。馬体重は462kg。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では一歩一歩確実に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のアモーレジョディーをクビ差振り切って初白星を挙げた。

3歳（2018年）

1月13日、中1週で迎えた2戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（京都芝1600m 晴/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では鮮烈な末脚を爆発させて前にいた9頭を次々と抜き去り、最後は2着のレッドサクヤに1馬身1/4の差をつけて勝利を手中に収めた。

3月24日、中9週で迎えた3戦目は、3歳G3の毎日杯（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（1戦1勝）。10頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では強靭な末脚を披露したが、3着に終わった。

4月14日、中2週で迎えた4戦目は、3歳G3のアーリントンカップ（阪神芝1600m 外回り雨/良）に出走。鞍上は3戦連続で岩田康誠騎手（2戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では伸びが甘くなり、4着に終わった。

6月16日、中8週で迎えた5戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の小豆島特別（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。9頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では鮮やかな伸び脚で急追したが、逃げるエイシンティンクルにアタマ差届かず2着に甘んじた。

7月8日、中2週で迎えた6戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の有松特別（中京芝1600m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦0勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では途轍もない末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のクリアザトラックに2馬身の差をつけて断トツ人気に応えた。

12月16日、約5か月半の休み明けで迎えた7戦目は、3歳以上1600万下の元町ステークス（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（2戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では途轍もない末脚を炸裂させて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のメサルティムに3馬身の差をつけて人気に違わぬ実力を証明した。

4歳（2019年）

2月3日、中6週で迎えた8戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は4戦連続で福永祐一騎手（3戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のレッドオルガを半馬身振り切って3連勝で重賞初制覇を果たした。

4月21日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から10kg増やして迎えた9戦目は、G2のマイラーズカップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で福永祐一騎手（4戦3勝）。10頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では見せ場なく4着に敗れた。

6月2日、中5週で迎えた10戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は6戦連続で福永祐一騎手（5戦3勝）。16頭立ての4番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線に入ると、前で粘るアエロリットをクビ差だけ差し切って上半期マイル王の座を手にした。

10月6日、約4か月の休み明けで迎えた11戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で福永祐一騎手（6戦4勝）。10頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚が続かず、3着に終わった。

11月17日、中5週で迎えた12戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。17頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のダノンプレミアムに1馬身半の差をつけて春秋マイルG1連覇を果たした。

12月8日、G1の香港マイル（香港・シャティン芝1600m）に出走。10頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。7着に終わった。

5歳（2020年）

3月1日、約3か月の間隔を開けて迎えた14戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（7戦4勝）。9頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位には食い込めず4着に敗れた。

4月26日、中7週で迎えた15戦目は、G2の読売マイラーズカップ（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（8戦4勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では鮮やかな末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のベステンダンクに2馬身の差をつけて4つ目の重賞タイトルを手中に収めた。

6月7日、中5週で迎えた16戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（9戦5勝）。14頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

11月22日、約5か月半の休み明けで迎えた17戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で福永祐一騎手（10戦5勝）。17頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では堅調な伸びを見せたが、勝ったグランアレグリアにねじ伏せられて3/4馬身差の2着に敗北した。

12月26日、中4週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた18戦目は、G2の阪神カップ（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で福永祐一騎手（11戦5勝）。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では息の長い末脚を披露したが、3着に終わった。

6歳（2021年）

2月28日、中8週で迎えた19戦目は、G3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で福永祐一騎手（12戦5勝）。17頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

3月28日、中3週で迎えた20戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 雨/重）に出走。鞍上は7戦連続で福永祐一騎手（13戦5勝）。18頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

6月6日、中9週で迎えた21戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は8戦連続で福永祐一騎手（14戦5勝）。14頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

11月21日、約5か月半の休み明けで迎えた22戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は9戦連続で福永祐一騎手（15戦5勝）。16頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では強靭な末脚を発揮し、4着に入った。

12月12日、C.スミヨン騎手を鞍上に迎えて、G1の香港マイル（香港・シャティン芝1600m）に出走。11頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。5着に敗れた。